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第一章:始まりの世界 ”チーム対抗戦”
♯110.チーム対抗戦の始まり㉜ 抗議Ⅰ(陸城VS立花)
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「ちょっと言いたいことがあるんだが良いか?」
ビンゴ式ボール投げが今か今かと始まろうとして
いる時に不満顔で陸城が口を開いた。
「えーっと何でしょうか?」
まるで最初から、このタイミングで言おうとして
たのかのような動きに進行を妨害された気持ちにな
り、頬をふくらませて強めに返事をする立花。
「公平性を求める為に、こちら側もボール投げの練
習を許可して欲しい」
「進行には両チームにおけるボール投げの練習は、
入っていませんので公平だと思いますけど!?」
「果たして本当にそうなんですか。最初に、大会を
運営している人間が大山チームと良好だという認識
が足らない。次に前日まで練習をしていないという
保証は提出されていない。よって公平では、ないと
申し上げているんですよ!」
最もな意見を並べて後半に敬語をもってきて正当
化を前面に押し出した陸城。
「保証というのは具体的に何を指してますか?」
「例えば動画です」
陸城はしてやったりの顔を見せ付ける。
「アリバイを証明するって話だったら今回の件とは
無関係です。物が無くなったり、事前にメンバーが
不審者に怪我をさせられたのなら理解は出来ます。
でも、そうじゃないですよね? それを動画の要求
とは私には言い掛かりに聞こえます」
「あぁーっ。あなたじゃ話になりませんねっ」
「つまり、私じゃ役不足だという事ですね! でも
動画まで用意するってのは、あまりに不自然です‼」
理不尽な要求を突き付けられてついに腕組みして
しまう立花。二人の視線はバチバチと火花を散らし
続けていたがタカフミは無言のまま、只様子を見守
るだけだった。
ビンゴ式ボール投げが今か今かと始まろうとして
いる時に不満顔で陸城が口を開いた。
「えーっと何でしょうか?」
まるで最初から、このタイミングで言おうとして
たのかのような動きに進行を妨害された気持ちにな
り、頬をふくらませて強めに返事をする立花。
「公平性を求める為に、こちら側もボール投げの練
習を許可して欲しい」
「進行には両チームにおけるボール投げの練習は、
入っていませんので公平だと思いますけど!?」
「果たして本当にそうなんですか。最初に、大会を
運営している人間が大山チームと良好だという認識
が足らない。次に前日まで練習をしていないという
保証は提出されていない。よって公平では、ないと
申し上げているんですよ!」
最もな意見を並べて後半に敬語をもってきて正当
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陸城はしてやったりの顔を見せ付ける。
「アリバイを証明するって話だったら今回の件とは
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でも、そうじゃないですよね? それを動画の要求
とは私には言い掛かりに聞こえます」
「あぁーっ。あなたじゃ話になりませんねっ」
「つまり、私じゃ役不足だという事ですね! でも
動画まで用意するってのは、あまりに不自然です‼」
理不尽な要求を突き付けられてついに腕組みして
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