上 下
12 / 61

響介のハナシ3

しおりを挟む
~体育館~

「篠強くなったなぁ・・・」

昔は弱かったのに。

何も出来ないことを嘆く普通の少女がここまで強くなるとは思わなかった。

「てかあいつ・・・後ろから蹴り食らわせやがって・・・」

気付かなかった俺が悪いんだけどな。

・・・それでもむかつく。

「はぁ・・・理事長室戻るか。」

そうだ放課後生徒会室に寄ろう。


~放課後~

「騒がしいな。」

たぶん学園祭の出し物のことだと思うけど。

ガチャ

「しーのー!頑張ってるかー?!」

いつも通り篠に抱き着いておく。すると

「それ以上くっついたら殴るぞ。」

わお篠怖い。

「篠ちゃん怖っ。」

「響介さん。本当に殴られますよ。用がないなら帰ってください。」

優までそんなこと言いだした。

「いや。用はあるぞ?これ。」

俺がそう言って渡すのはケーキの箱。

篠は甘いもの好きだからな。

「みんなで食べると良い。」

ついでに篠が喜ぶであろう言葉も言っておく。

「ちなみに菓子類の持ち込みもOKだからな?」

そう言った瞬間篠の顔がパッと綻ぶ。

「響ちゃん!食べていい?!」

篠が待ちきれないといった風に問いかける。

まって・・・

「今それ言うのは反則・・・」

このつぶやきは篠には聞こえていないだろう。

もうすでに食べ始めてるし。

「優。来い。」

「分かってますよ。」


~廊下~

「なんだあの天使!」

俺は廊下で思い切り叫んだ。

「響介さんうるさいです。」

優に文句を言われたが知るもんか。

「まぁ俺も同感ですが。」

だろ?アレは可愛すぎる。マジ天使!

「親バカっぷりが炸裂してますね。」

「うるせぇよ。」

俺にアイツが乗り移ったかも。

いや、でも可愛いのは事実。

「篠葉さんは昔のこと覚えているんでしょうか・・・」

「そう・・・だな・・・覚えてないといいけどな。」

あんな凄惨な事件もう起こって欲しくはない。もう悲しい思いをしてほしくない。

そのためには俺が守らなければ。

「響介さん。」

「ん?あぁなんだ?」

「一人で抱え込まないでくださいね?」

仲間を頼れってことか。

やっぱり優には俺の考えてることなんてお見通しだな。

篠にもちゃんと心の底から頼れる仲間がいればいいんだけどな。




ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

どうでしたか?

やっぱり響介の話にしちゃいました。

篠葉は頼れる仲間ができると良いですね。

って言うかできてほしいですね。

次も楽しみにしていてくださいね?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。

松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。 そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。 しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。

子持ちの私は、夫に駆け落ちされました

月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。

〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。

藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった…… 結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。 ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。 愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。 *設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 *全16話で完結になります。 *番外編、追加しました。

五歳の時から、側にいた

田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。 それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。 グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。 前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。

最愛のあなたへ

夕香里
恋愛
最愛の人から送られ続けていた手紙の最後の一通。それは受取人にとって、複雑な心境になる手紙。意を決して封を開けるとそこには愛が溢れていた。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!

ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。 自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。 しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。 「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」 「は?」 母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。 「もう縁を切ろう」 「マリー」 家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。 義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。 対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。 「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」 都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。 「お兄様にお任せします」 実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...