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第11話

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「おお、よく来たな。」

と、緊張気味に大神官室に入った私達への最初の言葉はそれだった。
大神官は豪華な椅子に座っていた。

「大神官様、大丈夫でしたか?」

「フォッフォッ、大丈夫ですよ優しいお嬢様」

(大神官様って前世の近所のおじいちゃんみたいなんだよなぁ)  

「それで大神官様。お話というのは?」

「あぁ、3人の精霊についてじゃよ。ノア・ハーネス、アルフレッド・ラバール、クロード・ラバール」

名前を呼ばれたお兄様達は真剣な顔になった。

「3人が召喚した精霊の中に神級精霊がいたじゃろ?通常、精霊召喚で召喚することが出来るのは超級精霊までと言われている。神級は神の聖域じゃからな、我々人間が踏み込んでいけないというか出来ないのだよ。しかし、3人はそんな精霊を召喚した。・・・・なぜ呼ばれたのか分かったようだな」

「「「はい」」」

とお兄様達は頷いているけど、、わたしだけわからない!
え?え?と大神官様とお兄様達を交互に見ていてそんなわたしを見かねたアルお兄様が、

「シア、僕達は基本人間が召喚できない精霊を召喚してしまった。それはつまり僕達はいい意味でも悪い意味でも普通の人間では無くなったということ。分かりやすくいうと半神だね。半神ってわかる?」

「ご、ごめんなさい・・・」

「ふふっ、謝らなくても大丈夫。なんでも教えるから。半神はね、僕達のように神級精霊を召喚したものに与えられる称号だよ。前例は実は1人だけいるんだけどそれはまた後で。半神は、特別な称号で特例で準皇族という位が与えられるんだよ」

「準皇族?」

「そう、準皇族は直系皇族の下の位置にある位で貴族よりも位が高い称号だよ」

「へ?」

「つまり、僕達はみんな準皇族になるってことだよ」

「ぇぇぇえ!!!!」

「あははっ!!僕も最初それを知った時は驚いたな~」

「はぁ?アルは全然驚いて無かっただろ?普通に冷静だったぞ」

「え~?そうだった~?」

と2人のお兄様が言い合っているのを尻目にわたしはある人に向かってとことこと、小走りに走った。

「あの、ハーネス様とお呼びしてもよろしいでしょうか?」

と少しモジモジしながらイケメンさんことノア・ハーネス様に話しかけた。

するとハーネス様はニッコリとした笑顔で、

「いえ、ぜひノアとお呼びください」

と言ってくださった。
しかしファーストネームで呼ぶのは家族や婚約者、親しい人だけ。
さらにファーストネームを呼んでほしいと異性に願うのは相手ともっと近ずきたいとか、親しい関係になりたいと思っている場合だからで…ん?え?
も、もしかして!?
わたしは間違いなく今この瞬間真っ赤になっていることだろう。

(いや、でも親しいと行っても純粋に友達になりたいとかそういうことだと思うし、でももしわたしの予想通りなら断るのも失礼だし…どうすれば!!!!!!)









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