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プロローグ

17.電話してきた人物②

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 着信音が鳴りひびいているにもかかわらず、説明に耳をかたむ
けすぎてる事に気付いたシゲ松が慌てて助言する。
「あきお。もう、5回目のコール(呼び出し音)だぞ。
電話に出て話をしろ。くわしい説明は後だ!」
「何でかされてるんですか最初に説明し始めたのシゲ
松さんですよ。それに対応能力って何ですか?」
「……」
 シゲ松に強めのジェスチャーで電話に出る事を要求さ
れたので、あきおは渋々しぶしぶ電話に出る事を決めた。
「もしもし、あきおか? 清武さんとトラブってるって
チームの内輪うちわでの掲示板けいじばんに記事が投稿とうこうされてたぞ!」
「おきおです。初めまして石神さん。情報網じょうほうもう、凄いっす」
「この島の危険人物とルーキーが接触せっしょくしたらデカイニュ
ースにもなる。良いか良く聞けよ。プラモデルの損傷そんしょう
特徴とくちょうを簡単で良いから教えろ」
「プラモなら左肩の損傷のみで右肩を間近で、観た時に
ひゃく”って文字がありました。金ピカ色で、サイズは15
センチ定規くらいっす」
「ふぅーっ。黄金色こがねいろで肩に百の文字で、そのサイズなら
手持ちのでパーツの代替えが利く」
相談そうだんなんですけどバトル回避かいひの案はありますか?」
「あぁっ、そんなのねぇに決まってんだろ!? 寝惚ねぼ
た事言ってると誰も相手にしてくれなくなるぞ。ちゃん
と人物像が書いてあるメールを読んだんだろ?」
(何で俺ばっかり怒られてんだよ。本当についてねぇな)

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