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第二十五話

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ホテル改めお屋敷は2日で完成した。
ガワだけミュリエルとセラフィナと俺で作って各部屋はそれぞれにお任せしたのだ。
令嬢たちはレベルアップしていることもあり、早い早い。
俺よりレベル高いから構造を理解さえしちゃえば即戦力。
町も手分けすればあっという間にできるんじゃね?
それぞれの能力的傾向を把握して長所を伸ばす方向へシフトした方が良いかな。


結局デートスポットの第一候補だったシーサイドホテルが俺たちの個人宅になったので新たな場所を考えなくてはいけない。
次なる候補としてはプライベートで作った埠頭からのクルージングなんだけど、海にどんな魔物が居るか判らないんだよね。
セラフィナもミュリエルも海の魔物までは知らないと言うし、グリエール領都の冒険者ギルドでも扱ったことが無いらしい。
ギルド全体で把握してないのか?
取り敢えずは馬車同様の結界でどうにかならないだろうか。

こういう時こそ忘れていた王都の図書館に行くべきだろうか。
それよりも町を作り上げるのが先か?
こう言うときは皆に聞こう。

「そんなことで寝室の時間を減らすべきではないでしょう。
皆待っているのだから。」

圧倒的多数で却下されました。
図書館行きの賛成票0とか、寝室に参加しない人にまで図書館は不人気なのか。
デートよりも寝室を選ぶミュリエルにはそんなこと扱いされちゃうし。
そもそもデートの意味や意義を解ってないっぽいものね。

それでも貿易の為に海には進出しなければいけない。
町を作ってもお仕事が殆ど無いし。
観光はまだ産業としては成立しないだろう。
何と言っても交通の便が悪すぎる。
魔物盗賊に備えながら護衛連れての観光も無いだろう。
できるのは王族か一部の上位貴族だけだと思う。
その為に地上を走る地下鉄を考えていたけれど完成までかなり時間が掛かる。

ジオラマに高架線設置してみたんだけど、動力がね。
モーター?エンジン?どうやって作るのさ。
そもそもそれぞれのエネルギー源もどうするのよ。
ここは地球の歴史に従って鉄道馬車から始めるべきなのか?
読んだラノベに鉄道馬車は無かったような。
ラノベではどうやって動力開発してたかな。
とにかく回転運動を作り出せば良いのだよな。
まあ、時間が掛かりそうだ。
古代遺跡の転移門とか、どこかに落ちてないですか?


「ナギサ様の服を製造するのは如何ですの?
量産できれば十分採算が見込めるものとなりますわよ。
ゴムはナギサ様に作ってもらうことになりますが、それ以外は普通の布を使えば宜しいのではなくて?」

商業ギルドで登録を勧められたくらいだから商売にはなりそう。
ミリアムの案は採用かな。
ミシンは作れないけどな。
あのボビンで糸を潜らせるとか構造分かんねー。


「聖女見習いちゃんたちも見習いを過ぎて、もう普通の神官よりも治癒魔法使えるわ。
湯治場だっけ?それも作れば良いじゃない。」

温泉の公衆浴場作ったときにそんなことも言った気がする。
病人怪我人を運んで来れるか怪しいけどな。
ミュリエルの見習い卒業宣言にケイトたちもうれしそうだ。

「まだまだ魔力量増やすためにレベル上げないといけないわよ?」

ケイトたちの戦いはまだまだこれからだ。
時間なのでケイトはもらって行きますね。
俺との一戦はこのあとすぐ。

町の産業を考えることは残った人たちに任せてケイトを愛でましょうね。
きっとミランダたちは前から考えているだろう。
デートの場所などは考えてくれないのだろうな。


折角の新築の部屋だし、大きな窓にしたからオーシャンビューが良いよね。
大丈夫、海からは誰も見てないから。
窓に手を突かせて立ったまま後ろからとか、しないから。

何と言ってもベッドで身体起こさせただけで驚かれるからね。
閨教育はまぐろ推奨?
この海で鮪獲れると良いな。

ミュリエルとセラフィナはベッド以外でしても驚かれなかったのに。
やっぱり教育のせいなんだろう。
おっと、今はケイトに集中せねば。

見習いが取れた聖女が嫁のひとりとか萌えるね。
教会と国に与えられる役職名に過ぎないのだけれど。
だからまだケイトたちは正式な聖女ではなかったな。

俺の前でだけ乱れる聖女。
良いね、教会で祈るケイトを見てニマニマしてしまいそうだ。
アマリア様に叩かれそうだな。

よし、あっちのシスター衣装を着せよう。
横のスリットは深めでね。
最早最初から普通のシスターを想定していない。
俺の脳内プロジェクトチームが全力で賛成の上、作り上げました。

まだ初心者のケイトに何させてるんだか。
でもケイトは乱れてくれました。
ストッキングとガーターベルトの出番も有って良かった。

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