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▶︎アン失踪事件
エピローグ(2)
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「あースカッとしたー!」
「おぬしも相変わらずだにゃあ」
「いいのいいの。オレは本当のことしか言ってないのに、いつも事あるごとにつっかかってきてバカにしてくるあいつらが悪いんだから」
「うむう」
「なあルカ、お前もそう思うだろ⁉︎」
「……(どっちもどっちのような……)」
「ん⁉︎ 声小さすぎてよく聞こえないんですけど⁉︎」
「あは。……まあ、たしかに、あの二人は何があってもめげずにリトに絡んでくるよね」
「だしょ⁉︎ まじしつこいんだよなー。あいつらどんだけ〝ふしぎ堂〟に執着してんだよなー」
「きっと素直になれないだけで、ふしぎ堂が気になってしょうがないんだよ。……それよりリト、そのホワイトドラゴン、こっちの世界に持ち込んでたんだね」
「おう! だってさあ。あの性格が悪そうなおっさんのところにいたら犯罪にばっか利用されそうで、このドラゴンだって可哀想じゃん」
「……。それは、まあ……」
「大丈夫大丈夫、よっぽどのことがない限り人前には出さないし、オレがちゃんと躾けるから!」
「……」
「しつけ役に不安がありすぎるにゃ」
「なんだとー⁉︎」
苦笑するルカと呆れ顔のにゃすけに向かって、オレはプンスカと拳を突き上げて抗議する。
そんな他愛もない話をしていると、ふいに再び背後の戸が開いて、見知った顔が暖簾をかき分けた。
「お邪魔するわ」
「……っと」
「あ」
店に現れたのは、腕にピンク色の紙袋を抱えたアンだ。
「おー。久しぶり、アンじゃん! もう外出られるようになったんだ」
オレは頭に乗っていた竜之助をじいちゃんのカバンにしまいながらなに食わぬ顔で挨拶を交わし、
「今日はトクベツ。外に車待たせてるからあまり長居はできないけど……」
アンはオレを見るなりフイっとそっぽを向きつつ戸を閉め、
「……」
なぜか急に顔を赤くしたルカは読んでいた分厚い本を閉じ、立ち話をしているオレたちに合わせるようあたふた立ち上がった。
「あら、あなたもいたの」
ルカの存在に気づいたアンがそう声を投げると、ルカは真っ赤な顔をしたままコクンと頷く。
なんだルカのやつ? 顔赤いけど暑いのか?
「そう。まあ、ちょうどいいわ。えと、これ……」
「ん? なになに? なんか面白いモンくれんの⁉︎」
もじもじしてるルカのことはさておき、アンが両腕に抱えていた紙袋を漁る仕草をすると、オレはがっついたように飛びつく。
期待に胸を膨らませて待機していると、アンは紙袋の中から何やらリボンのついた紙包を取り出した。
「……? なにそれ」
「その……あなたたち二人に、こないだのお礼」
「へ?」
「いいから受け取ってよ」
「?? お、おう?」
真っ赤な顔でそう言ったアンは、気恥ずかしそうにしながらも、まずはオレに向かってその紙包を差し出してくる。
受け取って中を開けてみると、なにやら黒くてゴロっとした物体が出てきた。
「え、えっと、これは……チョコ?」
疑問系なのは他でもない。
色や形はチョコっぽいけど、質感? みたいなのがどう斜めに見てもチョコっぽく見えなかったからだ。
「なんでチョコなのよ。どこからどう見ても『クッキー』じゃない」
しかしさも当然だとでもいうように、『クッキー』だと言い張るアン。
……。
オレにはどこからどう見ても黒い塊にしか見えないんだが……。
「そ、そうか……クッキーか……」
金持ちのクッキーの世界線はちょっとズレてるのかもしれないなと無理やり思うことにして、その場は引き攣り笑いをこぼすに留めた。
アンは全く悪びれる様子はなく「はい、あなたの分」と、ルカにも同じものを突きつけている。
「まあ、見た目はちょっと不恰好だけど。きっと味は美味しいはずだから」
「(はずってなんだ、はずって……)」
「なにか言った?」
「イヤア、こっちの話……。ま、まあせっかくだしな……食ってみるか」
「どうぞ召し上がれ」
「いっただっきまーす」
風の噂で聞いた話によると、アンは様々な習い事をしていてたしか料理教室にも通っていたって話だ。
だから、その料理教室の教えを信じて、オレは黒焦げの物体をぱくっと口に放り込んだ。
もしかしたら本当に見た目がアレなだけで味は美味しいかもしれないしな。
「しょっぺっっっっっ」
――もちろん、そんなことは微塵もなかったけど。
「え、うそ⁉︎」
「しょっぺ! え、しょっぱくね⁉︎ っつかしょっぺえってこれ絶対!!!!」
見た目通りの味すぎて、動揺と衝撃のあまり三回も確認するオレ。
なんかもう、しょっぱいを通り越して淀んだ辛みまである。
「い、いやそんなはずないわ。ちょっとかして」
アンが慌ててオレの手の中からクッキーを一枚つまんで口の中に放り込んだが、みるみるうちに顔をしかめてものの数秒で「しょっぱっっっ!」と、オレ同様の感想を漏らしていた。
「ねえなにこれしょっぱいんだけど!」
「オレに聞くなよ⁉︎」
「どうして……朝四時に起きて一生懸命作ったのに……!」
絶望的な表情で打ちひしがれるアン。
「……。塩と砂糖、間違えたんじゃないかな……」
ぽりぽりと黒い物体を齧りながら、悲しそうな顔で呟くルカ。
っていうかルカ、そんな悲しそうな顔してまで無理に食べるなよ⁉︎
「それだよそれ! 塩! っていうか普通味見しねえか⁉︎ さすがにこれは塩分過多で高血圧になっちまうぞ⁉︎」
「……。ご、ごめん」
思わずツッコミを入れたオレだったが、思いの外シュンとした表情でアンが目を伏せてしまったので、やべって思ってルカをチラ見すると、やっぱりルカも『星名さんをいじめないで』みたいなジト目でオレを睨んでいた。
いや、単にしょっぱさが口の中に残ってて、顔の中心にシワが寄ってるだけなのかもしんないけど。
「……」
「……」
「……」
とはいえ――。
な、なんだよ……。なんなんだよこのいたたまれない圧と空気は……!
「え、えーっと……」
オレはぽりぽりと頬をかくと、いたたまれない空気を打ち破るよう、俯いたアンの肩をポンと叩く。
「い、いやあ、でもまあ、しょっぱいはしょっぱいけど一生懸命作ったんだもんな! 味はともかく気持ちは嬉しいわ! あんがとな、アン!」
オレは全てをうやむやにするような渾身のスマイルを浮かべて礼を述べる。
するとアンはパアッと目を輝かせ、ルカもルカでほっとしたようにウンウンと頷いて見せた。
「べ、別に……助けてもらったんだし、これくらい当然だから!」
「相変わらず素直じゃねえな⁉︎ ま、お前らしーって感じだけど。……んじゃま、残りは後で食うし、また学校でな!」
「……うん」
「……」
「……」
「……?」
さっきアンは『外に車待たせてる』といっていたし、これでもう用事は済んだと思って、だいぶ明るめの声で別れを告げたオレだったが、アンはその場にとどまったまま、もじもじとしている。
……アレ。まだ他に何か用があるんだろうか。
「ん? どした?」
「いや、その……」
「……おう?」
「えと、その。せっかくここまできたし、外に車も待たせてるし……」
「うん?」
「その……この後、もしよかったらウチに遊びに……」
アンは顔を真っ赤に染めながら、いつになくもごもごとした感じでそう言いかけたんだけど――。
「こんにちわ~」
「……っ!」
――ここで、全く予期せぬ事態が起こった。
甘くて柔らかい天使の声に、秒で反応を示して戸口に視線を投げるオレ。
「花蓮ちゅわんっっ♡」
やってきたのはサラッサラのセミロングにリボン付きのカチューシャがよく似合う、オレの心のオアシス花蓮ちゃんだ。
「おぬしも相変わらずだにゃあ」
「いいのいいの。オレは本当のことしか言ってないのに、いつも事あるごとにつっかかってきてバカにしてくるあいつらが悪いんだから」
「うむう」
「なあルカ、お前もそう思うだろ⁉︎」
「……(どっちもどっちのような……)」
「ん⁉︎ 声小さすぎてよく聞こえないんですけど⁉︎」
「あは。……まあ、たしかに、あの二人は何があってもめげずにリトに絡んでくるよね」
「だしょ⁉︎ まじしつこいんだよなー。あいつらどんだけ〝ふしぎ堂〟に執着してんだよなー」
「きっと素直になれないだけで、ふしぎ堂が気になってしょうがないんだよ。……それよりリト、そのホワイトドラゴン、こっちの世界に持ち込んでたんだね」
「おう! だってさあ。あの性格が悪そうなおっさんのところにいたら犯罪にばっか利用されそうで、このドラゴンだって可哀想じゃん」
「……。それは、まあ……」
「大丈夫大丈夫、よっぽどのことがない限り人前には出さないし、オレがちゃんと躾けるから!」
「……」
「しつけ役に不安がありすぎるにゃ」
「なんだとー⁉︎」
苦笑するルカと呆れ顔のにゃすけに向かって、オレはプンスカと拳を突き上げて抗議する。
そんな他愛もない話をしていると、ふいに再び背後の戸が開いて、見知った顔が暖簾をかき分けた。
「お邪魔するわ」
「……っと」
「あ」
店に現れたのは、腕にピンク色の紙袋を抱えたアンだ。
「おー。久しぶり、アンじゃん! もう外出られるようになったんだ」
オレは頭に乗っていた竜之助をじいちゃんのカバンにしまいながらなに食わぬ顔で挨拶を交わし、
「今日はトクベツ。外に車待たせてるからあまり長居はできないけど……」
アンはオレを見るなりフイっとそっぽを向きつつ戸を閉め、
「……」
なぜか急に顔を赤くしたルカは読んでいた分厚い本を閉じ、立ち話をしているオレたちに合わせるようあたふた立ち上がった。
「あら、あなたもいたの」
ルカの存在に気づいたアンがそう声を投げると、ルカは真っ赤な顔をしたままコクンと頷く。
なんだルカのやつ? 顔赤いけど暑いのか?
「そう。まあ、ちょうどいいわ。えと、これ……」
「ん? なになに? なんか面白いモンくれんの⁉︎」
もじもじしてるルカのことはさておき、アンが両腕に抱えていた紙袋を漁る仕草をすると、オレはがっついたように飛びつく。
期待に胸を膨らませて待機していると、アンは紙袋の中から何やらリボンのついた紙包を取り出した。
「……? なにそれ」
「その……あなたたち二人に、こないだのお礼」
「へ?」
「いいから受け取ってよ」
「?? お、おう?」
真っ赤な顔でそう言ったアンは、気恥ずかしそうにしながらも、まずはオレに向かってその紙包を差し出してくる。
受け取って中を開けてみると、なにやら黒くてゴロっとした物体が出てきた。
「え、えっと、これは……チョコ?」
疑問系なのは他でもない。
色や形はチョコっぽいけど、質感? みたいなのがどう斜めに見てもチョコっぽく見えなかったからだ。
「なんでチョコなのよ。どこからどう見ても『クッキー』じゃない」
しかしさも当然だとでもいうように、『クッキー』だと言い張るアン。
……。
オレにはどこからどう見ても黒い塊にしか見えないんだが……。
「そ、そうか……クッキーか……」
金持ちのクッキーの世界線はちょっとズレてるのかもしれないなと無理やり思うことにして、その場は引き攣り笑いをこぼすに留めた。
アンは全く悪びれる様子はなく「はい、あなたの分」と、ルカにも同じものを突きつけている。
「まあ、見た目はちょっと不恰好だけど。きっと味は美味しいはずだから」
「(はずってなんだ、はずって……)」
「なにか言った?」
「イヤア、こっちの話……。ま、まあせっかくだしな……食ってみるか」
「どうぞ召し上がれ」
「いっただっきまーす」
風の噂で聞いた話によると、アンは様々な習い事をしていてたしか料理教室にも通っていたって話だ。
だから、その料理教室の教えを信じて、オレは黒焦げの物体をぱくっと口に放り込んだ。
もしかしたら本当に見た目がアレなだけで味は美味しいかもしれないしな。
「しょっぺっっっっっ」
――もちろん、そんなことは微塵もなかったけど。
「え、うそ⁉︎」
「しょっぺ! え、しょっぱくね⁉︎ っつかしょっぺえってこれ絶対!!!!」
見た目通りの味すぎて、動揺と衝撃のあまり三回も確認するオレ。
なんかもう、しょっぱいを通り越して淀んだ辛みまである。
「い、いやそんなはずないわ。ちょっとかして」
アンが慌ててオレの手の中からクッキーを一枚つまんで口の中に放り込んだが、みるみるうちに顔をしかめてものの数秒で「しょっぱっっっ!」と、オレ同様の感想を漏らしていた。
「ねえなにこれしょっぱいんだけど!」
「オレに聞くなよ⁉︎」
「どうして……朝四時に起きて一生懸命作ったのに……!」
絶望的な表情で打ちひしがれるアン。
「……。塩と砂糖、間違えたんじゃないかな……」
ぽりぽりと黒い物体を齧りながら、悲しそうな顔で呟くルカ。
っていうかルカ、そんな悲しそうな顔してまで無理に食べるなよ⁉︎
「それだよそれ! 塩! っていうか普通味見しねえか⁉︎ さすがにこれは塩分過多で高血圧になっちまうぞ⁉︎」
「……。ご、ごめん」
思わずツッコミを入れたオレだったが、思いの外シュンとした表情でアンが目を伏せてしまったので、やべって思ってルカをチラ見すると、やっぱりルカも『星名さんをいじめないで』みたいなジト目でオレを睨んでいた。
いや、単にしょっぱさが口の中に残ってて、顔の中心にシワが寄ってるだけなのかもしんないけど。
「……」
「……」
「……」
とはいえ――。
な、なんだよ……。なんなんだよこのいたたまれない圧と空気は……!
「え、えーっと……」
オレはぽりぽりと頬をかくと、いたたまれない空気を打ち破るよう、俯いたアンの肩をポンと叩く。
「い、いやあ、でもまあ、しょっぱいはしょっぱいけど一生懸命作ったんだもんな! 味はともかく気持ちは嬉しいわ! あんがとな、アン!」
オレは全てをうやむやにするような渾身のスマイルを浮かべて礼を述べる。
するとアンはパアッと目を輝かせ、ルカもルカでほっとしたようにウンウンと頷いて見せた。
「べ、別に……助けてもらったんだし、これくらい当然だから!」
「相変わらず素直じゃねえな⁉︎ ま、お前らしーって感じだけど。……んじゃま、残りは後で食うし、また学校でな!」
「……うん」
「……」
「……」
「……?」
さっきアンは『外に車待たせてる』といっていたし、これでもう用事は済んだと思って、だいぶ明るめの声で別れを告げたオレだったが、アンはその場にとどまったまま、もじもじとしている。
……アレ。まだ他に何か用があるんだろうか。
「ん? どした?」
「いや、その……」
「……おう?」
「えと、その。せっかくここまできたし、外に車も待たせてるし……」
「うん?」
「その……この後、もしよかったらウチに遊びに……」
アンは顔を真っ赤に染めながら、いつになくもごもごとした感じでそう言いかけたんだけど――。
「こんにちわ~」
「……っ!」
――ここで、全く予期せぬ事態が起こった。
甘くて柔らかい天使の声に、秒で反応を示して戸口に視線を投げるオレ。
「花蓮ちゅわんっっ♡」
やってきたのはサラッサラのセミロングにリボン付きのカチューシャがよく似合う、オレの心のオアシス花蓮ちゃんだ。
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