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9.① *
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意外なことに貴臣は一緒に風呂に入るのを恥ずかしがったので、二人して交互にシャワーを浴びると、体が冷えないように先に布団に潜り込んでスマホを弄って時間を潰した。
「あれ、なんでベッドで寝てないの」
「あ、そっか。悪い、いつもの癖だわ」
勝手に敷いた客用布団から起き上がると、ベッドに座って入り口に立ったままの貴臣を呼び寄せる。
「この寒さじゃん。すぐ冷えるぞ」
「俺まだポカポカしてると思うよ」
「早よ来い。人間湯たんぽ」
「ふふふ」
貴臣は楽しげに笑ってベッドを通り過ぎると、クローゼットを開け、いつから用意していたのかラブグッズが入ったカゴをサイドテーブルに置く。
「圭吾。まさか、後ろの支度してないよね」
少し恥ずかしそうに首を傾げる貴臣に、そういえば抱かれることは想定してなかったことに気が付いて、咄嗟にごめんと謝る。
「その辺りも全然話してなかったよな」
「良いよ。俺は初めてだから頭も体も柔軟だし、圭吾とセックス出来るなら、割とどっちでも良いっていうか」
「お、おう。あんま可愛いこと言うなよ。それなりに興奮するわ」
「はは。調子出てきたね」
貴臣はようやくベッドに入り込むと、縋り付くように俺に抱き付いてきた。
「凄い、心臓バクバクしてる」
「お前もだろ」
「確かに」
そこで改めて見つめ合うと、どちらからと言わずにキスをして舌を絡め合う。
「ンッ……ンン」
くちゅんと空気を含んだ水音が跳ねると、鼻から抜ける甘ったるい息遣いに体の芯が熱を持ち始め、股間に熱が溜まっていく。
キスをしながら体勢を変え、貴臣に覆い被さるようになると、スウェットの裾から手を忍ばせて、引き締まった体に手を這わせる。
「くすぐったいね」
「そのうち慣れるだろ」
キスの合間に短く会話すると、そのままズボンの中に手を入れ、まだ柔い鈴口をカリカリと引っ掻いて勃起を誘う。
「んっ」
「声がエロい」
「出ちゃうんだし、仕方なくない? んんっ」
「貴臣……お前どんだけ俺を煽るんだよ」
「だってその気になって欲しいし」
いじらしい答えに、またもや不覚にも心臓がキュンと跳ねる。
正直なところ男の喘ぎ声なんて萎えそうで怖かったけど、あの夜みたいに貴臣の発情した顔はなんとも官能的で色気が凄い。
俺にも出来るか分からないが、あの勃起した性器を思い出すとゾクッと体が震え、貴臣をイカせたい欲望に火がつく。
だからベッドの中に潜り込んで、そのまま貴臣のズボンをパンツごと足から引き抜くと、ぶるんと放り出された性器にそっと舌を這わせる。
「アッ。ンン……圭吾、無理しなくて良いよ」
「大丈夫。今んとこ平気」
カプッと雁首を口の中に含むと、貴臣の性器は大きく跳ね、硬く太い屹立に血管が浮かび上がる。
どうすれば貴臣が一番気持ち良いかは、これから探っていくとして、とりあえず鈴口を舌先で虐めながら屹立を握り込んだ手をゆるゆると上下させる。
慣れないことなので、窄めた唇からジュポッと音を立てて性器が引き抜かれることが続き、それが逆に気持ち良いのか、貴臣は心地良さそうに腰を揺らす。
少しずつコツを掴み溢れる唾液を充分に纏わせ、歯を立てないように性器をしゃぶると、貴臣の吐息が一層甘ったるくなっていく。
「ん……凄い気持ち良い。ヤバい、もう出ちゃう」
「そのまま達けよ」
「あれ、なんでベッドで寝てないの」
「あ、そっか。悪い、いつもの癖だわ」
勝手に敷いた客用布団から起き上がると、ベッドに座って入り口に立ったままの貴臣を呼び寄せる。
「この寒さじゃん。すぐ冷えるぞ」
「俺まだポカポカしてると思うよ」
「早よ来い。人間湯たんぽ」
「ふふふ」
貴臣は楽しげに笑ってベッドを通り過ぎると、クローゼットを開け、いつから用意していたのかラブグッズが入ったカゴをサイドテーブルに置く。
「圭吾。まさか、後ろの支度してないよね」
少し恥ずかしそうに首を傾げる貴臣に、そういえば抱かれることは想定してなかったことに気が付いて、咄嗟にごめんと謝る。
「その辺りも全然話してなかったよな」
「良いよ。俺は初めてだから頭も体も柔軟だし、圭吾とセックス出来るなら、割とどっちでも良いっていうか」
「お、おう。あんま可愛いこと言うなよ。それなりに興奮するわ」
「はは。調子出てきたね」
貴臣はようやくベッドに入り込むと、縋り付くように俺に抱き付いてきた。
「凄い、心臓バクバクしてる」
「お前もだろ」
「確かに」
そこで改めて見つめ合うと、どちらからと言わずにキスをして舌を絡め合う。
「ンッ……ンン」
くちゅんと空気を含んだ水音が跳ねると、鼻から抜ける甘ったるい息遣いに体の芯が熱を持ち始め、股間に熱が溜まっていく。
キスをしながら体勢を変え、貴臣に覆い被さるようになると、スウェットの裾から手を忍ばせて、引き締まった体に手を這わせる。
「くすぐったいね」
「そのうち慣れるだろ」
キスの合間に短く会話すると、そのままズボンの中に手を入れ、まだ柔い鈴口をカリカリと引っ掻いて勃起を誘う。
「んっ」
「声がエロい」
「出ちゃうんだし、仕方なくない? んんっ」
「貴臣……お前どんだけ俺を煽るんだよ」
「だってその気になって欲しいし」
いじらしい答えに、またもや不覚にも心臓がキュンと跳ねる。
正直なところ男の喘ぎ声なんて萎えそうで怖かったけど、あの夜みたいに貴臣の発情した顔はなんとも官能的で色気が凄い。
俺にも出来るか分からないが、あの勃起した性器を思い出すとゾクッと体が震え、貴臣をイカせたい欲望に火がつく。
だからベッドの中に潜り込んで、そのまま貴臣のズボンをパンツごと足から引き抜くと、ぶるんと放り出された性器にそっと舌を這わせる。
「アッ。ンン……圭吾、無理しなくて良いよ」
「大丈夫。今んとこ平気」
カプッと雁首を口の中に含むと、貴臣の性器は大きく跳ね、硬く太い屹立に血管が浮かび上がる。
どうすれば貴臣が一番気持ち良いかは、これから探っていくとして、とりあえず鈴口を舌先で虐めながら屹立を握り込んだ手をゆるゆると上下させる。
慣れないことなので、窄めた唇からジュポッと音を立てて性器が引き抜かれることが続き、それが逆に気持ち良いのか、貴臣は心地良さそうに腰を揺らす。
少しずつコツを掴み溢れる唾液を充分に纏わせ、歯を立てないように性器をしゃぶると、貴臣の吐息が一層甘ったるくなっていく。
「ん……凄い気持ち良い。ヤバい、もう出ちゃう」
「そのまま達けよ」
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