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静月のハナシ2
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~篠葉の家~
「入って。」
「ここは?」
「ここは私の家。今は使ってないけど。」
「そのわりに綺麗だし電気も通ってるけど・・・」
「響介に頼んでいつでも来れるようにしたんだよ。私の思い出が詰まってる場所だからね。」
「へぇ。」
響介って理事長のことだよな?
こいつと理事長の関係は何なんだ?
まぁ今はいいや。
「で?何で兄さんのこと知ってんの?」
「ねぇ煌龍って知ってる?」
「まぁ兄さんが総長だったしな。それが?」
「その族には姫がいたって知ってる?」
「まぁ。噂になってたから。」
「その正体は?」
「灰の蝶。」
「そう。灰の蝶。本名は知ってる?」
「知らない。」
「だよね。ちょっと待ってて。」
そう言うなりあいつはどこかに向かった。
何なんだ?
~10分後~
「お待たせ。」
そう言って戻って来たあいつの髪は色が変わっていた。
「色違くね?目の色も・・・お前って・・・」
まさか灰の蝶?いやいやそんなわけないよな。
いやでもそうそう居る色じゃないし・・・
その考えはあいつの腹を見たときに吹っ飛んだ。
灰色の髪に紫色の瞳。そして腹の蝶の入れ墨。
これは灰の蝶の特徴だ。
「まじかよ・・・灰の蝶ってお前かよ・・・」
「うん。・・・ごめんね。」
あいつは唐突に謝った。
「は?なにが?」
「なんでもない。ちょっと付き合って。」
「いいけど。なにすんの?」
そう聞いたけど大体検討は付いている。
「喧嘩。」
だよな。
~倉庫?~
ここはどこだ?
族の倉庫なのは確実だが・・・
「こんにちは。みんなは居るかな?」
「篠葉さん!総長たちなら幹部室です!」
「ありがと。」
顔パスかよ・・・
「でもその後ろの男は誰ですか?」
警戒されるのは当然だ。
「大丈夫だよ。この人は双の弟だから。」
その一言で俺は察した。
ここは「煌龍」の倉庫なのだと。
兄さんが必死に守った仲間たちが居る所だと。
~幹部室~
ここ煌龍の倉庫に来たのは兄さんの仲間に嫌われているかもしれないと思ったかららしい。
「あの事件は私のせい・・・私のせいで双はっ・・・双は死んじゃったんだよ・・・私が死ねば良かったのに!あの時もあの時も!私が傷つけばよかったのに!私が生きてるから・・・私が死なないからみんなが狙われる!私が幸せになるなんてだめなんだ!もう・・・もうやだよぉ・・・」
そう言ってこいつは泣き出した。
「どう言うことだ?」
そう聞いてもこいつは答えてくれない。
そのかわりに白さんが答えてくれた。
「篠は過去に辛いことがあったらしい。朝起きたら自分以外誰も生きてなかったって・・・そのせいで双が死んだのも自分のせいだって思いこんでる。篠が悪いわけじゃないのに・・・」
「そう・・・ですか・・・」
俺には分からない。
どうして自分のせいだと思うのか。
どうして簡単に自分が死ねばいいなどと言えるのか。
生きたいと言って命乞いしてきた奴は何人もいた。
あいつは俺が見てきた奴等と真逆の言葉を言った。
そんな奴は珍しくて・・・
・・・興味を持ってしまった・・・
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
遅くなってしまいすみません!
なんとか静月の話は終わりました。
次は篠葉視点になります。
次もよろしくお願いします!
「入って。」
「ここは?」
「ここは私の家。今は使ってないけど。」
「そのわりに綺麗だし電気も通ってるけど・・・」
「響介に頼んでいつでも来れるようにしたんだよ。私の思い出が詰まってる場所だからね。」
「へぇ。」
響介って理事長のことだよな?
こいつと理事長の関係は何なんだ?
まぁ今はいいや。
「で?何で兄さんのこと知ってんの?」
「ねぇ煌龍って知ってる?」
「まぁ兄さんが総長だったしな。それが?」
「その族には姫がいたって知ってる?」
「まぁ。噂になってたから。」
「その正体は?」
「灰の蝶。」
「そう。灰の蝶。本名は知ってる?」
「知らない。」
「だよね。ちょっと待ってて。」
そう言うなりあいつはどこかに向かった。
何なんだ?
~10分後~
「お待たせ。」
そう言って戻って来たあいつの髪は色が変わっていた。
「色違くね?目の色も・・・お前って・・・」
まさか灰の蝶?いやいやそんなわけないよな。
いやでもそうそう居る色じゃないし・・・
その考えはあいつの腹を見たときに吹っ飛んだ。
灰色の髪に紫色の瞳。そして腹の蝶の入れ墨。
これは灰の蝶の特徴だ。
「まじかよ・・・灰の蝶ってお前かよ・・・」
「うん。・・・ごめんね。」
あいつは唐突に謝った。
「は?なにが?」
「なんでもない。ちょっと付き合って。」
「いいけど。なにすんの?」
そう聞いたけど大体検討は付いている。
「喧嘩。」
だよな。
~倉庫?~
ここはどこだ?
族の倉庫なのは確実だが・・・
「こんにちは。みんなは居るかな?」
「篠葉さん!総長たちなら幹部室です!」
「ありがと。」
顔パスかよ・・・
「でもその後ろの男は誰ですか?」
警戒されるのは当然だ。
「大丈夫だよ。この人は双の弟だから。」
その一言で俺は察した。
ここは「煌龍」の倉庫なのだと。
兄さんが必死に守った仲間たちが居る所だと。
~幹部室~
ここ煌龍の倉庫に来たのは兄さんの仲間に嫌われているかもしれないと思ったかららしい。
「あの事件は私のせい・・・私のせいで双はっ・・・双は死んじゃったんだよ・・・私が死ねば良かったのに!あの時もあの時も!私が傷つけばよかったのに!私が生きてるから・・・私が死なないからみんなが狙われる!私が幸せになるなんてだめなんだ!もう・・・もうやだよぉ・・・」
そう言ってこいつは泣き出した。
「どう言うことだ?」
そう聞いてもこいつは答えてくれない。
そのかわりに白さんが答えてくれた。
「篠は過去に辛いことがあったらしい。朝起きたら自分以外誰も生きてなかったって・・・そのせいで双が死んだのも自分のせいだって思いこんでる。篠が悪いわけじゃないのに・・・」
「そう・・・ですか・・・」
俺には分からない。
どうして自分のせいだと思うのか。
どうして簡単に自分が死ねばいいなどと言えるのか。
生きたいと言って命乞いしてきた奴は何人もいた。
あいつは俺が見てきた奴等と真逆の言葉を言った。
そんな奴は珍しくて・・・
・・・興味を持ってしまった・・・
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
遅くなってしまいすみません!
なんとか静月の話は終わりました。
次は篠葉視点になります。
次もよろしくお願いします!
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