チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています

第二百五十八話

クリーンの魔法が普及したとは言え、まだ町単位では衛生状態が悪いままだ。
うちの里のようにスライムで下水処理する施設は少ないからな。
下水道を作っていないところにはトイレ用にクリーンが使える魔道具を売り出した。
マンションのトイレに組み込まれているものと同じものだ。
配管工事ができない旧来の建物ならこれで済ませるしかないよね。
レベルを上げていない人だとクリーン１発で魔力が尽きるそうだし。

王城などは大量に買い込んだそうだ。
魔石が小さいから安いしな。

拡張されるスプリングの領都は新しく建てるものばかりだから下水処理はしっかりやる。
いずれ建て替える旧領都の辺りまでカバーできる処理能力を確保した。
ついでなので、地上部分は飛行場にした。

スライムは領の新兵訓練の一環で集めるそうだ。
ゴミ投入口から放り込んでおけば良いからな。
いずれ育ち過ぎたスライムを領兵に討伐してもらうけど。


と言うことで領都スプリングにもらった土地をあれこれ弄って遊んでいる。
精霊樹に近い方なので一般人の住居にはしたくないのだろう。
精霊さんチェックをしっかり掛けられる公共施設が集まる地区に成る予定だ。

学校や領兵の駐屯地を建てて行く。
一緒に来ているエルフさんたちは精霊王や大精霊と一緒に樹を移植したり新たに種を植えたりしている。
領都内とは思えないほどの森に成ってますが？
精霊樹じゃないと簡単に育てられるのね。

精霊たちの居場所のためにも森が必要なのだそうだ。
精霊樹が近いのだからもっと森が育っちゃうんじゃないの？

駅から精霊樹方面は公的機関と役人たちの宿舎になる。
王都のカッセル商会敷地並みの厳し目な精霊さんチェックが掛けられるので、不正をした役人は家に帰れない事態になるのだな。
犯罪者は住民の手続きができないな。
精霊さんチェックに弾かれる者には住みづらい町になるだろう。
かと言って裏町のような吹き溜まりを作らせる気は無いけどな。
どうせ精霊さんチェックを厳しくして行くのだから、領都に犯罪者は居られなくなるだろう。
住民の軽犯罪はお目こぼししてくれるように精霊さんに言っておかないとダメかね。


巡回バスやスクールバスを走らせるので大き目の車庫を作った。
駅前にはロータリーも。
バス以外にも車を使う前提の道路作りだ。

信号機や横断歩道も設置した。
その教育もしないといけないな。
交通違反は警告するように精霊さんにお願いすれば良いのか？
違反切符を精霊さんが届けたら、精霊さんの見えない者にも監視されていることを理解できるだろう。

前領主の不正を見て来た領民が歓迎するのか反発するのか知らんけど。
精霊樹が近くで育つのだから厳しくなるのは諦めてもらおう。
精霊樹の恩恵を受けられるのだし。

不安の無い町で暮らせるのは良いことだろう。
多分。

鉄道が通って景気も更に良くなるだろうから、それに寄って来る虫を排除するために先手を打ったつもりだ。
王都へと向かおうとする者で引っ掛かるのが大勢居るのだろうな。
町や村にも精霊さんチェックが有るので自力で街道だけ使って行ってくれたまえ。
列車どころかバスにも載れないだろうしな。
以前よりは野営も危険では無いはずよ？


駅近くには新しい領主邸を作る予定だ。
高層マンションだけどな。
ちょっと鉄の在庫が足りないので後回しだ。
しばらく鉄道の延長は無いはずなので、貯められると思う。
王国がちゃんと納めてくれればな。

住民用のマンションも沢山作るのだから、領兵の訓練にも鉱物ダンジョンへ行かせた方が良いかもしれない。
教官役の王国騎士の伝手で押し込めないかね？
借金の利息代わりにすれば良いか？

王妹カトリーヌの領地とは言え、余り王城と癒着してるように見えるのも良くないか？
ちゃんと契約の金額を公開してれば大丈夫かね。
好景気を支えるミランダやカトリーヌに文句を言える状況じゃ無いけどな。

ショッピングセンターをグリエール領とスプリング領に跨って作ったから存在感が半端無いはずだ。
税収も王国に納める金も凄いことになっているのは分かっているし、更なる好景気に水を差すようなまねは誰もしないはず。

貴族や商人のことはミランダやカトリーヌたちに任せて提案だけしておくか。