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三章 魔法学園 一年生
✤ 第33話:魔法学園のこわ〜い噂
しおりを挟む「絶対やだ」
「なんでっ!?」
押し問答を始めること、早くも5分。
私はこの頑固な相棒・花柳咲来を、どうやって夜の小学棟に連れ出すか……それを必死に考えていた。
時間は、今日私が体育の授業をしている時まで遡る。
「ねぇ、知ってる菜乃花?」
12月の冷えた空気が私たちの体を撫でた時、千鶴は楽しげな様子で話しかけて来た。
「何をー?」
「魔法学園の怖い噂だよ」
「どっから仕入れて来たのその噂っ!?」
準備体操の最中、千鶴は突然そんなことを言い出したのだ。
私は、怖い噂なんて本当に存在するのかな~……とか考えちゃったけど。それでも、彼女の言葉には好奇心が掻き立てられてしまう。
「ふふっ、私の情報網はとっても厚いんだよ!あのね……」
と、言う訳なのだ。
「ねー、だから行こうってば!」
「やだ。何で夜の校舎にわざわざ行かないとなの」
「だって気になるじゃん!最近急に校舎を巡り始めた、ゆらゆら揺れてる謎の灯火!しかも白寮ではその色合いから『光魔法の幽霊』って言われてるんだよ!?」
そう、その灯火の色は美しい淡黄色。光魔法の色そのものだ。
そんな灯火が最近、小学棟を巡回しているらしい。そんな噂が♤クラスで広まっていて、それを何処かから千鶴が聞きつけたのだ。
こんなワクワク話、乗らない手は無いじゃないか。
でも、彼女は全く首を縦に振らない。ダメだ、花柳の顔……コレ、完全拒否の意志が強すぎる。
まぁ、でも理由は何となくわかる。多分、このお嬢様はお化けとかそういうのが怖いんだ。
この前のハロウィンの時、大分怖がっている雰囲気を感じたから。お化けが居たのか聞いた時もめちゃめちゃ焦っていた。
だけど、ここで引き下がるわけにはいかない。
こういう時どうしたらいいか……私は、ちゃんと分かっているんだから!
「その『光魔法の幽霊』は、私たち魔法使いに『魔法の知恵を与える妖精』かもしれない……とも、言われてるらしいよ」
これは一応嘘ではない。実際に千鶴が言っていたのだ。つまりこの灯火は、幽霊説もあれば妖精説もある。
私的には大して変わらない感覚なのだけれど、きっと花柳は……
「……魔法の知恵?」
ほらー!食いついたー!
魔法の事なら絶対食いつくと思ったんだから!
「うん!最近新しい情報が全然本から見つからないなぁって言ってたでしょ?それが本当に妖精だったら、探検する価値があると思わない?」
「……確かに、もし私たちが知らないような知恵を持っているなら、その情報を手に入れられるのは私たちにとってとても良いことだけど」
これはもう勝負ありだ。
そう思い、私は右手で魔法の杖を掴んでから、左手で彼女の手を掴む。
「よぉーっし!じゃあ、はい〝闇の目眩し〟♪」
「待って、行くとは言ってない……」
「ゴーゴーレッツゴーッ!」
これは私の作戦勝ち!手を繋いで目眩ししたから、私たち二人とも見えなくなったし、準備は万端!
いざ、夜の小学棟へ!!
*
「よし、帰ろう」
「早いよ!?」
校舎に入って5秒で帰宅宣言された。
放課後、夜の校舎に足を踏み入れるのは何だかんだ初めてだ。いや、さっきまで夜の特別教室棟に居たけど……私が言っているのは、そう言う事では無い。
ここはいつも私たちが生活している教室が並ぶ棟。いつも居るハズの教室も、今はどこか違った様に見えるのだ。
薄暗い廊下や陰影のある教室は、いつもとは違う雰囲気を醸し出している。夜の校舎は、やっぱり新鮮で面白い。
「ところで花柳、これってどこから行ったらいいと思う?」
「え?連れて来ておいて、決めてなかったわけ?」
「だ、だって、君ってばぜ~んぜん一緒に行かなそうだったんだもん!連れてくるのに必死だったんだよ!」
眉をひそめる花柳に、私は慌てて言い訳をした。
「……まぁ、1階から適当に歩けばいいんじゃないの?」
「それもそっか~!」
彼女の言葉に同意して、私たちはフラフラと校舎を巡り始めた。
自分たちの学年だけではなく、他の学年の教室まで歩くことに、少しの違和感を覚える。いつも同じ校舎にいるのに、まるで異世界に迷い込んだような気分だ。
だけど、それよりもっと強く感じる違和感は……花柳と普通に、隣で校舎を歩いている事かもしれない。
普段の学園生活では、同級生沢山周りに居る。だからお互いに極力会わないようにしているのだ。
もしも彼女と顔を合わせることがあっても、基本的には会話を交わさない。皆の前で話したのなんて、本当に数回しかなかったように思う。
それも大した会話じゃないし……しかもそんな時ですら、彼女は前みたいに敬語で話してくるのだ。
だから、今こうして自然体で彼女と一緒に居られることが、なんだか……ちょっと嬉しい。
「ねぇ。普通に校舎歩いてるの、なんか不思議じゃない?」
「そうだね。いつも春風のこと避けてるし」
……まぁその通りですよ。君と関わる前から、私は君に避けられていたんだから。相棒契約した時だって、それが条件に入ってたからね。
でも、それは普段私たちが〝敵同士〟だと思われている時だけの話。
今は、〝相棒〟として君と一緒にいる。
相棒の君は、私のことを避けた事なんて一度も無いじゃないか。私にはその事実だけでも、今は充分。いつか何かが変われば良いな……なんて思うけど、それは今じゃなくてもいいのだ。
だってまだ1年生。
私たちが卒業するまで、あと8年間もあるんだから。
上の階へどんどん進んでいく。しかし、例の灯火は全然見当たらない。
やっぱり、こういう噂はタダの噂に過ぎないのかな?
廊下を気ままに歩いても、灯火は姿を見せることが無い。私たちの周りに広がるのは、月から降り注ぐ柔らかな光だけ。
どんな音ですら響いてしまう静かなこの暗い後者。見た目からすれば絶対に何かが隠れて居そうなはずなのに。
あっという間に4階に到着してしまった。この階には普段あまり来ることのない教室がずらりと並んでいる。
いつも音楽の授業でしか訪れない広い空間は、この夜の静けさの中で私の目には新鮮に映る。ずらりと並ぶ複数の楽器も、今は何だか恐ろしく見えてしまう。
「音楽室って、夜だと暗いし広いしちょっと不気味だね~?」
小学棟でも数少ない遮光カーテンのある窓は、月の光も全然通していない様だ。それもまたこの空間の不気味さを演出している気がする。
「いや、廊下もどこも全部不気味なんだけど……って、ちょっと、何してるの?」
「何でだろ、音楽室、鍵かかってないよ」
何となくドアを押し開けると、少しぎこちない音が響く。ギィ……と音が鳴るという事は、つまりこのドアが開くと言う事だ。
「先生、不用心なんだね」
「今度『鍵気をつけた方がいいですよ』って言っておきなよ、春風」
「え、私が言うの?」
「だって、言ったら学校に居たのバレちゃうでしょ?」
「私がバレるのは良いんかいっ!」
学園でも数少ない大きなピアノが、教室の一角に鎮座している。普段なら先生だけが触れるもので、私が触れることはまずない。
正直、音楽室に入ってピアノをいじってみたい……けど、流石にそこまで大きな音を立てたらまずいよなぁ。
一応この時間は、小学棟への立ち入りは禁止なんだから。
食堂やその他の場所には入っても良いけど、とにかくここには入っちゃいけない。まぁこの時間は、先生もご飯を食べているだろうと思うけど……。
て言うか、そもそも特別教室棟は入る事すら校則違反。だから今更そんな話をしても「もっとやばい校則違反してるよね」って話だ。
「そういえば、君って楽器とかできるの?」
「……ピアノはやってたけど」
「えっ、できるの!?すごーい!!」
彼女にそんな特技が隠されていたとは……ピアノが出来るなんて、なんだか意外だ。
でもまぁ、言われてみれば似合うかもしれない。合唱コンクール的なので伴奏担当とかしてても、イメージ通りというか、あんまり違和感ない気がする。
そもそもこの人魔法使いの中ではお嬢様だし。お嬢様ってバイオリンとかピアノとかハープとか、そういう楽器系の習い事してる本とか多いもんね。
「でも、もう辞めちゃった」
「そうなの?何で?」
「……小学生になった時に、飽きたから辞めたの」
そう言って、彼女は顔を俯かせる。何か、理由があって辞めたんだろうか……ただ飽きたからとか、そういう感じがしない。
その瞬間、私の心に興味が芽生えた。
「ねぇ、試しにちょ~っと弾いてみてよ」
「絶対無理」
「えぇ~!」
花柳のピアノ、すっごく聴いてみた~~い!
……けど、この反応だ。
そもそも今の状況で弾くなんて、尚更無理なのは分かってるけど!幼稚園児の時に会えてたら聴けたのに~!!
「聴いてみたかったなぁ、花柳の演奏」
「別に上手くもなかったけど……」
「それは関係ないよ~。私、元々 ピアノの音色好きなんだよね。何か、こう……満開のお花畑に居るみたいな、七色の虹を見たみたいな……そんな気持ちになるの!うーん、表現が難しい~!」
「まぁ、何となく言いたい事は分かるけど」
「ほんと?良かった~!」
静かな空気が漂い、時折、窓の外から風が吹き込んでくる。その風が私たちの間をすり抜けて、どこか心地よい。
「花柳と居る時とピアノの音を聴く時って、同じような気持ちになるからさ。だから君が弾けるって聞いて、嬉しくて……無理言っちゃってごめんね!」
笑ってそう謝罪をすると、彼女は私の顔をじっと見つめてきた。
風が頬をすり抜けたのを感じると、彼女は閉じていた口をゆっくりと開く。
「そんなに聴きたいの?」
「え?うん」
「…………ピアノ、またやってみようかな」
「えっ、本当に!?」
「何年もまともに弾いてないから、春風に弾くなら数年後ね。下手なピアノ聴かせるとか恥でしかないんだから」
「待つよ、待つ待つ!一生待つ!50歳くらいの時でも良いよ!」
「それは気が長すぎるでしょ」
私は思わず目を輝かせる。
なんてことだ、楽しみなことが増えてしまった。
完璧主義っぽい所があるから、この人は自分の納得出来るレベルじゃないとピアノは聴かせてくれ無さそうだ。
練習場所に侵入したら……一生弾いてくれなさそう。
あ~早く聴いてみたいっ、待ちきれないよ~!
いや、待つって言ったから待つけど!
ピアノの音は本当に好きだ。楽器の中でも一番好きかも。
でも私には演奏できないから、花柳の奏でる音が聴けるなんて、余計に嬉しくてたまらない。
「んふふ、楽しみだな~♪」
「……あんまり期待はしないでよね」
しばらく歩いて廊下に突き当たる。つまり、もう校舎のすべてを巡ってしまったということだ。
心の中には少しの達成感があるものの、どこか物足りなさも感じてしまう。まぁ目的のものが見つかってないから、そう感じるのも当たり前かもしれない。
「あーあ、結局居なかったね?灯火」
「居なくていいよ。ていうか早く出よう。この時間に小学棟にいるのは校則違反ですよ」
「うるさいよ、常習は…………」
「?……ちょっと、急に黙ってどうし、」
私が言葉を失うと、彼女の視線も何かを捉えたようだ。
目の前にある屋上へ続くドア。そのドアの窓に映る光が、私たち視界に飛び込んでくる。
一度止まってからガチャっと何かの音が鳴ると、それはまた動き始めた。
淡黄色でゆらゆらと揺れる柔らかな光。まるで私たちを誘うかのように、空に浮かぶ灯火。
「ひ、ゆ、ゆれ、ゆゆゆ」
「花柳さん!待って落ち着いて、あれはきっと妖精なんだから落ち着いて!ほら、目眩しを解いて手を振ったら振り返すかもしれないよ!」
「わあぁバカバカ、何で魔法解いたのバカ!」
「お嬢様!幼稚な罵倒はお辞めくださいませ!!」
「やかましい!!」
は、花柳!口はこんなに饒舌なのに、怖すぎて体が固まってる!魔法で氷漬けにされたみたいになってる!!
『__ア……テル……』
「てる。てるって言うのはTEL、電話=スマホ、つまりこれはスマホに何かやりますよという意思表示……もうダメ、この後私のスマホが恐ろしい画面が映った後に突然壊れて」
「落ち着け花柳ーっ!!!」
私が彼女の手をしっかりと握ると、その瞬間花柳は「ハッ」と驚いたような声を上げた。
何だ、正気に戻ったのか……と思ったが、その考えが浮かぶと同時に、私の体は階段に移動していた。
周囲の景色が急速に流れ去り、花柳の腕を強く引っ張る感覚が腕から全身へと広がっていく。
バタバタと鳴る足音は、静かな廊下で嫌に響いている。
「……君、珍しく走るの早いね。いつもお化けに追いかけられてると思って走ったら、意外と早く走れるんじゃない?」
「うるさいな~そっちが走ってよ!て言うか暇なら後ろ見て、居るかどうか確認して。私、見たくないから」
彼女は息を切らしながら私に訴える。
私は素直に後ろを振り返って、そのまま見た情報を彼女に伝える事にした。
「居るね!ゆらゆら揺れてる!っていうか激しく動いて、だんだん近づいてきた!」
「なんで!」
ゼーハーと息の切れた音が響く。それは私の音ではなく、目の前の彼女から漏れ出る音だ。
本気でこの人は体力がない。だからこんなに早く走れているのが驚きだ。しかも手を繋いだままで下り階段を。
私が走ってもいいけれど、そうしたところで彼女が疲れるのは変わらない。
かと言って、この人抱っこしたら怒るしなぁ~。
そんな考えが頭の中を巡っているうちに、私たちは小学棟の1階にたどり着いた。でも、花柳はもう限界のようだ。
階段を下りきった瞬間に彼女は繋いだ手を離して、床に跪いてゼーハーと肩を揺らしながら、荒い息を吐いている。
彼女の頬は赤く染まり、息を整えるのも一苦労といった様子だ。
それでも、普段の彼女からするとありえない距離を走り抜けてきた。私から見ると、彼女の頑張りは拍手喝采ものだ。
しかし、花柳の努力はあっという間に砕け散る。ゆらゆらと揺れる灯火は、もう階段を下り始めているのだ。
『__ニシ……ル……』
「にしる?に、西?西るってなに、春風!?もうダメだ、私たち祟られる!!」
「君が知らないことを私が知ってる訳ないじゃん!って言うか、私を囮にしてるよね!?」
「光魔法の幽霊なら春風は襲われないでしょ!?」
「いだだだ、苦しいからお腹っ!!」
そんな言い争いをしている間にも、灯火はもう目の前に迫っている。私のお腹に腕を回しながら「ひぇ……」と普段なら絶対に聞けないような声を出す花柳を、私はとりあえず背中に隠してじっと揺れ動く光を見つめる。
幽霊だろうが妖精だろうが、意思疎通出来るなら光魔法の情報はちゃんと吐いてもらう!じゃないと花柳にはっ倒されそうだから!!
しかし、その灯火の正体は、私たちが全く想像していないものだったのだ。
「貴女たち、一体こんな所で何してるんだ?」
「ダメじゃないか~。この時間に校舎にいるのは校則違反なんだぞ~?」
「ふむ、それにしても……実に珍しい組み合わせだな」
「ですね!先輩が『誰かが居る』って言わなかったら、俺気付きませんでしたよ~」
その声に、私たちは驚き、思わず顔をパッと見上げた。
「や、八雲先生!?」
「和泉先生?」
私たちの目の前に立っているのは、幽霊でも妖精でもない。この学園で魔法教科の教師をしている、私たちの先生だったのだ。
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