イケメンがご乱心すぎてついていけません!

アキトワ(まなせ)

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64.悠との夜③ ※

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 そのまま指で中をグチュングチュンと掻き回されているうちに、尻の中がどんどん熱くなってきた。
 もうそんなに不快感も感じねぇ。
 中の指が滑らかに動き回るところをみると、俺のケツの中も、だいぶ柔らかく緩んできてんのかも。
 
 たださ、人のケツを弄って何が楽しいんだよ?
 こんな事したって、悠が気持ち良くなれるわけでもねーのに。
 それならお互いが気持ちよくなれる、ちんこに集中しようぜ!って思うけどな。
 
「なぁ悠…んんっ、…まだ弄んの?」
 
 名残惜しげに悠の唇をペロッと舐めてから、唇を離して聞いてみる。
 
「ん。もう触られるのは嫌?」
 
 嫌です。
 
 最初から嫌って言ってんだろ。
 ただこんなちょっとも我慢出来ないのか、と思われるのが癪に障って、必死に我慢してるだけだっての。
 
「嫌じゃねぇけど……中、熱い……」
 
 はぁ…とため息が口からこぼれた。
 中を弄られすぎて、咥えてる部分が熱を帯びてきてんだよ。
 もしかして俺のケツん中、腫れてんじゃねぇ?
 大きさ的に問題なくったって、こんなに弄くられるとは思わねーだろ。
 いいかげん自分の尻が心配になってくる。
 
 あと抜き差しの度に、ローションの水音が尻の窄まりから聞こえてくるのも、何か嫌だ。
 ただの排泄器官が、やらしい性器に変わったみたいで何となく気まずい。
 たまにザワッとする場所に指が触れる度に、腹筋に力を入れるようにして必死に耐えるんだけど、やっぱこの感覚は未だに慣れねぇ。
 
 尻の違和感を誤魔化すために、前への刺激に集中しようと腰と手を動かしてみるけど。
 うがぁあああッッ!!
 どうしても中を弄る、指の存在感が気になって……無理!!
 
 
(いいかげん、ケツを触るのにも飽きてくれよ!!)
 
 
 ほんと何が楽しいんだ、コレ。
 俺の尻に、宝なんて眠ってねーぞ。
 いくら掘ったって金塊なんて掘り当てれねーんだ。
 さっさとちんこだけにシフトした方が、よっぽど楽しいってのに、何に拘ってんだコイツは?
 
 
(はぁ…、もうっ。
 これの終わりって、いつなんだよ)
 
 
 二人でフィニッシュを決める時まで、とか言わないよな。
 時折触れるザワッとする感覚のせいで、ちんこに集中することが出来ねぇんだよ。
 くそっ。もう我慢なんて止めだ止めだ。
 口で言いにくいなら、態度で示せばいいんだろ!
  
 
 とりあえず指を銜えたままの尻を、イヤイヤするように振ってみる。
 ……駄目だ。抜けねぇ。 
 試しに押し出すように尻に力を入れたら、よけいに指を深くまで呑み込む形になっちまった。
 
 何だこれっ!?
 
「……っ!」
 
 もう駄目だ。
 はっきり言うったら言う!!
 
「あ…っ、なぁ、悠ぅ…っ、もうさ…っ」
「 ……もしかして、もっと太いのが欲しいの?  身体でおねだりするアキも可愛いね」
 
 
 ふふっと嬉しそうに微笑む悠には悪ぃけど、絶望的に違う…!
 頼むから勝手に盛り上がるな!!
 狙ったのはソコじゃねーし、指の追加もいらねぇっつの!
 
 
(むしろ抜いてくれ……!!)
 
 
「ゆう…っ、あ、もう無理っ、お尻…無理ぃっ、…ぁっ、もうダ…メだ!」
 
 駄目だって言ってんのに、何で抜き差しする律動がさらに激しくなってんだよ。
 違う違うっ。
 この『無理』はホントの無理の無理なの!
 なのに何でお前のペニスは、さっきよりも昂ぶって来てんだよっ
 ドSかこの野郎っ!
 
 
「なぁアキ、やっぱりセックスは嫌?  アキの中、柔らかく蕩けてるし、きっと今ならスムーズに受け入れられるよ。ナカ…オレに入らせて」
 
 悠の長い睫毛が震えている。
 吐き出す息も震えているし、本当に色々限界っぽい。
 
(悠がこんなに必死に懇願するなんて、多分トイレでΩにならねぇって言った時以来か?)
 
 あの時もなりふり構わず、俺に縋ってきたっけ。
 言ってる内容は全然可愛くねーけど、悠が俺に縋ってきたり甘えてきたりすると、胸がキュンと締め付けられる。
 普段完全無欠っぽい悠の、弱い部分に触れた気がするからかな?
 思わず汗で額に張り付く前髪を、後ろに撫で付けるように『よしよし』してしまった。
 
 はぁ…今日もうちのイケメンが可愛すぎる。
 
 ちょっと抱かれてもいいかなって気分になるくらいには、絆されてるんだからしょうがねぇよ。
 
(まぁ、挿れさせることはねーけどな)
 
 ケツを許したが最後、俺の尻は間違いなく許容量を越えたブツで裂けちまうし、明日は出かけるどころか歩くことさえ出来なくなっちまう。
 尻の惨事を考えるだけで、気持ちがスンッと鎮まるのが凄い。
 
 
(悠が凶悪ペニスで本当に良かった……)
 
 
 挿れやすいサイズだったら、イケメンエフェクトに流されるままに、うっかり『挿れてもいい』とか言ってたかも。
 ふぅ…、危ねぇ。
 まさかこんな所で凶悪ペニスに感謝する日が来るとは思わなかった。
 
 とりあえず悠には、はっきりしっかり『無理』だと伝えることにしよう。
 期待するような目でこっちを見てくる悠にはすまねぇと思うけど、俺は自分の尻が可愛い。
 まだ長い人生、コイツと二人で歩んで行かなきゃならんというのに、ここで尻の命を散らすわけには行かねーんだ。
 
「悠、挿れるのは──ああああンッ!」
 
『さすがに無理です』と断ろうとしたら、言葉の途中で変な喘ぎ声が出てしまったんだけど。
 
 
 ……今の何ッ!?
 
 
 ビックリして悠の顔を見てみたら、悠も目を瞠りながらこっちを見ている。
 
「……ここか?」
「───ッ!!」
 
 悠の指が再度、俺が声を出した辺りを慎重に探ってくる。
 今度は何とか声は我慢出来たけど、太腿が勝手にブルブルと震え出した。
 
「ここ、気持ちいい?」
「…ぅ、……、……、……ッッ!!」
 
 悠の言葉に首を左右に思い切り振りながら否定してんのに、何でそこばっか重点的に攻めてくるんだよっ
 だから気持ち良くねぇってば!
 
(あぁ…最悪っ、最悪、最悪っ!)
 
 気分は過去最高に悪い…っ。
 なのに指を飲み込む内部は、カァッと灼けるように熱くなっている上に、ジンジンと疼くようにそこを責められたがっている。
 俺の意思とは関係なく、勝手に尻の中がきゅうっと締まるせいで、悠の指を少しでも奥へ奥へと誘うように、内部が収縮を繰り返していた。
 ほんとどうした俺のお尻ちゃん……!!
 声を出すのだけは絶対に嫌だと思って必死に我慢してるけど、その代わりに息がフゥフゥと激しく漏れ出す。
 
 体中を朱に染めて翻弄される俺の姿を見ていた悠の指先が、俺の乳首を挟むように摘んできた。
 
「あぅ……ッ!!」
「乳首、すごく硬くなってる。可愛いね…。ナカ、気持ちいいの?」
 
 答えられねぇ質問をするなと思うけど、キュッ、キュッと乳首を引っ張ってくる指のせいで、喉からコキュッと変な音が漏れた。
 指の連動に合わせるように、咥えこんでいる指を締め付けちまう。
 そうすると下腹部から足先にまで、じわぁっと痺れるような気持ち良さが広がって、さらに内部が収縮する。
 
(本当に何なんだよ、コレ……!)
 
 よく分かんねー感覚が、気持ち悪い。
 固まる俺に代わって、悠が下から緩やかに腰を揺らしながらクララを刺激してくる。
 途端、あんなに気持ち悪かった尻の中にも快感のようなものが湧いてきて……何だかすごく怖い!
 
「ぅ…ッ、んん…っ、ぁあんんンッ…やっ、って、悠ぅ…ッッ」
 
 三点同時は止めてくれっ。
 無理! 声なんて抑えらんねぇ!
 揺さぶられるままに、女みたいな甘ったるい声が勝手に喉から漏れる。
 乳首をコリコリ弄られたり弾かれたりする度に、悠の指を咥え込んだ部分がヒクヒクするし、前からダラダラと涎を流して悠のペニスを汚していく。
 
 自分の意志ではどうにも出来ないほどの快感に、流石に泣きが入った。
 みっともないけど悠に取り縋る。
 
「ひ…っ、ぐ、ぅぅっ…え…えぇええんんっっ」
「────…っ!!」
 
 
 
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