エルフで聖女で転生者

もぶぞう

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第1章 聖女、働くってよ

第29話 町に人が増えるよ

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呼び方は白龍さんで許してもらったシャルテです。
だって呼び捨てで良いとか言われるんですよ?
威厳が有り過ぎて呼び捨ては無理ですって。
大精霊たちも一般人にとっては同じなんだろうけど、わたしは小さい頃から見慣れて気安いのよね。

白龍さん邸を建ててから温泉宿で歓迎会をしているのです。
エルフたちは大精霊たちで慣れているのか気軽に声を掛けている。
口には出さないけれど祖龍様だとは判っているみたいね。
ダンジョンを進むと現れるラスボスなのは忘れてるわね?

エミリアとブリジットさんは気圧けおされてるわね。
お肉は美味しく食べなければダメよ?
ちらちらと白龍さんを見ながら食べてると味が分からないわ。


このタイミングで白龍さんが現れたというのはドイテかオフランにドラゴンさんに乗って登場しろってやつでしょうか。
あっ、教皇のとこか。
転移陣に乗れない教皇を拉致るのに白龍さんに乗せてもらうのね?


「ふふ、本当に勘の良い子なのね。
神の予想ではそうなるようよ。」


神様の予想は予知なんだってばよ。
祖龍様に乗るとか大丈夫なん?
大精霊には抱き上げられて空に放られたことは有るけどさ。


「教皇は乗せたくないからその前に辞めさせることね。
シャルテなら乗せてあげるわよ。
わたしも空中で放り投げた方が良い?」


大精霊にはわたしが地に落ちる前に受け止めてもらったけど、遠慮します。
いや、今なら空中転移ができるから大丈夫か。
でもでも放り投げられるのは遠慮します。
祖龍様に投げられたら成層圏突破しそうじゃないですか。


白龍さんに教皇を乗せる前に終わらせないといけないのね。
他のドラゴンさんも連れてってそっちに乗せるのはアリかな?
そちらでも乗せるのを嫌がられたら掴んで運んでもらうか。

まだ教皇を捕囚する場を確保してないからもう少し先になるわね。


その他のドラゴンさんは普通のドラゴンさんだそうだ。
祖龍様からは代が離れすぎているのでどの祖龍の系統か分からないものも居る。
基本永住するので懇切丁寧に担当階層の部屋を改造しているらしい。


「彼らはダンジョンの部屋に帰るから家は要らないわ。
温泉宿に泊まらせても良いわよ。
エルフ以外にドラゴンと気付かれることは少ないでしょう。
多分シャルテの方が強い威圧をできるわよ。」


祖龍様のお墨付きを頂いたけど、マジっすか。
神様と大精霊に鍛えられて来たからそんなこともあるのかな。
ドラゴンとタイマン張ることはないから意味無いわよね。
ダンジョン制覇する気は無いし。



本日ようやく温泉宿のスタッフが入って来る。
どうせまだエルフたちしか使ってないので色々覚えながらやってもらうことになる。

責任者としてやって来たのは元神官のオーロル・ガストンさん。
還俗して実家のガストン伯爵家に戻っていた65歳。
補佐として未亡人のペネロープさんとセシルさん。
嫁いだ家からは未亡人と成って冷遇されていたらしく、家から縁を切ってもらって貴族から平民になって神殿に保護されていた。
二人は貴族の侍女経験があるそうだ。
その他寡婦さん7人、寡婦さんの子供5人、孤児院から孤児7人。

まだオフランの神殿からの人員だけなので、他の国の神殿からも増員予定らしい。
集まった大人は女性ばかりなので男手も必要だよね。
怪我や病気で引退した料理人とか居ないかな。
契約金代わりに治せるかもしれないよ?
見付かるまでは寡婦さんに覚えてもらうけど。
エルフたちは味にうるさいから大変よね。

ダンジョンに入る人に対応するため24時間3交代制にするつもりだからもっと人が要るわ。
寡婦さんの子供にはまだ小さい子も居るし。

ダンジョンのドロップも温泉宿で買い取りをする。
主にドラゴンの皆さんの換金場所ね。
冒険者ギルドは町に入れたくないし。
温泉宿用のお肉の仕入れにもなるでしょう。
買い取り用の鑑定盤を用意したから素人でも大丈夫よ。

スキルの書やポーションは神殿でも買い取り可。
高価なので神殿にお任せした方が良いでしょう。


クリーンが使えない人には長からもらったスキルの書を使わせて始動しますよ。

治療院の食堂にも振り分けるからね?


治療院の方で働く神官は集まるのかね?
神官ダンジョンに入ろうってのもまだ居ないからシャルロッテさんがドイテの件を片付けてからになるかな。
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