チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています

もぶぞう

文字の大きさ
上 下
85 / 261

第八十五話

しおりを挟む

精霊樹を植えた近くにはエルフ系の皆が泊まり込む仮設小屋が建っていた。
樹の成長に合わせて移動させるので置いてあるだけだ。
そこに一通りの生活空間と聖水もどきの倉庫が有った。
精霊さんが警備してくれると言う話だったのに結局自分たちも側に居たいらしい。

そして聖女見習いたちの寄宿舎として建てた寮の隣には、やって来るであろうエルフたちの宿ができていた。
一晩中作業していたのだろうか。
エルフ系の皆の熱狂ぶりが良く判る。
これなら仮設小屋要らないじゃん。

精霊樹用の空地となった土には聖水もどきがじゃんじゃん撒かれている。
直接与えるだけじゃなかったのね。
この供給で今日も俺が呼ばれたのか。
いっそ水に例のヒール込めた魔石を浸しておけば聖水もどきに成るんじゃね?

「そんな魔石を放置しておいたら精霊が勝手に魔力吸い取って進化に使われるぞ。
精霊樹が育つ頃にはこの辺りが大精霊だらけに成って顕現し放題だ。
それも面白いけどな。」

セラフィナさん、面白がってる場合ですか。
顕現してくれるのは助かるかもしれないけど。
どうせ聖水もどきからも魔力持って行ってそうだから時間の問題かもしれない。
今も聖水もどきを作ってる横で漏れた魔力を精霊たちが持って行ってるらしいからな。

「ティファニーにも精霊が群がってるから聖水もどきを作れるのではない?」

試しに作らせてみるがまだ作り方がよく分からないようだ。
神の力が少し足りないかな。

「判っているなら早く抱いてしまいなさいよ。
本人もその気に成っているのだから問題無いでしょう?」

ミュリエルも相変わらずティファニー推しだな。
アマリア様に感化されたかな。

ティファニーのことは置いておいて、精霊樹が芽を出している。
聖水もどきが効いているのかね。
皆で芽や周辺にヒールを掛けて魔力を補充させる。
この調子じゃ目を離せないのも仕方ないか。

「精霊が大騒ぎしてるわ。
他のエルフたちも思ったより早く来るかもしれないわね。」

何かこの空間がキラキラしてると思ったら精霊さんのせいですか。
ミュリエルに言われなきゃ謎現象が増えるところだった。
各地のエルフに噂が広まってしまうのか。
服や下着の素材を沢山確保しておかないといけないな。


一段落したところで俺付きの皆と部屋へ戻る。
ダンジョンに行ったときより皆魔力消費してるな。
ちょっと休憩がてら皆を撫で回そう。
完全にセクハラ野郎だな、俺。
それでも互いに回復する不思議。
房中術の亜種?

外で作業をしていたので虫刺されのチェックとかもしたが問題無し。
虫よけのハーブみたいなローションが効いていたのだろう。
日焼けも問題無し。

さて本題のアクセサリー作りを始めよう。
長い髪の娘が多いのでシュシュを大量生産。
スライムゴムさえ用意しておけば寡婦さんたちの仕事にもできそうだな。
上手くすれば子供たちの仕事にもできるかもしれない。

素材を各種用意したら皆も作り始めた。
リボンとか花の形とか見本に色々作っておく。
髪だけじゃなく腕とかにも付けられるから沢山あっても良いだろう。

ちょっとした流行りに成りそうな喰い付きだな。
その内宝石や金属も仕込んだりしてパーティでも使えるようにしておこう。

侍女さんたちの髪をまとめるにも使えるだろうから後で配ってしまうか。
書類仕事をする皆も使うだろうし、寡婦さんたちにも見本として渡す分も要るし。
ゴムの大きさも変えつつ出来上がったものがテーブルに山積みになって行く。

ゴムは自分たちでも作るのに使うだろうから更に大量生産。
小さな布地も各種取り揃えておく。
俺は見本用に作るだけで良さそうかな。

自作セットとかを売り出しても良いかもしれない。
カッセルや王都で平民たちも買える値段にできるだろう。
服と同じ布でおまけに付けても良いし。

かくして夕食前にお披露目。
皆でじゃんけん大会になりました。
奪い合わずに交換して使ったって良いじゃん。
似たものを色違いとかで作れるだろうし。
そう言うことじゃ無い?

まあとにかく流行りそうで何より。
リボンや花パーツの追加注文が大量に来ました。
作る気満々だな。

結局自作キットも売り出すこととなった。
安上がりなおしゃれグッズになりそうだな。

しおりを挟む
感想 28

あなたにおすすめの小説

死んで全ての凶運を使い果たした俺は異世界では強運しか残ってなかったみたいです。〜最強スキルと強運で異世界を無双します!〜

猫パンチ
ファンタジー
主人公、音峰 蓮(おとみね れん)はとてつもなく不幸な男だった。 ある日、とんでもない死に方をしたレンは気づくと神の世界にいた。 そこには創造神がいて、レンの余りの不運な死に方に同情し、異世界転生を提案する。 それを大いに喜び、快諾したレンは創造神にスキルをもらうことになる。 ただし、スキルは選べず運のみが頼り。 しかし、死んだ時に凶運を使い果たしたレンは強運の力で次々と最強スキルを引いてしまう。 それは創造神ですら引くほどのスキルだらけで・・・ そして、レンは最強スキルと強運で異世界を無双してゆく・・・。

クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される

こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる 初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。 なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています こちらの作品も宜しければお願いします [イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

異世界召喚されたと思ったら何故か神界にいて神になりました

璃音
ファンタジー
 主人公の音無 優はごく普通の高校生だった。ある日を境に優の人生が大きく変わることになる。なんと、優たちのクラスが異世界召喚されたのだ。だが、何故か優だけか違う場所にいた。その場所はなんと神界だった。優は神界で少しの間修行をすることに決めその後にクラスのみんなと合流することにした。 果たして優は地球ではない世界でどのように生きていくのか!?  これは、主人公の優が人間を辞め召喚された世界で出会う人達と問題を解決しつつ自由気ままに生活して行くお話。  

元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜

ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。 社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。 せめて「男」になって死にたかった…… そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった! もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!

スマートシステムで異世界革命

小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 /// ★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★ 新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。 それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。 異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。 スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします! 序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです 第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練 第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い 第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚 第4章(全17話)ダンジョン探索 第5章(執筆中)公的ギルド? ※第3章以降は少し内容が過激になってきます。 上記はあくまで予定です。 カクヨムでも投稿しています。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした

高鉢 健太
ファンタジー
 ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。  ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。  もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。  とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!

錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成! この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。 戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。 これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。 彼の行く先は天国か?それとも...? 誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。 小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中! 現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。

処理中です...