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踊り子さんは乱されたい①※
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当たり前のように俺の腰元に伸びた亮司さんの手が、デニム越しに俺の硬くなった股間をゆっくりと揉みしだく。
「アァッ」
思わず甘い声が漏れる俺の唇をキスで塞ぐと、亮司さんの手は俺のベルトのバックルを器用に外し、盛り上がった股間を刺激しながらジッパーを下ろす。
「亮司さん?」
「嫌なら止める。でも違うなら拒まないで欲しい」
こんな時ばかり、熱を孕んだ視線でしっかりと俺の目を見て、なんてズルい言い方だ。
「嫌では、ないです」
「そうか」
安堵したような顔で静かに息を吐くと、亮司さんは俺に蕩けるようなキスをしながら、ボクサーパンツの上から性器に触れ、勃ち上がるそれをやわやわと撫でる。
ソファーの上で大柄な男二人が揉み合ってると、静まり返った部屋にギシギシとソファーが激しく軋む音が響いて羞恥を煽る。
だからなのか、反り返った俺の股間は早くも先走りでボクサーパンツを濡らし、湿ったそこを亮司さんの指先がカリッと引っ掻いた。
「ンッ」
思わず声を漏らすと、甘く低い声が俺の耳元でクスッと笑ってから可愛いなと囁く。
「随分と新鮮な反応だけど、声を出すのを我慢してるからかな」
亮司さんがそう言うのはもっともで、店はそろそろステージの転換でキャストがバックヤードに引き返してくる頃だ。
店が賑わっているので、そちらの音が勝つと分かっていても、事務所から聞こえるはずのない情けない喘ぎ声が漏れてしまったらと思うと、声を抑えずにはいられない。
そんなことを考えているうちに、ボクサーパンツごとズボンを引き摺り下ろされて、空気に触れた屹立がふるんと震えて、下の膨らみが僅かに縮こまる。
「いつもこんなにすぐ濡らしちゃうのかな」
「濡らすって……」
「見てみなよ。糸引いてる」
ぬらついた鈴口を虐められて雫をこぼすと、それを掬った指先を俺の目の前で見せつけるように、亮司さんは親指と人差し指を動かして糸引く銀糸を弄ぶ。
にちゃっと粘ついた音が卑猥で目を逸らそうとすると、すかさず亮司さんの手が俺の顎を掴んで、あっという間にキスで舌を搦め取られる。
「ウッ、ン、亮司、さん」
「……可愛いね」
可愛いなんて陳腐な言葉なのに、どうしてかこの人に言われると心が跳ねてしまう。
だから夢中になってキスを貪ると、血管が浮き出るくらい勃ち上がった屹立を握り込まれて、大きくて熱い掌に擦るように上下して扱かれる度に腰が揺れる。
ギシッと大きくソファーが軋む音がして、不意に廊下の方から誰かの声が聞こえると、次の瞬間、無遠慮にドアノブを回す音がして血の気が引く。
ガチャガチャ。
「オーナー? 居るんですか?」
この声は同じダンサーのユーリだ。
そしてそのユーリの声に反応するように、同じくダンサーのルークがどうかしたのかとドアの前に迫って来てる。
「亮司、さん……やめ」
「静かにしてないと、あんな薄いドア、こじ開けて覗きに来られちゃうよ?」
耳元に囁くついでに、耳朶を甘噛みして耳孔に舌を挿し込んで、俺が音を上げるようなエロい舌遣いで煽ってくる。
(この人、なに考えてんだ⁉︎)
ガチャガチャ。
再びドアノブを乱暴に回す音がして、俺は必死に亮司さんに抵抗するのにうまく力が入らない。
「なんか音しねえ? でも鍵閉まってるし、電気消えてるよな」
「まさか泥棒とか? 合鍵あったっけ?」
外の会話に一気に心拍数が上がって気が気じゃないのに、亮司さんは手を止めるどころか、俺の鈴口から溢れ出した雫を厭らしい顔で舐め取って見せる。
そしてそのまま手を下ろし、締めた後孔につぷりと濡れた指を挿し入れる。
「はぅっ」
「意外とすんなり入ったね」
「いや、アッ、違くて。アイツら、が、入って来たら」
「困るよね」
亮司さんはニッと笑うと、悪びれる様子もなく後孔に沈めた指で奥を掻き回す。
「クッ」
亮司さんが弄ぶ場所から、ぶちゅっと空気が混ざる音が響いて生きた心地がしない。
なのに亮司さんはまるでこの状況を楽しむように、焦って半泣きの俺にキスをしながら、容赦なく奥を掻き混ぜる。
俺に変な趣味はないし、金を貰ってる訳でもないから、こんな状況でどうやって楽しめば良いかなんて分かるはずもない。
相変わらず漏れ聞こえてくる外の声に、俺の身体は完全に萎縮して、あまりの緊張にカサつく隘路から、亮司さんはゆっくりと指を引き抜いた。
「ごめん。意地悪が過ぎたかな」
「亮司さん……」
「ちょっと待ってね」
外の声に連動してバイブ音を立てるスマホをポケットから取り出すと、無防備な俺にジャケットを掛けて亮司さんはソファーに座り直して電話に出る。
「もしもし」
どうやらドアの向こうからユーリが電話をかけているらしい。声が筒抜けでよく聞こえてくる。
「悪いね。疲れてて仮眠してたんだ。もう暫く休みたいから、暫く誰も来ないように伝えておいてくれないかな」
亮司さんはそう答えながら、俺を可愛がった反対の手で俺の唇をなぞって、口の中に指を挿し込む。
「そうだよ、事務所にいる。ちょっと待って、今開けて顔を出すよ」
俺の口から指を引き抜くと、気怠げで、それでいて色気がダダ漏れの状態の亮司さんは、ソファーから立ち上がって事務所のドアを開ける。
「すまないね。仕事が立て込んでて、ちょっと仮眠を取りたいんだ」
「いえ、こっちこそ、休んでるところすみません。店の音うるさいですけど大丈夫ですか」
「耳栓があるから平気だよ」
「そっすか。んじゃ、みんなにはバックヤードでは静かにするように伝えときますね」
「ああ、助かるよ」
平然と何事もなかったように受け答えする亮司さんの声を背後に聞いて、僅かばかりゾッとする。
もしかしなくても、俺はとんでもない男と関係を持とうとしているのかも知れない。
入り口から死角になったソファーで蹲りながら、ぼんやりとそんなことを考えていると、再びドアの鍵が閉まる音がして、コツコツと床を蹴る足音が近付いてくる。
「ジル、奥の仮眠室に行こう」
「アァッ」
思わず甘い声が漏れる俺の唇をキスで塞ぐと、亮司さんの手は俺のベルトのバックルを器用に外し、盛り上がった股間を刺激しながらジッパーを下ろす。
「亮司さん?」
「嫌なら止める。でも違うなら拒まないで欲しい」
こんな時ばかり、熱を孕んだ視線でしっかりと俺の目を見て、なんてズルい言い方だ。
「嫌では、ないです」
「そうか」
安堵したような顔で静かに息を吐くと、亮司さんは俺に蕩けるようなキスをしながら、ボクサーパンツの上から性器に触れ、勃ち上がるそれをやわやわと撫でる。
ソファーの上で大柄な男二人が揉み合ってると、静まり返った部屋にギシギシとソファーが激しく軋む音が響いて羞恥を煽る。
だからなのか、反り返った俺の股間は早くも先走りでボクサーパンツを濡らし、湿ったそこを亮司さんの指先がカリッと引っ掻いた。
「ンッ」
思わず声を漏らすと、甘く低い声が俺の耳元でクスッと笑ってから可愛いなと囁く。
「随分と新鮮な反応だけど、声を出すのを我慢してるからかな」
亮司さんがそう言うのはもっともで、店はそろそろステージの転換でキャストがバックヤードに引き返してくる頃だ。
店が賑わっているので、そちらの音が勝つと分かっていても、事務所から聞こえるはずのない情けない喘ぎ声が漏れてしまったらと思うと、声を抑えずにはいられない。
そんなことを考えているうちに、ボクサーパンツごとズボンを引き摺り下ろされて、空気に触れた屹立がふるんと震えて、下の膨らみが僅かに縮こまる。
「いつもこんなにすぐ濡らしちゃうのかな」
「濡らすって……」
「見てみなよ。糸引いてる」
ぬらついた鈴口を虐められて雫をこぼすと、それを掬った指先を俺の目の前で見せつけるように、亮司さんは親指と人差し指を動かして糸引く銀糸を弄ぶ。
にちゃっと粘ついた音が卑猥で目を逸らそうとすると、すかさず亮司さんの手が俺の顎を掴んで、あっという間にキスで舌を搦め取られる。
「ウッ、ン、亮司、さん」
「……可愛いね」
可愛いなんて陳腐な言葉なのに、どうしてかこの人に言われると心が跳ねてしまう。
だから夢中になってキスを貪ると、血管が浮き出るくらい勃ち上がった屹立を握り込まれて、大きくて熱い掌に擦るように上下して扱かれる度に腰が揺れる。
ギシッと大きくソファーが軋む音がして、不意に廊下の方から誰かの声が聞こえると、次の瞬間、無遠慮にドアノブを回す音がして血の気が引く。
ガチャガチャ。
「オーナー? 居るんですか?」
この声は同じダンサーのユーリだ。
そしてそのユーリの声に反応するように、同じくダンサーのルークがどうかしたのかとドアの前に迫って来てる。
「亮司、さん……やめ」
「静かにしてないと、あんな薄いドア、こじ開けて覗きに来られちゃうよ?」
耳元に囁くついでに、耳朶を甘噛みして耳孔に舌を挿し込んで、俺が音を上げるようなエロい舌遣いで煽ってくる。
(この人、なに考えてんだ⁉︎)
ガチャガチャ。
再びドアノブを乱暴に回す音がして、俺は必死に亮司さんに抵抗するのにうまく力が入らない。
「なんか音しねえ? でも鍵閉まってるし、電気消えてるよな」
「まさか泥棒とか? 合鍵あったっけ?」
外の会話に一気に心拍数が上がって気が気じゃないのに、亮司さんは手を止めるどころか、俺の鈴口から溢れ出した雫を厭らしい顔で舐め取って見せる。
そしてそのまま手を下ろし、締めた後孔につぷりと濡れた指を挿し入れる。
「はぅっ」
「意外とすんなり入ったね」
「いや、アッ、違くて。アイツら、が、入って来たら」
「困るよね」
亮司さんはニッと笑うと、悪びれる様子もなく後孔に沈めた指で奥を掻き回す。
「クッ」
亮司さんが弄ぶ場所から、ぶちゅっと空気が混ざる音が響いて生きた心地がしない。
なのに亮司さんはまるでこの状況を楽しむように、焦って半泣きの俺にキスをしながら、容赦なく奥を掻き混ぜる。
俺に変な趣味はないし、金を貰ってる訳でもないから、こんな状況でどうやって楽しめば良いかなんて分かるはずもない。
相変わらず漏れ聞こえてくる外の声に、俺の身体は完全に萎縮して、あまりの緊張にカサつく隘路から、亮司さんはゆっくりと指を引き抜いた。
「ごめん。意地悪が過ぎたかな」
「亮司さん……」
「ちょっと待ってね」
外の声に連動してバイブ音を立てるスマホをポケットから取り出すと、無防備な俺にジャケットを掛けて亮司さんはソファーに座り直して電話に出る。
「もしもし」
どうやらドアの向こうからユーリが電話をかけているらしい。声が筒抜けでよく聞こえてくる。
「悪いね。疲れてて仮眠してたんだ。もう暫く休みたいから、暫く誰も来ないように伝えておいてくれないかな」
亮司さんはそう答えながら、俺を可愛がった反対の手で俺の唇をなぞって、口の中に指を挿し込む。
「そうだよ、事務所にいる。ちょっと待って、今開けて顔を出すよ」
俺の口から指を引き抜くと、気怠げで、それでいて色気がダダ漏れの状態の亮司さんは、ソファーから立ち上がって事務所のドアを開ける。
「すまないね。仕事が立て込んでて、ちょっと仮眠を取りたいんだ」
「いえ、こっちこそ、休んでるところすみません。店の音うるさいですけど大丈夫ですか」
「耳栓があるから平気だよ」
「そっすか。んじゃ、みんなにはバックヤードでは静かにするように伝えときますね」
「ああ、助かるよ」
平然と何事もなかったように受け答えする亮司さんの声を背後に聞いて、僅かばかりゾッとする。
もしかしなくても、俺はとんでもない男と関係を持とうとしているのかも知れない。
入り口から死角になったソファーで蹲りながら、ぼんやりとそんなことを考えていると、再びドアの鍵が閉まる音がして、コツコツと床を蹴る足音が近付いてくる。
「ジル、奥の仮眠室に行こう」
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