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第九十八話
しおりを挟む王都の教会から山盛りの神官と見習いが送られて来た。
欠損再生を習うためなのだけれど、ケイトたちや神殿長リディアさんたちでは間に合わない人数だった。
まずはレベルアップさせる方針ではあるものの、ダンジョンに行くにしても100人近くが一斉に来たのでは効率悪くなるだろうに。
希望者が多くなってしまったのは仕方ないので黒の森のダンジョンで蜘蛛素材と獲る組とこの王国のダンジョンで鉱物を採る組に分かれた。
その中でも10人ほどの班に分けてエルフさんに引率をお願いした。
ミスリルの指輪の優先権でお願いしたらすぐに予定の20人が集まったので俺は残ってひたすらミスリルの指輪を作っている。
2個作っては魔力回復のパターンじゃ今日1日で終わらんよね?
ポーションがぶ飲みになるかー。
一応ピュリフィケーション1回はできるように修行をしてきた人たちだけあってレベル20は越えているそうだ。
あと10は上げておきたいよね。
2日から3日は最低掛かるかね。
人数多いからもっとか?
「しながら作ってみては?」
ミュリエルさん、そんな無茶を言うもんでは無いですよ?
不良品が量産されそうじゃん。
並列思考処理とかできないです。
とりあえずミスリルの素材を握り込んだ俺の手のひらにミュリエルの魔力を流してもらうことで試してみた。
おりょ?何かできそうだな。
呪文を入れるのは後になりそうだけど、形はできたな。
「次はキスしながらね。」
徐々に致しながらの方向へ持って行くつもりかい。
サイズ調整も後からになるけど量産はできそうだな。
「最後は10個素材を握ってみてね。」
結局致しちゃうのね。
ちょっと手のひらから零れた2個を除いて形は指輪になったな。
「神の力も多く入ってそうだし、このやり方で良いのではないの?
その内呪文も書き込めるようになるわよ。」
そうか?
書き込むまで行くのは遠そうだし、現時点でサイズ調整と呪文入れが必要になるから余り効率が良くなってる気がしないのですが。
手から魔力補助してもらってる方が集中すれば呪文も入れられそうだし十分っぽいのですけど?
「可能性を試してみるのも悪くないでしょう?
何よりわたしは気持ち良かったわ。」
おい、結局そっちが目的だったか。
呪文入れる分の魔力は回復してるから良いけどさ。
ちゃっちゃとサイズ調整と呪文入れを終えてもう1回戦。
ミュリエルに集中してた方が良いじゃんねー。
とりあえず10個できたので効率良かった?
残りの10個を俺付きの皆で順番に魔力補助してもらうことで完成させた。
ちょっと不満そうにしているので寝室行きも追加した。
順番が決まっていたのでソフィア付きのジェニファーからニーナ、ジェシカまで。
交代のたびに指輪作りもしたので予備に6個増えた。
ジェニファーたちもソフィアを含めて色々研究しているそうだ。
何を研究してるんだか。
ちょっと他の仕事も与えておかないとそっち関係ばかり考えるようになっちゃわない?
「ほら、やっぱりしながらの方が効率良いじゃない。
試しに、ティファニー、いらっしゃい。
ティファニーを抱いたままちょっとの間指輪作りに集中してみなさい。
補助もその方が良いはずよ?」
ミュリエルに言われた通りに寝室でティファニーを後ろから抱いたままで指輪を作ってみた。
おお、結構あっさりできるな。
これも繋がってることが重要なのか?
浄化のときもそうだったよな。
ティファニーの魔力も消費しているようなのでそのまま回復まで。
ちょっと、いや、大分、人には言えない製作現場だな。
ねえ、それより俺がもっとレベルアップした方が良くない?
予備が10個まで作れたのは良いんだけれど。
今だとミスリルの剣を作るのはこの方法になるのか?
ヒヒイロカネを弄るのも致しながらになってしまうのか?
夜のローテーションのときセラフィナだったのでミスリルの剣とヒヒイロカネの指輪で試させてもらった。
セラフィナの魔力まで大量に持って行かれたようだ。
俺より魔力消費が多くない?
これ人族だったら、いきなりの大量魔力消費で気を失いかねないな。
その分致す回数が増えた。
ミスリルの剣も持って行かれた。
まあ作れることが分かっただけでも収穫だな。
魔力不足で大人しいセラフィナを久しぶりに見られたし。
沢山攻めてあげました。
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