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第五十二話
しおりを挟む翌日は通常通りに行動に。
皆と共にカッセルへ行き、領内の運河を掘る班と別れた。
俺たちは商業ギルドで塩を受け取り王都へ空輸した。
そしてやっとスプリング領の運河が繋がり王都と隠れ里が一応繋がる。
後は水が満ちるのを待つだけである。
別動隊のグリエール侯爵領内の運河掘りももうすぐ完了するはずなので、すぐに運河の威力を知らしめることになるだろう。
空輸を見せちゃっているので今更かもしれないが。
暇になった俺たちは運河掘りの手伝いはせずに運河周辺の魔物退治と農地作りを開始した。
売り物を沢山作らないといけないからね。
グリエール侯爵領だけでなく、スプリング領でも同様にやる予定だ。
何故か王族たちが同行しているが、魔物退治がしたいのであればしてもらおう。
レベルアップの有用性も分かっているらしいし。
休憩時間のたびにに空間拡張へと引き込まれるけれど、そちらが主目的だったか。
そろそろ王都で紹介状を使われることになるかもしれないから王妃たちのケアも必要だったな。
パーティみたいなものも開かれるのだろう。
ミュリエルが何も言わないのは根回し済みと言うことだな。
下着や服の普及にはミュリエルもセラフィナも協力的だからな。
王妃と側妃ふたりにカトリーヌと王太后にはフルコースを。
第二王女アネットと元王女ソフィアにはフルコースの一歩手前までの施術をした。
これでこのふたりも他に嫁に出せなくなったな。
そのまましちゃっても良かったのだけれど、折角なので最初は自室にしましょうかね。
俺が空間拡張の部屋に居る間も開拓は進み、広い農地が用意された。
寡婦さんなり孤児院なりに任せることになるだろう。
魔物が居る側には壁も作られているので安全性には問題は無い。
これは農業機械が必要になる規模じゃないのかね。
魔法が有るから大丈夫なのか?
こうして見ると飢饉とか無縁に感じるけど、実際は起こるんだよな。
天候不順以外ならどうにかできそうなものだけれど。
普通の農民はレベルアップしてないから大規模な魔法は使えないのか。
強い農民が沢山とか、為政者が困るものね。
自分たちが更に強くなれば良いだけの話だろうに。
折角魔法が有るのだから生活向上に使わないのはもったいない。
寡婦さんたちの自衛のためにも魔物狩りさせないとな。
「そろそろサメ狩りのために呼び寄せた者たちも来るから大丈夫よ。
陸での魔物狩りも護衛も手伝ってもらうわ。」
「シルフィーもこちらに来て冒険者ギルドを仕切るから大丈夫だ。
ナギサの妻に成りたがっていたからよろしく頼むよ。」
戦力が補強されるのだったな。
というか、シルフィーさんも嫁にしちゃうのかい。
アレな話とか共有されちゃってるのだろうな。
俺の性癖がオープンにされ過ぎじゃないだろうか。
誰か書き残してハウツー本とかにしてないだろうな。
「言葉だけじゃきっと分からないわよ。
体験してみないとね。
試してみたいと言って来たらお相手してあげたら良いのよ。
ナギサが遠慮することは無いわ。」
確かにこちらの常識には無いだろうから分からないか。
遠慮せずにしちゃって良いのかー。
今までも余り遠慮はしてないけどな。
「それに地上の身体を用意できたら女神が時間の問題を解決してくれるそうよ。
これでやっと順番待ちが無くなるわね。」
マジっすか。
時間を弄るのはやはり神頼みだよね。
ミュリエルたちはそんなにアマリア様と仲良くなってるのか。
俺よりも会いに行ってる時間が多そうだ。
俺にはそんな情報もくれないのに。
ホムンクルス的何かは作る目途が立っているのだろうね。
延々と嫁たちを愛でる未来が来るような気もするけど、時間的な余裕さえできればきっと大丈夫。
これで商会が動き出せば他のことにも手を出せるようになるかもしれない。
町の地球化も中途半端なままだしね。
グリエール侯爵領とスプリング公爵領を巻き込んで近代地球化するか。
まだまだ俺の創造魔法頼りで作っているものばかりなので、多少他人の目に触れてもマネされることも無いだろう。
今一番売れている下着にしても、少しずつ寡婦さんたちの手作り品もできてはいるけど、ゴムは俺が用意している。
今の内に元祖として商会の地位を確立してしまいたいものだ。
王妃たちデザインの服と合わせてファッション業界を掌握してしまうのも良いな。
顧客が女性に偏っているのは、まあ、仕方ない。
王都から連れて来た神官リディアさんとヴァネッサさんも早速セクシー下着の注文をしているし、売れることは間違いないだろう。
ついでの様に胸の施術を頼まれるのは既に情報の共有がされているからだろうか。
女性陣の方がこう言った情報のやり取りは早いな。
この世界で男性の友人が居ない俺には良く判らないけどな。
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追記
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