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「な、なにっ、?!、///」
熱を持ってしまった耳を抑えて
勢いよく離れると、途端にまた爆笑し始めた。
「ふっふっふ、耳真っ赤~」
「はぁ?!///」
「すげぇね、見事に今俺が口くっつけた耳だけ赤くなってる」
「~っ、///」
もう言葉にもならず
耳を抑えてる手はそのままに、桜庭さんを睨みつけると
「ほら、行くぞ~」
って、また手を取られて
扉が閉まるエレベーターを背に
引きずられるように部屋へと向かった。
「あの、私シロさんとも桜庭さんともしませんからね」
「うん、分かってるって」
「…ほんとに?」
「だってそういう約束じゃん。
シロは知らねぇけど」
「だからっ、
「いいーから!ほら!
早く風呂入ってこい」
まだ言葉途中だった私を無理やり玄関先へと押し込むと
そのままお風呂場へ荷物と共に放り出された。
「シャンプーとかは適当に使っていいから。
あとは着替えとかは持ってきたんだろ?」
「あ、はいっ」
「じゃあ自由に使って。
湯船も入る?」
「いえ、とりあえずシャワーだけでいいかな」
「とりあえずって何?
えっちが終わったらゆっくり入ろっかなー的な」
「はぁ?!だから違っ、
「はいはい、冗談ですよ」
───バタン、と浴室の扉が閉められて
一気に静かになった空間で小さくため息をついた。
「そういう話ばっかり…」
危機感を感じずにはいられないほどの際どい会話に困惑ばっかしてる。
私だけがアタフタしてさ。
━━━━━━━
「お風呂、ありがとでした~」
いつもはお風呂上がりはタオル頭に巻いて適当だけど一応髪を整えて
一人でいる時はヨレヨレのTシャツだけど一応可愛いTシャツにして
一応ちょっとだけ、ペットらしく可愛らしくお風呂から出てリビングへと顔を出した。
「長かったな、随分」
「え、ほんと?ごめんっ」
「いや、全然いいんだけど」
俺も入ろっかな、って近付いた桜庭さんが
私のそばでクンクンと鼻を動かした。
「いい匂いする」
「……桜庭さんのシャンプーの香りですよ?」
「んは、確かにそうだな」
そして、せっかくちょっと整えた髪の毛をクシャッとされて
「明日からは俺が髪の毛乾かしたげるから
濡れたまま出てこいよ?」
「え?」
「ペットらしく、黙って乾かされな?」
「…うん、分かった」
むしろそんな贅沢してもいいんですか。
と、言いたくなるようなその言葉。
そっか、これがペットか~。
存分に甘えられるんじゃないか、これは。
そんなことを思いながら突っ立ってると
私を通り過ぎて浴室へと向かって行ってしまった。
「……さて。」
ぐるーっと辺りを見渡すと、相変わらず広い部屋。
これからどうするんだろ。
問題が山積みだぞ?
まず、これから私はどこで寝るのか。
まさか一緒に寝るとかさすがにないよね?
仮にも男と女だし…。
あとは
明日から本当にここに住むんだとしたら、荷物とか…。
家事とかはどうするんだろ?
桜庭さんが自分でこの広い部屋を掃除したりしてるとは考えずらいし……、
「………ま、いいか。」
考えても考えても
この常識では有り得ない状況に
正解なんてない気がするし、導ける自信が無い。
なるようになるしかならないのだ。
熱を持ってしまった耳を抑えて
勢いよく離れると、途端にまた爆笑し始めた。
「ふっふっふ、耳真っ赤~」
「はぁ?!///」
「すげぇね、見事に今俺が口くっつけた耳だけ赤くなってる」
「~っ、///」
もう言葉にもならず
耳を抑えてる手はそのままに、桜庭さんを睨みつけると
「ほら、行くぞ~」
って、また手を取られて
扉が閉まるエレベーターを背に
引きずられるように部屋へと向かった。
「あの、私シロさんとも桜庭さんともしませんからね」
「うん、分かってるって」
「…ほんとに?」
「だってそういう約束じゃん。
シロは知らねぇけど」
「だからっ、
「いいーから!ほら!
早く風呂入ってこい」
まだ言葉途中だった私を無理やり玄関先へと押し込むと
そのままお風呂場へ荷物と共に放り出された。
「シャンプーとかは適当に使っていいから。
あとは着替えとかは持ってきたんだろ?」
「あ、はいっ」
「じゃあ自由に使って。
湯船も入る?」
「いえ、とりあえずシャワーだけでいいかな」
「とりあえずって何?
えっちが終わったらゆっくり入ろっかなー的な」
「はぁ?!だから違っ、
「はいはい、冗談ですよ」
───バタン、と浴室の扉が閉められて
一気に静かになった空間で小さくため息をついた。
「そういう話ばっかり…」
危機感を感じずにはいられないほどの際どい会話に困惑ばっかしてる。
私だけがアタフタしてさ。
━━━━━━━
「お風呂、ありがとでした~」
いつもはお風呂上がりはタオル頭に巻いて適当だけど一応髪を整えて
一人でいる時はヨレヨレのTシャツだけど一応可愛いTシャツにして
一応ちょっとだけ、ペットらしく可愛らしくお風呂から出てリビングへと顔を出した。
「長かったな、随分」
「え、ほんと?ごめんっ」
「いや、全然いいんだけど」
俺も入ろっかな、って近付いた桜庭さんが
私のそばでクンクンと鼻を動かした。
「いい匂いする」
「……桜庭さんのシャンプーの香りですよ?」
「んは、確かにそうだな」
そして、せっかくちょっと整えた髪の毛をクシャッとされて
「明日からは俺が髪の毛乾かしたげるから
濡れたまま出てこいよ?」
「え?」
「ペットらしく、黙って乾かされな?」
「…うん、分かった」
むしろそんな贅沢してもいいんですか。
と、言いたくなるようなその言葉。
そっか、これがペットか~。
存分に甘えられるんじゃないか、これは。
そんなことを思いながら突っ立ってると
私を通り過ぎて浴室へと向かって行ってしまった。
「……さて。」
ぐるーっと辺りを見渡すと、相変わらず広い部屋。
これからどうするんだろ。
問題が山積みだぞ?
まず、これから私はどこで寝るのか。
まさか一緒に寝るとかさすがにないよね?
仮にも男と女だし…。
あとは
明日から本当にここに住むんだとしたら、荷物とか…。
家事とかはどうするんだろ?
桜庭さんが自分でこの広い部屋を掃除したりしてるとは考えずらいし……、
「………ま、いいか。」
考えても考えても
この常識では有り得ない状況に
正解なんてない気がするし、導ける自信が無い。
なるようになるしかならないのだ。
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