家政婦さんは同級生のメイド女子高生

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その晩は、ゆずの体を気遣って、鷹文の提案した通りおかゆとなった。
「うめー、こんなおかゆだったら毎日でも食えるな。なあ鷹文」
「ああ」
「お前感想それだけかよ！毎日彩香ちゃんの料理食って贅沢してるやつは・・・」
「・・・」
ミョウガと鰹節の和え物をおかずにおかゆを食べる鷹文は、いつもにも増してぼうっとしているようだった。
「・・・俺、昔これ苦手だったんだ」
「あーわかる、ミョウガってさぁ、味きついもんな」
同意する大和。
「ああ。でも、これも・・・」
そう言いながらおかゆを口に入れる鷹文だった。
「ゆず、少しは食べられそう？」
「うん。ありがとう、さいちゃん」
「ごめんねぇ、ゆずちゃん。まさか体調崩すようなことになるなんて・・・」
和泉が済まなそうな顔でゆずを見た。
「い、いえ・・・人、たくさんで・・・」
「和泉さん！ゆずに昨日のこと思い出させないでください！」
明衣が割って入った。
「あ、ごめん・・・」
「だ、大丈夫、ですよ」
「ほ、ほんとう、ですか？し、心配です・・・」
しのも心配そうな顔だった。
「まあ、あれよね。人見知りの人には、あの状況はちょっと・・・」玲も心配そうだった。
「・・・返す言葉もございません」と和泉。
「ゆず、おかずとろっか？」
「う、うん。お漬物も少しほしいかな」
「そうだよね。彩香のぬか漬け、美味しいよね！」
「え？これも彩香さんが？」
玲がびっくりして彩香を見た。
「ええ。買うよりも安いし、自分たちの好きなもの漬けられるから」
「そうですねぇ。彩香くんがいなかったら、私はこの人参のしっかり漬かったところを食べることもできませんからねぇ」
と愛おしそうに、人参のぬか漬けを口に入れる盛雄だった。
「先生、ナスですよ茄子！彩香ちゃんのぬか漬けは絶対的に茄子です！」
いつのまにか復活した和泉が、ビール片手に反論した。
「チッチッチ。和泉さん、それはどうかな。俺はこのカブ。実も葉も違う味わいを持つこいつがイチオシだぜ！」
「大和くん、君、なかなか通だね」
と大和口ぶりに感心する和泉。
「あったりめえよ！伊達に16年も生きてねえぜ！」
「ん？そういえば大和くん。誕生日って・・・」
結衣が思い出した。
「あー！！もう、過ぎてるじゃん！」明衣も思い出した。
「え、いつなの？」と彩香。
「8日・・・」珍しくうなだれる明衣。
「そうだ！俺、もう16だ！・・・っていうか俺も忘れてた(笑)」
「お前、アホだな」
冷静に突っ込む鷹文。
「おう！男はアホでなんぼよ！」
何にでも自信満々の大和。
「じゃあ・・・明日、大和くんの誕生日パーティー、みんなでやりましょ！」
和泉が助け舟を出した。
「そ、そうだね。明日花火大会もあるし」
明衣も乗ってきた。
「ならよ！庭でバーベキューとか」
ここぞとばかりに大和がおねだりした。
「大和くんバーベキュー大好きだもんね」と結衣。
「おう、肉、にく、全ては肉だよ！」
「うっしゃあ、私が盛大に祝ってやろう！」
「おー、頼んだぜ明衣！」
ということで急遽明日、大和の誕生日を祝うことになった。
「や、大和くん、誕生日の日、ずっと私の練習付き合ってくれたから・・・・」
ゆずは大和の背中を見つめていた。