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そして翌29日。
彩香は宣言通り、盛大に大掃除を始めた。
盛雄と和泉には書斎の清掃が割り当てられた。
彩香は、バケツや雑巾などの掃除道具を書斎に持ってきた。
「あとで見にきますから、ちゃんとやってくださいね!」
「は、はい」
それだけ言うと、彩香は書斎から出ていった。
「今日の彩香ちゃん、いちだんと気合入ってますね」
「はぁ、やはり昨日からかいすぎましたかね」
「そうですよ!まさか先生まで乗ってくるとは思いませんでした」
「いやいや、そういう和泉くんもですねぇ・・・」
「ちゃんとやってますか?」
早くも彩香が進行具合を見にやってきた。
「は、はい!頑張っていますよ」
盛雄は慌てて雑巾を手にして、机を拭き始めた。
「隅々までキレイにしてくださいね」
と言い残し、彩香は別の場所に向かった。
「だいぶ根に持っているようですね」
「実は、買い物の時も大分いじっちゃいまして・・・」
和泉も昨日はさすがにやりすぎたなと思っていた。
「そうでしたか。期せずして火に油を注いでしまったというわけですね」
「はい・・・だから、今日は書斎キレイにして、彩香ちゃんのご機嫌取らないと」
「わかりました。では、頑張りましょうか」
「はい!」
大人二人は、いつになくまじめに掃除に取り掛かった。
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