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麻希は、自分の部屋で原稿を書いていた。
まもなく入学式だが、そんなことは忘れてしまうくらい、創作に没頭していた・・・

『せ、先輩・・・』
麻希は胸の激しい鼓動を感じながら、鷹文を見つめた。
『お、俺、麻希のことが好

「きゃー!な、なに書いてるの!」
麻希はゴシゴシと消しゴムで書いていたものを消した。
「はあ・・・はあ・・・」
書いている麻希も、作中の麻希同様に激しい鼓動を感じ、息も荒くなっていた。
「わ、私ったら・・・なんてこと、書こうとしてたの・・・」
自分と鷹文の名前を使って学園ものを創作していた麻希は、妄想が進みすぎてついに告白シーンまで書き進めてしまったのだ。
「はあ・・・はあ・・・で、でも、入学すれば・・・また、先輩と・・・」
文芸部の部室に鷹文と一緒にいることを想像しだだけで、顔を真っ赤にする麻希だった。

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