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第四十八話

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領都で馬鹿息子を檻に詰めて旧伯爵領領都へ移動する。
護衛だった数人は精霊さんチェックで解放されて自力で付いて来ている。
命令されての行動だったので息子とは結果が違うようだ。
既に伯爵も捕まっているはずなので息子と共に王都へ護送する予定だ。

王太子の予定も有るのでカトリーヌ王女も同行している。
恐らく王都で公爵位をもらいこの領地ももらうことになるのだろう。
元々大した産業の無い領地で、王都に出入りする荷への課税で稼いでいたらしい。
王都王領に接している地の利だけで領が回る訳も無く、貧しい領地なのだそうだ。
特定の商人だけを優遇していたらしく、その商人も捕まっているはずだと王女たちが話している。
一応、王都近くの領地なので色々知っていはいるのね。
多分王妃たちから即席で教育されたのだろう。

領都の出入りも国軍の兵士が管理をしていた。
車と言う見慣れない乗り物で来た俺たちだが、王女の顔パスで領都に入れた。
馬鹿息子とその取り巻きは檻に入れたまま兵士に渡そうとしたけど領主邸まで運ぶように言われた。
どうせ後で伯爵も入った檻を俺たちが運ぶのだろうからな。

町中も外出を制限されているようで、人通りは少なかった。
時折兵士が立っている店は捜査を受けたのだろうな。
しばらく町は国軍が管理してくれるのだろうか。

領主邸で作戦責任者に会った。
伯爵と家令は拘束。
夫人と娘は1年程前に夫人の実家へ戻っているそうだ。
旦那が捨てられるケースが多い国だな。

伯爵の下で働いていた役人や癒着していた商人も取り調べ中らしい。
結構な数が処罰を受けるだろうと責任者は言っている。
やはり王太子の仕事ぶりは大丈夫のようだ。
王女の体制が作られるまでは駐留してくれるそうだ。
王都と近いから交代で詰められるのだな。

伯爵と家令も檻に詰めて俺たちは王都へ向かう。
住民が出てきてゴミや石を檻に投げているけど兵士たちは黙認しているようだ。
折角なので檻の結界は外してあげよう。
ついでにゆっくり進みますよ。
処刑はこの町でした方が良さそうだよね。


王城に着き伯爵たちは引き渡した。
そのまま俺たちは王と言うか王太子と会う。
やはりカトリーヌ王女を公爵にして伯爵領を渡すようだ。
王太子が俺に妹たちをよろしく頼むと言っているけれど、「妹たち」ってアネット王女も確定かいな。
まあ、よろしくしちゃいますけどね。

帰りは飛行機で新公爵領にも利益のある運河ルートを考えながら飛ぶ。
領都も通さないといけないだろうからな。
王女たちは飛行機が初めてだったか。
外の景色見ても怖がらないのだな。
領地を一通り飛んで見ますかね。

街道沿いに町が有るだけで空地の多い領地だった。
本当に通過する荷物の流通だけなのだな。
開拓地らしきものは見えなかったけど、有るんだろうな?
各地への飛行機輸送を開始したら真っ先に干上がっちゃう領地だろう。
それが無くてもルート変更されたら大変だっただろうに。

人が居ない地域が多いので魔物も多いだろうに。
冒険者ギルドは儲かりそうではあるな。
護衛に討伐にと依頼は沢山出てるっぽい。

それ以外の住民の仕事が思いつかないな。
聞いてみないと訳分からない領地みたいだ。
開発し放題ではあるのだろうけど。


公爵領の地図を作りながら王妃たちに領地の話を聞いた。
やはり流通と魔物素材が柱のようだ。
ここでアロエと糸用の素材獲れないかね?
王妃たちではそこまで分からないようだ。
現地の冒険者ギルドにも話を聞かないとダメか。

そんなことよりも、と、カトリーヌ王女に手を引かれ寝室へと向かった。
子供の頃から仲の良かった元公爵令嬢、ミリアムとサマンサに散々話を聞かされ、自分の番を待っていたそうだ。
そういえば3人とも18歳と同い年の親戚同士だったな。
それでは、ご期待にお応えしましょうか。

どうやら気に入ってもらえたようだ。
おかわりを何度か所望された。
胸の施術も効果が出ているみたいだ。
やはり若くても必要なのだな。
外から帰って来た者が気付くくらいなので、施術は強力なようだ。
したことがすぐにバレるってのも何だかな。

ミュリエルのスケジュールに乱れは無いそうだ。
完全に読まれているのね。


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