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今のハナシ45

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「ごめん。待たせた。」

「え・・・っと・・・?」

「篠葉ちゃん!早かったね!」

「そう?梨々花、楽しい?」

「うん!生徒会の人と話せるなんて思ってなかったから!」

「そっか。」

「えぇと・・・会長・・・ですか?」

「そうだけど。」

「わぁっ!会長かっこいいね!」

「ありがとう。久怜羽も可愛いよ。」

「ところで会長ー。なんでそんな不機嫌なのー?」

魁李は鋭いな。

「なんでもないよ。」

「会長はお父様と来られたのですか?」

「いや?・・・ん?そうなるのか?」

「おぉ!ここにいたのか!」

「篠宮様?どうされました?」

「いやぁ、篠葉ちゃんの顔が見たくなってね。」

「篠葉ちゃんはやめてくださいって!他の方もいらっしゃるんですよ?」

なんかこのやり取り毎回やってる気がする。

そして少しずつみんなから離れて行こう。

「それで、どうしたんですか?」

「新作の発売はいつかな?予約しておきたいんだが。」

「来月ですね。いつも通り全種でよろしいですか?」

「いいよ。」

「では、そのように。それとですね、我が凌槻学園で来週の土曜日と日曜日学校祭をやるのですが、もし良かったら来てください。ドルト・ルーチェのケーキを出す予定です。篠宮様の方でも宣伝していただけると嬉しいです。」

「分かったよ。そのときはもちろん奈野宮社長が給仕してくれるんだよね?」

「もちろんです。」

「そうだ、次行くときもこの間の彼担当にしてくれるかな?」

「弥永さんですか?」

「そうそう。彼、可愛いよね。気に入っちゃった。」

「分かりました。伝えておきましょう。」

「よろしく頼むよ。それじゃあね。」

「また。」

高宮は・・・囲まれてるから後ででいいか。

「ごめん。急に。」

「やっと解放されました。どうして助けてくれないんですか。社長。」

「「「「社長・・・?」」」」

あぁ、バレちゃった。

高宮とは少し話し合いが必要かな?

「って・・・流伽様っ?!」

流伽・・・様・・・?

来たときも思ったけど、なんで高宮たちに様がつけられてんの?

「高宮、なんでお前ら"様"なんてつけられてんの?」

「さぁ?最初からこうだったもので・・・」

「なんで会長は流伽様のこと呼び捨てに出来るんです?」

なんでって言われてもね・・・

「高宮は俺の秘書だし?」

「「えぇぇぇぇっ?!」」

うるさい・・・

「なぁ高宮。帰っていい?いいよな?」

「駄目ですよ。」

て言うかそろそろ名字で呼ぶのめんどくさくなって来た。

長いし。

「高宮。もう流伽でいい?めんどくさい。」

「好きに呼んでください。私は社長の秘書ですので。」

「思い出したー。会長って大分前見たことあったよー。4・・・5年前かなー?パーティーに来てたー。理事長と一緒だったなー。そのあとなんて呼ばれだしたと思うー?」

何だろう?

「灰の姫。だってさー」

「うわぁお。」

なんでそんな大層な名前が?

「大人たちの間ではそう呼ばれてたよー?まぁ可愛かったしねー。」

「可愛くはなかったと思うぞ?」

「あははー。それは冗談でしょー?」

冗談じゃないんだけど・・・
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