エルフで聖女で転生者

もぶぞう

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第1章 聖女、働くってよ

第33話 流行りの水玉

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オフラン王国に神様が追撃してると聞いて驚いているシャルテです。

オフランの王城は使い物にならなくなったので離宮でお仕事をしているらしいですよ?
そしてオフランでも顔の前に水玉を連れて歩くのが流行はやっているそうです。
歩きにくそうだな。

神殿に駆け込もうにも白龍さん騒動で神殿は混雑していて民に水玉連れの姿を見られたくない王侯貴族は家に引き籠もっているとか。

精霊が自由に動けるようになっちゃったからね。
今までの恨みもこの機に晴らす勢いで警告の神罰に励んでいる精霊です。

やること増えたのに国政とどこおっているだろうなー。

エルフ狩りを含めた違法奴隷関係者が軒並み溺死してるのにね。
一部貴族も溺れたそうです。
それなら警告の水玉も効くよね。

睡眠不足にも悩んでいるだろうし。
だって仰向けになったら水がいつ落ちて来るかわからないし、横になったりうつ伏せになったらベッドがびしょ濡れよね。
座った状態で寝るしかないのかしら。


「シャルテ、いつになったら神罰は収まるのですか?
オフラン王や大臣たちが部屋に籠っていて政治が止まってしまっています。
エルフ狩り殲滅だけではなかったのですか。」


忙しいオフランの神殿から逃げて来たシャルロッテさんです。
おやすみは取らないとね。
温泉に入ってゆっくりすると良いよ。


「水玉を連れていない人に代えたら良いんじゃないですか?
水玉は神様の気が済むまで消えないでしょう?
神様も精霊も水玉の魔法が気に入ったみたいですし、やらかしてる王侯貴族もこの機会に罰してるのでしょう。
他国にも及んでいると思いますよ。」


「はあ、やっとドイテの件が収まると思ったところですのに。
オフランどころか他国に広がるのですか。」


そうそう、もう神様の手に渡ったのだからわたしたちが騒いでも無駄です。
そんなことより教皇をどうにかしましょう。
オフランに幽閉するのはダメっぽいし。
何よりオフランに行くのに白龍さんに乗ってしまったので神様の予想から外れたような?
いえ、ドイテやオフランに乗り込むのは否定されてなかったかな。

この町を訪れる神官に噂をバラ撒いてもらいましょうか。

教皇にもこの町を見に来るように言っているのですが、音信不通なのですよ。
まさか転移陣に乗れなくなっている訳ではないですよね、とか。

本当に乗れないんですけどね。

2代前の聖女の杖を試しにお借りしたいのですけど返事が来ないのです。
まさか紛失してしまったのではないですよね、とか。

教皇がちょろまかして誰かにあげてしまっているそうですよ。
神様から聞いている教皇のやらかしを少しずつ流しましょう。

シャルロッテさん経由だと教皇選挙でいちゃもん付けられるかもしれないので他の神官に流しましょう。
教皇が辞任するまでやりますよ?

辞任しなくても拉致ります。
捕囚されて当然と周囲が思うまでやりましょう。

枢機卿でも2人転移陣に乗れないそうなので、その首も飛ばしましょうね。
教皇も枢機卿たちも長くて20年の在位なので、いざとなったらわたしが強権発動するわ。
聖女歴30年を舐めるんじゃないわよ?


温泉宿の食堂に移動して白龍さん用のオークカツを納めます。
今日はメンチカツもおまけに付けますよ。
ひと月分と言っても一食で3~5枚は食べてるのよ。
さすがに3食を毎日は飽きるのか、食べないときもあるのだけれど、後に回すだけで結局1日15枚を白龍さん用に食堂に置いてある。
さすがドラゴンよね、胸焼けしないのかしら。
本来のドラゴン形態を考えれば微々たる物か。

それでも譲られた宝石の大きさを考えればお安いのだけれど。


食堂の一角では寡婦さんの子供たちをエルフのおっちゃんおばちゃんが構っている。
エルフの子供なんて滅多に見ないから子供が珍しいのでしょう。
託児所要らずで助かるわ。
交代で調理場の様子も見てくれているみたいだし。
一応責任者のオーロルさんも居るので全員分のお昼にメンチカツサンドを預けて行きましょう。
これも美味しくなって返って来るのでしょうね。


温泉宿のスタッフはオフランから来た人たちだからオフラン王城のことを聞いてドラゴンを見られなかったことを残念がっていた。
本人がここに居るのだからドラゴン形態を見せてくれるよう頼めば良いのにね。
威厳に恐れおののいて言えないみたいだけど。
その内若いドラゴンさんも上がって来るからドラゴン形態を見る機会はあるかもよ。
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