家政婦さんは同級生のメイド女子高生

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「和泉さん！」
正門前に車を止めていた和泉に、明衣が声をかけた。
「明衣ちゃん、できたわよ！」
「ありがとうございます！納期もバッチリですね」
「当然よ！私の1番大切なお仕事なんだから！」
「あははぁ。お仕事とか言ってるよ、この人」
さすがの明衣もあきれ顔だった。
「っていうか本職は大丈夫なんですか？」
「本職？あー、有給にしちゃった！」
テヘッという顔の和泉。
「うわー、大人ってすげー」
趣味のために仕事を休む大人って・・・と明衣は呆れた。
「いいからいいから。さあ明衣ちゃん。これ受け取って」
和泉がワゴン車の中から大きな袋を３つ出してきた。
「これ、全部ですか？すっごい量ですね」
「あー、これ3人分あるの」
「3人？」
キョトンとする彩香。
「ほら、女の子3人って言ってたでしょ。バンド」
「はい」
「だったらって思って、3人分、作っちゃった！」
「作っちゃったって・・・」
「和泉さん、あざっす！」
そこに遅れて大和がやってきた。
「おお！大和くん。運んで運んで」
「あ、和泉さんも一緒に来てください」
「私？入っちゃっていいの？」
「はい、学校には許可取ってます。衣装作ってくれた人だって言ったらすぐOK出ました。あ、これだけ首にぶら下げといてください」
と大和は許可証を和泉に渡した。
「うわーなんかうれしー。学園祭準備に参加できるなんて、高校生に戻ったみたい！」
「まあ、並みの高校生より元気だし」
「明衣ちゃん、何かしら？」
とおしとやかに振り返る和泉。
「い、いえ。なんでもありません！」
明衣が気をつけの姿勢で答えた。
「駐車場に案内しますね。こっちです」
気にしない大和はどんどん話を進めた。
「はいはい。じゃあ荷物もそこまで一緒に行くわよー！」
と和泉が全員を乗せて駐車場へと車を走らせた。