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13.聖人、色欲に溺れる①※
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魔力枯渇による性衝動を抑えるために、ジレーザが依斗に身を預けるようになってからひと月。
三日、あるいは四日に一度は瘴気が確認される状態が続き、二人は気が狂うほどに身体を求め合い、その欲望を互いの身体に刻み込むようになっていた。
その甲斐あってか、禁書に記されていたような事態には及ばず、今のところ依斗の劣情はジレーザ一人が受け止めている。
そして今夜も妖艶に乱れる姿に触発されて、依斗は狂ったように腰を穿ってジレーザを抱き続けた。
「ジレちゃん」
「誰が、ジレちゃんだ」
「そろそろ素直になれよ」
「なんの話だ」
「淡白だよな、可愛げないっていうか。こんなにトロトロになってるクセに」
依斗はすっかり蕩けたジレーザの後孔に指を忍ばせると、くちゅくちゅと音を立てて奥を掻き回す。
「ンッ、やめろ。もう、治まったんじゃないのか」
「暴走を治めるためだけに、義務的にヤルって味気なくないか」
「それ以外になにを求めてるんだ、アッ、やめ」
「こんなにしといて、それ強がりなの」
依斗はジレーザの胸の尖りを甘噛みすると、そのまま舌を這わせてねっとりと執拗に舐り、焦らすように奥に沈めた指をゆっくりと動かす。
「ハッ……、ア、んん、ヨリト」
「なあに」
「指っ、……アゥッ、指を抜いてくれ」
「抜いてどうすんの。あ、チンコ挿れたいの?」
「ちがっ」
ジレーザが一番気持ちいい箇所を擦ると、中途半端に硬くなった鈴口から、失禁したように透明な液体が溢れ出てくる。
「達ったのか。お前は本当に可愛いな」
揶揄うように呟いて、胸元の熟れた尖りを舐りながらずるりと指を引き抜く。
「はあ、はあ。お前の無尽蔵な性欲と一緒に考えてもらっては困る」
「じゃあ他のヤツ抱けばいい?」
「そんなこと許す訳ないだろ」
「それが独占欲なら嬉しいんだけどな」
「抜かせ、変態が」
「抜く? もっと出したいの? お口でしてあげようか?」
「ヨリト、貴様という奴は」
「あれ、そんな態度取っていいの?」
依斗は身体を起こすと、いまだ治まらない熱り立った屹立を後孔に充てがって鋒を埋める。
「アッ」
「ほら、欲しがってヒクヒクしてる」
初めての夜に比べれば、とんでもなく抱き心地の良い身体に仕上がって、依斗はすっかりジレーザに骨抜きにされている。
激しい律動を刻んで、褐色の肌に鬱血痕が残るほど身体中にキスで紅い花を散らすと、これだけ身体を重ね合わせても、それが神の望むことだと言い切るジレーザに僅かな苛立ちを覚える。
そして焦らすように浅瀬を雁首で擦ると、切ない喘ぎ声を吐き出させて、子供じみた独占欲を僅かに満たす。
依斗はジレーザの脚を腰ごと引き上げると、上から突き下ろすように、浅瀬の弱いところを何度も擦って、ジレーザが快楽に顔を歪めるのを見つめる。
ジレーザを抱けば抱くほど募っていく思いは、依斗の一方通行でしかなく、これほどまでに快楽を貪って身体を繋いでも心までは繋ぎ止めることが出来ない。
それが苦しくて、もどかしくて、依斗は律動を速めてジレーザを追い立てると、最奥を穿ってありったけの熱を吐き出した。
「ピクピクしてる。ドライで達ったのか」
「はあ、はあっ、はあ」
腕で目元を覆い、荒くなった呼吸を整えるジレーザの唇にキスをすると、依斗はベッドを離れて手桶に水を汲む。
そして魔法で水を温めると、そのお湯で絞った布を持ってベッドに戻り、二人の愛液に塗れたジレーザの身体を丁寧に拭いていく。
「すまない」
「謝ることかよ。コンドームがないのは面倒だよな」
「こ……ん?」
「避妊具だよ。チンコに被せるゴム」
「なるほど。魔法がない方がそういう利器に恵まれるのだな」
「まあ、俺たちの場合は、コンドームがどんだけあっても足りないくらいヤってるけどな」
三日、あるいは四日に一度は瘴気が確認される状態が続き、二人は気が狂うほどに身体を求め合い、その欲望を互いの身体に刻み込むようになっていた。
その甲斐あってか、禁書に記されていたような事態には及ばず、今のところ依斗の劣情はジレーザ一人が受け止めている。
そして今夜も妖艶に乱れる姿に触発されて、依斗は狂ったように腰を穿ってジレーザを抱き続けた。
「ジレちゃん」
「誰が、ジレちゃんだ」
「そろそろ素直になれよ」
「なんの話だ」
「淡白だよな、可愛げないっていうか。こんなにトロトロになってるクセに」
依斗はすっかり蕩けたジレーザの後孔に指を忍ばせると、くちゅくちゅと音を立てて奥を掻き回す。
「ンッ、やめろ。もう、治まったんじゃないのか」
「暴走を治めるためだけに、義務的にヤルって味気なくないか」
「それ以外になにを求めてるんだ、アッ、やめ」
「こんなにしといて、それ強がりなの」
依斗はジレーザの胸の尖りを甘噛みすると、そのまま舌を這わせてねっとりと執拗に舐り、焦らすように奥に沈めた指をゆっくりと動かす。
「ハッ……、ア、んん、ヨリト」
「なあに」
「指っ、……アゥッ、指を抜いてくれ」
「抜いてどうすんの。あ、チンコ挿れたいの?」
「ちがっ」
ジレーザが一番気持ちいい箇所を擦ると、中途半端に硬くなった鈴口から、失禁したように透明な液体が溢れ出てくる。
「達ったのか。お前は本当に可愛いな」
揶揄うように呟いて、胸元の熟れた尖りを舐りながらずるりと指を引き抜く。
「はあ、はあ。お前の無尽蔵な性欲と一緒に考えてもらっては困る」
「じゃあ他のヤツ抱けばいい?」
「そんなこと許す訳ないだろ」
「それが独占欲なら嬉しいんだけどな」
「抜かせ、変態が」
「抜く? もっと出したいの? お口でしてあげようか?」
「ヨリト、貴様という奴は」
「あれ、そんな態度取っていいの?」
依斗は身体を起こすと、いまだ治まらない熱り立った屹立を後孔に充てがって鋒を埋める。
「アッ」
「ほら、欲しがってヒクヒクしてる」
初めての夜に比べれば、とんでもなく抱き心地の良い身体に仕上がって、依斗はすっかりジレーザに骨抜きにされている。
激しい律動を刻んで、褐色の肌に鬱血痕が残るほど身体中にキスで紅い花を散らすと、これだけ身体を重ね合わせても、それが神の望むことだと言い切るジレーザに僅かな苛立ちを覚える。
そして焦らすように浅瀬を雁首で擦ると、切ない喘ぎ声を吐き出させて、子供じみた独占欲を僅かに満たす。
依斗はジレーザの脚を腰ごと引き上げると、上から突き下ろすように、浅瀬の弱いところを何度も擦って、ジレーザが快楽に顔を歪めるのを見つめる。
ジレーザを抱けば抱くほど募っていく思いは、依斗の一方通行でしかなく、これほどまでに快楽を貪って身体を繋いでも心までは繋ぎ止めることが出来ない。
それが苦しくて、もどかしくて、依斗は律動を速めてジレーザを追い立てると、最奥を穿ってありったけの熱を吐き出した。
「ピクピクしてる。ドライで達ったのか」
「はあ、はあっ、はあ」
腕で目元を覆い、荒くなった呼吸を整えるジレーザの唇にキスをすると、依斗はベッドを離れて手桶に水を汲む。
そして魔法で水を温めると、そのお湯で絞った布を持ってベッドに戻り、二人の愛液に塗れたジレーザの身体を丁寧に拭いていく。
「すまない」
「謝ることかよ。コンドームがないのは面倒だよな」
「こ……ん?」
「避妊具だよ。チンコに被せるゴム」
「なるほど。魔法がない方がそういう利器に恵まれるのだな」
「まあ、俺たちの場合は、コンドームがどんだけあっても足りないくらいヤってるけどな」
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