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▶︎アン失踪事件
第18話 異世界へ(2)
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◇
「おい、オジョー! オジョーってば!」
呼びかけながら何度かドンドンと窓を叩いていると、ようやく気づいたらしいオジョーがこちらを見て、目が合った。
オレが現れたことに、オジョーは心底驚いたように目を見開いている。
「かっ……カザマ⁉︎」
反射的、といった感じでオジョーはすぐさま内側から窓にへばりついたが、そのまま唇を引き結び、何かを躊躇うように言葉をつぐんでいる。
気になるのは、壁にへばりついたオジョーの両手が、縄でぐるぐると縛られていたことだ。
「オジョー! こんなところで何やってんだよ! 今、助けてやるから早く元の世界に……」
もちろんすぐに馬車のドアを開けようとドアノブをガチャガチャ回したんだけど、
「来ちゃダメっ! 早く逃げて!」
間髪入れずにそう叫ばれた。
「なっ。せっかく助けにきたのになんでだよ⁉︎ いいからちょっとここ開けてくんねえ⁉︎ なんかこのノブ、回してんのにびくともしな……」
「おいおいおい。急に空から降ってきたかと思えば人様の愛車に体当たりしといて、ご挨拶もなしに俺らの獲物かっさらおうって? いい度胸だなァ」
「……っ」
突然、豹変したような冷たい声が降ってくる。
振り返ろうとしたら、オレの首筋にギラリと光る刃があたってギョッとした。
視線だけを動かして刀の出元を見やると、さっき運転席に座ろうとしていたおじさんが、イラついたような顔でこちらを睨んでいた。
「な、なにすんだよっ。あぶねーじゃん!」
「なにもクソもねえ。いきなり降ってきていきなりこっちの獲物を奪おうってんだから、それなりの覚悟はできてるってことだろ」
「獲物を奪うっていうか、そもそもオジョーはオレの仲間だ! こんな馬車に乗せていったいどこに連れてくつもりなんだよ!」
「ずいぶん威勢のいいガキだなァ。まあ、知りてえってんなら教えてやるよ。これから街の中心部に行ってそこの小娘を闇市に売り飛ばす。この国じゃカワイイ幼女はよく売れるからな。今さら返せったって返すわけがねえし、邪魔しようモンならタダじゃおかねえぞ?」
脅すように怖い顔でオレを睨みつけてくるおじさん。
オジョーの手が縛られている時点でおかしいとは思っていたけれど、やっぱりこのおじさん、何か悪いことをしようとしていたみたいだ。
オレは首元の刀を見て冷や汗を垂らしつつも、怯まずに言ってやった。
「ふざけんなっ。なに勝手にオジョーを売ろうとしてんだよ! 絶対そんなことはさせないかんな!」
今にも噛み付かんばかりの勢いで、目の前のおじさんを威嚇する。
するとおじさんは、くつくつと笑ってから刀を引っ込めた。
「なんだお前、どうやら痛い目みなきゃわかんねえようだなあ。……おもしろそうだからちょっと遊んでやろうか」
オレを馬鹿にするような目で見たそのおじさんは、刀を腰にしまうと、なにやらブツブツと呪文? のようなものを唱え、やがて天に向かって伸ばした指をパチンと鳴らした。
「な、なんだよ? なにぶつぶつ言って……って、えええええ⁉︎」
急に目の前が暗くなったので、なんだろうと思って頭上を見上げたオレ。
するとそこには、ぐるぐると唸るような低い声を漏らし、大きな翼をバッサバッサと羽ばたかせながらゆっくりと地上に舞い降りてくる巨大な白い龍――ドラゴンの姿があり、その貫禄と並々ならぬ威圧感に、思わずオレは唖然としたまま尻餅をついてしまった。
「な、な、な……」
「おいおい坊主、さっきまでの威勢はどうしたぁ? くくく。俺はなあ、こう見えてもA級ライセンスの〝モンスター使い〟なんだよ。この国じゃ人が人に危害を加えるのは重罪だが、モンスターが人に危害を加える分には〝事故〟として処理されちまうのがほとんどだからなァ。男のガキは手数料取られる割にそこまで高く売れないし、見逃して警備団に通報されんのも面倒だから、このままうまく事故に見せかけて始末しちまうのがオレとしては楽なんだが……」
「グオオオ……」
「ん? おお、そうかそうか。お前も暴れたいか。ずっと閉じ込めっぱなしだったもんなァ。……よし、だったら今日は特別にひと暴れさせてやるから、威勢のいいそこのガキと思う存分遊んでやんな!」
けらけら笑いながら、ドラゴンにGOサインを出して見せるおじさん。
ドラゴンがぐるぐる唸りながらこちらをギロリと睨んだので、オレは慌ててじいちゃんのカバンから何か対抗できそうな神アイテムを取り出そうとした……――のだが。
「グオオオオオッッ!」
「……っ!」
――バチン、と音がして、体の左側面に強烈な痛みが走った。
気がつけばオレは、ドラゴンの右の翼に激しく弾かれて、地面に転がっていた。
「ぐ、う……」
「かっ、カザマ!」
慌てて馬車から飛び出してきたオジョーが必死な顔でオレに歩み寄ろうとするも、大きなドラゴンの体がそれを遮った。
オレとオジョーを隔つように空から地上に舞い降りる巨大なドラゴンと、その背中に乗るおじさん。
「……!」
「おっと、お嬢ちゃんは大事な商品なんだ。傷でもついたら困るからちょっと離れててもらおうか」
「きゃっ」
ドラゴンの背に乗ったおじさんが指示を出すと、ドラゴンは足? を動かしてオジョーの体を掴み、近くにあった風車の屋根の上にひょいと乗せる。オジョーは手を縛られたままだし、ここからみた感じ風車の上に扉のようなものもないし、あんな高いところに乗せられたんじゃ降りるに降りれないだろう。
「ちょ、おろして……っ、おろしてよ!」
「さて。遠慮はいらないぜ。お前の力、見せてやれ!」
オジョーが必死に叫んでいるが、おじさんはにやにやと笑うだけ。そして追い打ちをかけるように長い腕を天に向かって大きく伸ばした。
――まずい。
(か、体が動かない……!)
おじさんがパチン、と再び指を鳴らすと、巨大なドラゴンがモゴモゴと口の中で何かを燻らせる。
必死にじいちゃんのカバンに手を伸ばし、何か対抗できそうなアイテムを取り出そうとしたけれど、全身が熱くて痛くて動かなくて、ただただ何もできずに目の前のドラゴンを見上げるしかできなかった。
「う、ぐ……」
「に、逃げてカザマッッ!」
風車の上から投げられたオジョーの声。
しかし逃げられるはずもなく、目の前でドラゴンがグワッと大きな口を開けたのが見えた。
「……っ」
(やばい、やられる――!)
次の瞬間、ドラゴンの口から勢いよく飛び出してくる猛炎。
オレはぎゅっと目を瞑って死を覚悟した……が!
突如としてオレの背後からブオンッッと吹いた風。何事かと思いきや、その風はオレの目の前で大きな透明の壁に変形し、ドラゴンの口から吐き出された猛炎から俺の身を守った。
「……⁉︎」
「なっ、え……⁉︎」
「ごめんリト、お待たせ!」
懐かしい声がして、オレはハッとして振り返る。
するとそこには……――先ほどオレが通った階段の中ほどで〝ふしぎな魔法の杖〟を構えているルカと、ホッとしたような顔で胸を撫で下ろしているにゃすけが、ドラゴンと向かい合うように立っていたのだった。
「おい、オジョー! オジョーってば!」
呼びかけながら何度かドンドンと窓を叩いていると、ようやく気づいたらしいオジョーがこちらを見て、目が合った。
オレが現れたことに、オジョーは心底驚いたように目を見開いている。
「かっ……カザマ⁉︎」
反射的、といった感じでオジョーはすぐさま内側から窓にへばりついたが、そのまま唇を引き結び、何かを躊躇うように言葉をつぐんでいる。
気になるのは、壁にへばりついたオジョーの両手が、縄でぐるぐると縛られていたことだ。
「オジョー! こんなところで何やってんだよ! 今、助けてやるから早く元の世界に……」
もちろんすぐに馬車のドアを開けようとドアノブをガチャガチャ回したんだけど、
「来ちゃダメっ! 早く逃げて!」
間髪入れずにそう叫ばれた。
「なっ。せっかく助けにきたのになんでだよ⁉︎ いいからちょっとここ開けてくんねえ⁉︎ なんかこのノブ、回してんのにびくともしな……」
「おいおいおい。急に空から降ってきたかと思えば人様の愛車に体当たりしといて、ご挨拶もなしに俺らの獲物かっさらおうって? いい度胸だなァ」
「……っ」
突然、豹変したような冷たい声が降ってくる。
振り返ろうとしたら、オレの首筋にギラリと光る刃があたってギョッとした。
視線だけを動かして刀の出元を見やると、さっき運転席に座ろうとしていたおじさんが、イラついたような顔でこちらを睨んでいた。
「な、なにすんだよっ。あぶねーじゃん!」
「なにもクソもねえ。いきなり降ってきていきなりこっちの獲物を奪おうってんだから、それなりの覚悟はできてるってことだろ」
「獲物を奪うっていうか、そもそもオジョーはオレの仲間だ! こんな馬車に乗せていったいどこに連れてくつもりなんだよ!」
「ずいぶん威勢のいいガキだなァ。まあ、知りてえってんなら教えてやるよ。これから街の中心部に行ってそこの小娘を闇市に売り飛ばす。この国じゃカワイイ幼女はよく売れるからな。今さら返せったって返すわけがねえし、邪魔しようモンならタダじゃおかねえぞ?」
脅すように怖い顔でオレを睨みつけてくるおじさん。
オジョーの手が縛られている時点でおかしいとは思っていたけれど、やっぱりこのおじさん、何か悪いことをしようとしていたみたいだ。
オレは首元の刀を見て冷や汗を垂らしつつも、怯まずに言ってやった。
「ふざけんなっ。なに勝手にオジョーを売ろうとしてんだよ! 絶対そんなことはさせないかんな!」
今にも噛み付かんばかりの勢いで、目の前のおじさんを威嚇する。
するとおじさんは、くつくつと笑ってから刀を引っ込めた。
「なんだお前、どうやら痛い目みなきゃわかんねえようだなあ。……おもしろそうだからちょっと遊んでやろうか」
オレを馬鹿にするような目で見たそのおじさんは、刀を腰にしまうと、なにやらブツブツと呪文? のようなものを唱え、やがて天に向かって伸ばした指をパチンと鳴らした。
「な、なんだよ? なにぶつぶつ言って……って、えええええ⁉︎」
急に目の前が暗くなったので、なんだろうと思って頭上を見上げたオレ。
するとそこには、ぐるぐると唸るような低い声を漏らし、大きな翼をバッサバッサと羽ばたかせながらゆっくりと地上に舞い降りてくる巨大な白い龍――ドラゴンの姿があり、その貫禄と並々ならぬ威圧感に、思わずオレは唖然としたまま尻餅をついてしまった。
「な、な、な……」
「おいおい坊主、さっきまでの威勢はどうしたぁ? くくく。俺はなあ、こう見えてもA級ライセンスの〝モンスター使い〟なんだよ。この国じゃ人が人に危害を加えるのは重罪だが、モンスターが人に危害を加える分には〝事故〟として処理されちまうのがほとんどだからなァ。男のガキは手数料取られる割にそこまで高く売れないし、見逃して警備団に通報されんのも面倒だから、このままうまく事故に見せかけて始末しちまうのがオレとしては楽なんだが……」
「グオオオ……」
「ん? おお、そうかそうか。お前も暴れたいか。ずっと閉じ込めっぱなしだったもんなァ。……よし、だったら今日は特別にひと暴れさせてやるから、威勢のいいそこのガキと思う存分遊んでやんな!」
けらけら笑いながら、ドラゴンにGOサインを出して見せるおじさん。
ドラゴンがぐるぐる唸りながらこちらをギロリと睨んだので、オレは慌ててじいちゃんのカバンから何か対抗できそうな神アイテムを取り出そうとした……――のだが。
「グオオオオオッッ!」
「……っ!」
――バチン、と音がして、体の左側面に強烈な痛みが走った。
気がつけばオレは、ドラゴンの右の翼に激しく弾かれて、地面に転がっていた。
「ぐ、う……」
「かっ、カザマ!」
慌てて馬車から飛び出してきたオジョーが必死な顔でオレに歩み寄ろうとするも、大きなドラゴンの体がそれを遮った。
オレとオジョーを隔つように空から地上に舞い降りる巨大なドラゴンと、その背中に乗るおじさん。
「……!」
「おっと、お嬢ちゃんは大事な商品なんだ。傷でもついたら困るからちょっと離れててもらおうか」
「きゃっ」
ドラゴンの背に乗ったおじさんが指示を出すと、ドラゴンは足? を動かしてオジョーの体を掴み、近くにあった風車の屋根の上にひょいと乗せる。オジョーは手を縛られたままだし、ここからみた感じ風車の上に扉のようなものもないし、あんな高いところに乗せられたんじゃ降りるに降りれないだろう。
「ちょ、おろして……っ、おろしてよ!」
「さて。遠慮はいらないぜ。お前の力、見せてやれ!」
オジョーが必死に叫んでいるが、おじさんはにやにやと笑うだけ。そして追い打ちをかけるように長い腕を天に向かって大きく伸ばした。
――まずい。
(か、体が動かない……!)
おじさんがパチン、と再び指を鳴らすと、巨大なドラゴンがモゴモゴと口の中で何かを燻らせる。
必死にじいちゃんのカバンに手を伸ばし、何か対抗できそうなアイテムを取り出そうとしたけれど、全身が熱くて痛くて動かなくて、ただただ何もできずに目の前のドラゴンを見上げるしかできなかった。
「う、ぐ……」
「に、逃げてカザマッッ!」
風車の上から投げられたオジョーの声。
しかし逃げられるはずもなく、目の前でドラゴンがグワッと大きな口を開けたのが見えた。
「……っ」
(やばい、やられる――!)
次の瞬間、ドラゴンの口から勢いよく飛び出してくる猛炎。
オレはぎゅっと目を瞑って死を覚悟した……が!
突如としてオレの背後からブオンッッと吹いた風。何事かと思いきや、その風はオレの目の前で大きな透明の壁に変形し、ドラゴンの口から吐き出された猛炎から俺の身を守った。
「……⁉︎」
「なっ、え……⁉︎」
「ごめんリト、お待たせ!」
懐かしい声がして、オレはハッとして振り返る。
するとそこには……――先ほどオレが通った階段の中ほどで〝ふしぎな魔法の杖〟を構えているルカと、ホッとしたような顔で胸を撫で下ろしているにゃすけが、ドラゴンと向かい合うように立っていたのだった。
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