魔法使いの相棒契約

たるとたたん

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三章 魔法学園 一年生

✿ 第20話:暑い夏空

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「暑い、朝なのに。もう何もやる気出ない」
「おぉ~!夏しか見れないだるだる咲来モード!」
「ついにこの季節が来たか~」


 7月に入ったと思ったら、途端に暑さがグーンと伸びた。雨が重なるとジメジメで最悪だが、今日は単純に照りつける太陽の光が私にグサグサと刺さっている。

 そろそろ梅雨も開けるだろうなんてニュースもやっていた。この前入学したと言うのに、時が経つのは本当に早い。


 基本的に魔法使いは、自分の持つ魔力に影響される部分がある。
 ハートクラスは火の魔法を扱う為、暑さに強い。
 スペードクラスは水を扱うので、逆に暑いのは苦手な傾向がある。

 それも個人差があるけれど、私はそういうのも関係なく、普通に暑いのが嫌いだ。こんなんじゃ動くのも嫌になるし、何より暑さで思考力が下がったような気がする。
 と言うか、絶対に下がってる。

 
「もう、そんなタイツ脱いじゃえばいいのに!」
「咲来ってば暑くなってもそれ履いてるしボタンも閉じてるもんね~。そりゃあ暑いよ~」
「これはやってもやんなくても暑いから、別に変わらないの」
「えぇ~見た目が暑そうだよ、ベストも着てるし~!」


 私はいつも、薄いデニールのタイツを履いている。
 一応ちゃんと履いている理由はある。普通の小学校へ通っていた時に、同級生から「肌白すぎてお化けみたい!」「弱そう!」と言われた事があるのだ。

 この学園でそんな風に〝弱そう〟などと言う不名誉なレッテルを貼られたくないから履いているだけ……まあ、他人から見たらしょうもない理由だろう。

 しかし私にはとても重要なのだ。この環境で舐められるなんて、絶対確実にろくな事にならないのだから。

 ベストを着てるのもただの気分というか……着ている方が好みってだけで、特に深い理由はない。
 服装なんて、そんなもんだろう。


「咲来、そんなに暑いのか?」
「陽太は暑くないもんね、羨ましい……」
「そうだな……あっ、俺スースーするシート持ってるから、咲来にもあげるぞ!」
「わ……ありがとう……」
「私も欲しい~っ!」
「おう!りんも皆も使え使えー!!」


 陽太も火の魔法使いだから、あまりこの暑さの影響は受けない。
 でも体育とか大好きだし、休み時間もよく校庭とかに行っては遊んでるから、こういう物を常に持っているんだろう。
 私も今度からは持っておこう……。

 そんな話をしていると、横からニコニコとした視線を感じる。見なくても分かる、双子の兄……堕天使・輝だ。
 

「ホント咲来って昔から暑がりだよね~?」
「うるさい輝」
「陽太も同じ様な事言ってるのに!悲しいなぁ、も~」


 そんな事を言いながらこの男、すごくケラケラ笑っている。絶対に面白がってるし悲しんでない。
 ただそう言って遊んでいるだけである。
 この暑さと同じくらいにタチが悪い。

    
 それまで特になんとも思っていなかったのに、夏になって熱くなると、この太陽への恨みが増していく……というのは、全国各地の人間が抱く一般的な感情だろう。

 ならば魔法でこの日本の暑さごと、全部解決出来てしまえばいいのに。





 *





「夏休み?」
「そうだよー!明後日にはなっつやっすみ~♪実家に帰ってゴロゴロしたり遊んだり楽しむんだ~っ!」
「春風、宿題あること忘れてるでしょ」
「忘れてないよ?いざとなったら花柳に……」
「絶対手伝わないから」
「そんなっ!薄情者~!」


 そう、もうすぐ魔法学園は夏休み。その間ほとんどの生徒が実家に帰って家族と過ごす。

 夏休みは、どの学生にとっても特別な意味を持つ休暇だ。私たちはまだ小学生だから、余計遊ぶことに夢中になる人が大半だろう。 
 しかし、そうしていいのがこの休暇。保護者が怒らないならまぁ遊んでも許される。そんな自由な時間。


 ここに居る聖女様も夏休みの楽しさに心を躍らせて、宿題という現実からは完全に目を背けている。


「そう言えば花柳の家ってどこにあるの?私は東京だけど、魔法世界の人ってみんな魔法駅に集まるし、そこの所どうなってるの?」
「どこにって言われても……」
「地名とかないの?」
「えーっと……一応東京だけど……」
「一応???」


 基本的に魔法使いは、人間世界魔法の無い世界では生活しない。そこに居るなら、それは旅行とか一時的な物だ。

 永住をしているのなら、そのほとんどが魔法という存在から離れて生きていく事を決めた魔法使いと言う事。
 魔法を使わない生き方をしているのなら、その人々はもはや普通の人間と変わらないだろう。
  

 この世界には〝魔法駅〟が存在している。それは人間の世界になら沢山あるけど、魔法世界には1つしかない。

 この広大な魔法の世界は、すべてが「東京」……つまり、首都に存在するという場所という扱いなのだ。


 昔のお偉いさんがそう制定しているから「沖縄の間に隠れている魔法世界が東京なの!?」というツッコミはされた所で困る。

 この魔法世界は国に1つあるかないかなので、どちらかと言うと住所は「日本」ですって言う方が正しいのだ。
 国の中に居ると不便だからって東京の中に存在してると言う扱いになっているだけなので、そのツッコミには「本来は日本という住所しかない」という回答をするしかない。


 だから、魔法使いが小学校で社会勉強をする際には、みんな東京の学校に通うことになっている。
 遠くに住んでいる人は大変と思うかもしれないけど、この世界に駅は無くとも各地に〝改札〟があって、そこを通ればすぐ移動出来る。
 自分のスマホに設定してある改札に通り抜けられるのだ。

 人間世界に行く時は駅員のいる改札に行かないと行けないけど、魔法世界の改札に出るだけなら駅員のいない場所でも大丈夫。スマホを改札にタッチするだけで出られてしまう。
 地図で改札も指定できるから、私たちからすると本当に便利な魔法道具だ。


 こう言う魔法も昔の聖女様や聖君様が施した魔法の1つ。私たち魔法使いは、生きているだけでその恩恵を常に受けているのだ。


「あぁ、だからここって車とか電車もあるんだ。魔法の世界なのに、絨毯とか箒は無いんだな~って思ってたんだよね」
「他の国ならあるかもしれないけど、風の魔法で飛ぶ以外は基本的に法律で禁止なの。昔は日本にもあったみたいだけど……」
「だけど?」
「あんまり飛ばれると交通整理が難しくて危険だし、人間の世界に出た時に常識と違いすぎて困るから、こちら側の法律が改正されたの」
「な、なるほど……!」


 人間世界のファンタジーには、魔法使いがそういった道具で空を飛ぶシーンが描かれているから、皆もそう思ってしまうのだろう。しかし、現実はまったく異なる。
 本物が見たければ、他国に行くか、タイムスリップするしか方法はないのだ。


「でもさ、魔法世界にいる人たちって基本的に向こうには行かないんだよね?」
「まぁ皆こっちで生きているかな……東京と一括りにされているけど、北海道よりもずっと広いし」
「なら君もあっちの事はあんまり知らないの?」
「まぁ小学校に通ってただけだから、後は知識としてなら……」
「だったらさ、だったらさ~っ!」
「え、何……怖いんだけど……」


 春風はそう言いながら、目をキラキラと輝かせて私をじっと見つめて来る。彼女がこういう顔をすると、ろくな事を言わないから不安だ。


「夏休み、私と一緒に人間世界に行こう!」


 やっぱり……そんな事だろうと思った。


「……まぁ、考えておく」
「はは、だよねぇ~」





 *





 彼女はあんなことを言っていたけれど、まだ夏休みの当日ではない。休暇までには、まだ数日ある。

 それに実家に帰れるのは嬉しいけど、別にそこまで夏休みを強く欲してるわけじゃない。だから正直、休みでも通学があってもどちらでも構わないのだ。

 でも……


「あつい……」


 今はとりあえず、早くこの掃除の時間が終わって欲しい。


「たしか今日って真夏日?らしいよ」
「うちのクラスが外掃除にあたるなんて、ツイてないよねぇ」
「今すぐ真冬日にしよう」
「多分秋ぐらいじゃないと、半袖は寒いよ?」
「あぁそうだった、鈴音の言う通り……」
「本格的に咲来の脳みそがとろけてるっ!」


 今日は、夏休み前の大掃除の日。清掃員さんに頼りっぱなしで普段掃除をしない場所を、皆で掃除する日だ。

 学園の建物や清掃員たちへの感謝を伝えるために設けられたこの日は、確かに大事な意味を持つ。とっても素晴らしいことだ。
 しかしそれとは別で、普通に暑いもんは暑いのだ。

 それに、そんなことを思っているのは私だけではないようだ。


「先生~風魔法やってよ~!」
「暑いって~困るって~」
「もう終わりで良くない?すげーピカピカにしたんだぜ俺!」
「私も私も!見て、この美しく光る石像!」
「お前、それが光ってんのは元からだろ~?」


 生徒たちの不満の声が響き渡る。と言っても雑談混じりだけど……しかし、先生はその声に応えるように、少し困った表情を浮かべながら杖を持った。


「もう、仕方ないなぁ……まあ確かに、ちょっと暑いもんね」


 そう言うと、先生は「〝風よ起これ〟」と魔法を唱えた。
 その瞬間、私たちの周りには涼しい空気が広がり、まるでこの暑さを一瞬にして忘れさせてくれるような感覚が広がった。
 心地よい風が吹き抜けると、みんなの顔には安堵の表情が浮かぶ。


「いーなー、私たちも早く魔法使いたいねっ!」
「授業でやらないもんね~」


 私たちはまだ魔法を習っていない。習っていないものは知らないのだから……つまり、原則として使ってはいけないということだ。
 まあ私は春風と一緒に練習しているし、部屋でこっそりと練習している人たちもいるから、実際にはあってないようなルールなのかもしれないけど。


 しかし、こうして掃除をしていると、改めて学園の広さを実感する。広がる校庭や、複雑に入り組んだ廊下、そして高くそびえる校舎たち。
 その全てが私たちの学び舎であり、成長の場でもある……と言うのは、未だに慣れないものだ。

 自分がこの場所で学び、成長していく中で、この世界がもっと小さく見えるようになったら……この世界で生きていく事に対して、どんな気持ちになるのだろうか。
 この校舎も、ちっぽけな物に見えるんだろうか。

 ……なんて、未来を捨ててる私が想像したところで、無駄なことだ。


 そんなことを考えながら、暑さの原因である太陽をじーっと見つめ、心の中で「暑さを抑えてください」と唱えるけど……そんなの叶うなら、みんな苦労しない。

 そのまま空を眺めていると、突然空から何かが降ってきた。気付いた時には避ける間もなく、それは私の顔にぶつかってしまう。


「さ、さくらーっ!!!!」
「大丈夫ー!?」
「ゲボ、ごほ、は……え、何コレ……」


 ぶつかってきた物を手で取り皆で見てみると、それは……


「黒板消しだね」
「黒板消しだっ!」
「黒板消しか……」


 見た瞬間納得した。当たった瞬間に咳き込むわけだ。

 しかし、なんで空から黒板消しが降ってくるのだろうか。そう思い三人で空を見上げると、窓から人がひょこっと出てるのが見えた。

 逆光でよく見えず目を細めていると、そこから何とも聞き馴染みのある声が響いて来てギョっとする。じっと見ているとその影は、まあよく知っている人物だった。



「ごめんなさぁーい!大丈夫ですかぁ~……あ」
「あっ春ちゃーんっ!」
「教室の掃除~?」
「そうそうー!千鶴と空き教室担当ー!」
「ごめんね落としちゃってー!」
「四葉ちゃんも居たっ!」

  
 四葉さんと二人がワイワイと話している間、私はあの聖女様をひたすらじーっと睨んでいた。すると彼女は気まずそ~うに目を逸らす。犯人は貴女ですか……。

 黒寮の体育着はそっちと違ってTシャツが黒くてチョークの粉が目立つし、普通に汚れて不快なんだから……本当勘弁して欲しい。

 三人の会話を聞いていたけど、どうやら彼女たちは二人でその場所の掃除担当になっているらしい。


「そこ置いといて!取りに行くからー!」
「……」


 その言葉に、私は彼女を見つめながら指を指した。指の先には人がいない場所があった。そこは、日陰で人も少なく、涼しさが漂っている。


大庭おおにわ先生。上から黒板消しが降ってきて汚れてしまったので、向こうで綺麗にしてきても良いですか?」
「えっ大変!大丈夫?早く綺麗にしておいで」
「すみません……」


 担任の先生に断りを入れて、私は日陰の方へと足を進めた。

 皆には申し訳ない気持ちを抱えながらも、涼しい場所に行けるのは嬉しかった。太陽の照りつける校庭を後にして日陰に入った瞬間、思わずほっとした息が漏れる。
 心地良い涼しさは、汗だくの肌を癒してくれるみたいだ。

 

 水道で顔を洗い、体に着いた粉を叩いて落としていると、段々とパタパタとした足音が大きくなって近づいてくる。
 その音が真横まで来ると、突如「あー!いたいた!」という大きな声が私の耳に響いた。


「シーっ、静かに」


 私がそう言うと、彼女は慌てて口に手を当てて頷いた。


「ごめんね、黒板消し落としちゃって。大丈夫だった?」
「平気だけど……今後は気をつけなよ?流石に激怒する人も居るかもしれないから。まぁ逆に、聖女様だからって喜ぶ人もいそうだけどね」
「それは嫌だな……ちゃんと気をつけます……」


 そう言いながら、私は黒板消しを手渡す。彼女はその瞬間、えへへーと気まずそうに笑い出した。
 ……あんまり反省して無さそうだ。


クラブクラスは全員外掃除なんて、大変だね?」
「本当だよ……暑さに強いハートクラスの担当にして欲しい」
「いや、私達だって一応暑いんだけど?」


 そんな会話を交わしながらふと空を見ると、そこには気持ちのいい快晴が広がっている。

 どれほど暑さに嫌気が差しても、この清々しい青空を見ていると、不思議と心が晴れやかになる。
 太陽だって、いくら私が暑いと思って恨んでも、何だかんだこの光がないと落ち着かない……そこに居てくれないと、少し寂しいんだ。

 この空を見ていると、まるで夏の青さと一緒に光が心まで明るく照らそうとしているみたいで……それは何だか、春風菜乃花私の相棒にそっくりだなんて思ってしまう。


 その時ふと、彼女にされた提案の事を思い出した。
 私は濡れた顔をタオルで拭きながら、彼女に向き直って口を開く。


「……ねぇ」
「ん?」
「春風は夏休み、私とどこに行きたいの?」
「え……えっ!?それって……もしかして……」


 あぁ、そう、その顔。
 私は貴女が酷く驚く、その表情が見たかったんだ。

 彼女の目が大きく見開かれ、少し赤みを帯びた頬は、驚きと期待が入り混じった素直な反応を示している。

 きっと彼女は、私が一緒に人間世界へ行く訳ないと思っていたんだろう。残念ながら本当は、最初から行く気満々だ。
 ただ何となく、突然打ち明けて彼女の反応を見てみたくなっただけ……こんなことをしていると、双子の事を何にも悪く言えなくなりそうだな。

 しかし彼女の表情を見ていると、想像以上のリアクションが見えて何だか笑いがこみ上げてくる。


「ちゃんと会える日を教えて下さいね、聖女様?」


 別に夏休みなんて大して興味なかったけど……今は何だか、早く夏休みになって欲しいと思ってしまった。






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