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仕事を終えて帰宅した彩香は、夕食を終えるとすぐ、自分の部屋にこもって明日の準備をしていた。
「高尾山の夜景、楽しみだなぁ」
バッテリーを充電しながら、彩香は交換レンズやケア用品を、新しいカメラバッグに詰めていく。
「お姉ちゃん、明日お出かけ?」
トントンと軽くノックした後、彩乃はドアを開けて彩香に話しかけた。
「うん。午後から高尾山にね」
返事しながらも、手を止めない彩香。
「あれ?一人じゃダメって昨日ママに言われてなかった?」
「鷹文くんが来てくれることになったんだ」
と彩香はニコニコしながら荷物を詰めていく。
「鷹文さんか・・・お姉ちゃん、それってデートじゃないの?」
「で、デートじゃないよ!写真撮りに行くって言ったでしょ!」
彩乃の言葉に、彩香はびっくりして手を止めた。
「でも鷹文さんと一緒なんだよね」
「そう、だよ」
「うふふ。やっぱりデートじゃない」
「だって、鷹文くん、三脚持ってくれるって言ってたし・・・」
彩香は、ほおを染めながら訳の分からない言い訳を始めた。
「うわー、デートの相手に荷物持ちさせるんだ」
「そ、そうじゃなくって!だったら彩乃も付いてきなさいよ!」
「えっ・・・私、邪魔じゃない?」
「そ、そんなわけないでしょ!」
とムキになった彩香はSNSで鷹文に連絡した。
少し待っていると返事が返ってきた。
「ほら、鷹文くんだって彩乃連れてきていいって言ってるわよ」
と彩乃にスマホを見せた。
「ほんとにいいの?ラブラブなとこ見せつけたりしない?」
上目遣いで覗き込む彩乃。
「そ、そんなわけないでしょ!」
真っ赤になって否定する彩香。
「そうなんだぁ。じゃあ行こっかなぁ?」
と言いながら彩乃はニヤニヤと彩香を見た。
「・・・お昼前には出るからね」
彩香は、バッグの中身を確認しながらぶっきらぼうに答えた。
「うん、わかった・・・じゃあもう寝なくちゃ。おやすみ、お姉ちゃん」
「おやすみ・・・ってまだ10時」
彩乃が出ていった後、時計を見た彩香が呟いた。
「高尾山の夜景、楽しみだなぁ」
バッテリーを充電しながら、彩香は交換レンズやケア用品を、新しいカメラバッグに詰めていく。
「お姉ちゃん、明日お出かけ?」
トントンと軽くノックした後、彩乃はドアを開けて彩香に話しかけた。
「うん。午後から高尾山にね」
返事しながらも、手を止めない彩香。
「あれ?一人じゃダメって昨日ママに言われてなかった?」
「鷹文くんが来てくれることになったんだ」
と彩香はニコニコしながら荷物を詰めていく。
「鷹文さんか・・・お姉ちゃん、それってデートじゃないの?」
「で、デートじゃないよ!写真撮りに行くって言ったでしょ!」
彩乃の言葉に、彩香はびっくりして手を止めた。
「でも鷹文さんと一緒なんだよね」
「そう、だよ」
「うふふ。やっぱりデートじゃない」
「だって、鷹文くん、三脚持ってくれるって言ってたし・・・」
彩香は、ほおを染めながら訳の分からない言い訳を始めた。
「うわー、デートの相手に荷物持ちさせるんだ」
「そ、そうじゃなくって!だったら彩乃も付いてきなさいよ!」
「えっ・・・私、邪魔じゃない?」
「そ、そんなわけないでしょ!」
とムキになった彩香はSNSで鷹文に連絡した。
少し待っていると返事が返ってきた。
「ほら、鷹文くんだって彩乃連れてきていいって言ってるわよ」
と彩乃にスマホを見せた。
「ほんとにいいの?ラブラブなとこ見せつけたりしない?」
上目遣いで覗き込む彩乃。
「そ、そんなわけないでしょ!」
真っ赤になって否定する彩香。
「そうなんだぁ。じゃあ行こっかなぁ?」
と言いながら彩乃はニヤニヤと彩香を見た。
「・・・お昼前には出るからね」
彩香は、バッグの中身を確認しながらぶっきらぼうに答えた。
「うん、わかった・・・じゃあもう寝なくちゃ。おやすみ、お姉ちゃん」
「おやすみ・・・ってまだ10時」
彩乃が出ていった後、時計を見た彩香が呟いた。
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