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プロローグ

14.第三の男③

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「あきお。聞いた通り、助っ人は無しだそうだ」
 無情な言葉を浴びせる清武に対しシゲ松は関係無いと
いわんばかりの落ち着いた態度でサングラスを再び装着
する。
「シゲ松さん。さっきと話が違いますよ!!」
 ポケットに両手を突っ込んでいる状況では無くなった
ので赤面しながら声を荒げて、あきおが抗議こうぎする。
「おいっ小僧。何度も言わせるな。相手次第によっちゃ
あと言ったよな?」
「確かに言いましたけど……」
 正論を持ち出されたので歯切れが悪くなるが大人は、
ズルいと思い始めた”あきお”だった。
怪物かいぶつと戦う戦闘力は持ち合わせていないし。あの人は
絶対に自分からケンカを売らない。って事は非はお前に
あるって事になる。あの人に何した?」
「それは……」
「男だろっ。はっきりしろよ!」
「ショルダータックルを当てまして……。でも

「強調する所が間違ってるよ。あの人が外出する時は、
決まってポケットに自作のプラモを入れて持ち歩く習性
があるんだ。今日は、週末の花金(花の金曜日)だから
新しく着手してる新作を持ち出してる可能性が高い」
「確かにこわれてました」
「お前が!!」
 シゲ松は自身の額を右手で押さえてガックリとうなだ
れながら説明を始める。


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