家政婦さんは同級生のメイド女子高生

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「和泉さん、彩香出てきましたよ！」
ワゴン車の荷物確認を終えた明衣が、まだ車の中でゴソゴソやっている和泉に声をかけた。
「本当に！玲ちゃん頑張ったわね！。じゃあエンジンかけるわよ」
和泉が運転席に乗り込み、エンジンをスタートさせた。
「じゃあ私、ゆずたち連れてきますね」
「うん。玄関前にお願いね！」
と言葉を交わした和泉は、車を玄関に寄せた。
「あれ？和泉さんお出かけですか？」
ちょうど玄関から顔を出した彩香が、車から出てくる和泉を見つけた。
「うん。ちょっとねぇ。玲ちゃん、おつかれ！」
「は、はい・・・」玲は疲れ切った顔をしていた。
「玲さん、連れてくんですか？」
「玲ちゃんもだけどねぇ・・・よし！彩香ちゃん確保！」
いつのまにか彩香のそばまで来ていた和泉が、彩香の腕をしっかり掴んだ。
「え？和泉さん？」
「まあまあ」と和泉はスライドドアを開け、彩香を押し込んだ。玲がその後に続き、彩香を奥の席に追いやった。
「な、なんですか？」
「彩香ちゃん、ちょっと待っててねぇ」
和泉は、彩香を放ったまま、しのたちに近づいていった。
「明衣ちゃん。こっちなの？」
「うん。さっき面白いもの見つけてさ。しのさん描きたいんじゃないかなって思って」
と白々しい嘘を言いながら、明衣がゆずとしのを玄関先まで連れてきた。
「あ、和泉さん。どこかにお出かけですか？」
ゆずが呑気に尋ねた。
「うん。これからちょっとね。ささ、ゆずちゃんも乗って乗って」
「え？わ、私？」
いつのまにか車の横にいた明衣が素早くスライドドアを開け、続けて流れるようなパスワークで、和泉がゆずを車内に放り込んだ。しのがその後に続く。
「よっし、準備完了！出発よ！」
明衣が助手席に、和泉が運転席に収まると、すぐにワゴン車が動き出した。
「い、和泉さん⁉︎どこに行くんですか？わ、私、メイド服のままなんですけど」
「うふふ。それが大切なのよ」
「す、すいません・・・」
和泉はニンマリとした顔、しのはなぜか申し訳なさそうな顔をしたまま、車は海岸へ向かって走り出した。