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第4章 迷宮の宝
第37話 裏切り
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部屋にいるSランク、Aランク冒険者たち全員が集まったところで、ゲインロードが封印解除の説明を始めた。
「壁の紋様は、恐らく数千年前に栄えていた古代アウラトゥス文明のものだ。よってこの迷宮は古代……いや神代の頃から存在した可能性すらありえる。そしてここに刻まれている文字は『天使言語』で、『勇者よ、神の祝福を望むなら我に魂を捧げよ』というようなことが書かれている」
博識なゲインロードはかつて存在した文明を知っていて、そのうえ『天使言語』という特殊な文字まで読めるようだった。
「『我に魂を捧げよ』の意味は不明であったが、はめ込まれている赤い宝石は魔力の量に反応することが分かった。封印を解く鍵はそれだと思われる」
「おい待てゲインロード、オレたちゃあこの壁を無理やり壊そうとして、魔法も撃ってみた。だが何も反応はなかったぜ?」
ゲインロードの説明に対し、バーダンが疑問をぶつける。
この部屋に真っ先に来ていたバーダンたちは、封印解除のギミックがないか周囲の調査は当然のことながら、とりあえず剣で斬ったり攻撃魔法を撃ったり、または聖属性魔法で何か反応があるかなど、一通りのことは試しているのだ。
魔力に反応するなんて言われても、そんな単純な方法で封印が解けるとは思えなかった。
「ふむ、それは1チームの魔力では量が足りぬからだ。大量の魔力を壁に与えることで、何かが起こると私は考えている」
ゲインロードはそう言いながら全員を見回し、ひと呼吸置いてから続きを話す。
「よいか、この壁は勇者の選別なのだ。魔力の量を測ることで、ここに来た者が宝を得るに相応しい力を持っているかを試している。つまり、いくら先に到達しようとも、資格のない者はここを通れない」
ゲインロードの説明を聞き、バーダンも少し納得する。
『覇王の卵』ほどの宝だけに、選ばれし勇者でないと足止めを喰らってしまうのは当然かもしれない。
弱き者がたまたま運良くこの場に来ても、迷宮の秘宝は手に入らないというわけだ。
「今話した通り、大量の魔力をぶつけることでこの壁の封印は解けるはず。まあ確証はないが、やってみる価値はあるだろう。Sランクは全員魔力を放つ準備をしろ」
ゲインロードの指示により、Sランクたちはザックたちから取り上げた魔導装備を取り出し、スキル技や魔法を放つ態勢を整える。
魔導士が使う魔法は当然のことながら、戦士などが使用するスキル技も魔力を消費するため、魔力攻撃の部類に入る。それらをまとめてぶつけるため、Sランクたちはタイミングを計りながらゲインロードの指示を待つ。
これほどの人数だ、仮説が正しければ必ず封印は解ける――Sランクたち、そしてゲインロードは希望に胸を踊らせる。
「よし、撃てっ!」
ゲインロードの号令と共に、大量の魔力がいっせいに壁に向かって放出された。
すると、中央にある赤い宝石が激しく輝き、そこから紋様に血が通うかのように光が走り、紋様全てに光が行き届いたところで壁がゆっくりと左右に開いていった。
「おおおっ、開いたぞ!」
「やった、秘宝が手に入る!」
壁が完全に開くのを待ちきれずに、Sランクたちはその隙間に殺到した。
もちろんバーダンやゲインロード、ファイクたちも続く。
そしてアニスも。
「てめえらっ、このオレを差しおいて勝手に入りやがって……! いいか、最初にこの部屋に来たのはオレだ、だから『覇王の卵』はオレのもんだ! 邪魔するならぶっ殺すぞ!」
「待ってバーダン、『覇王の卵』はわたしにくれる約束でしょ!?」
バーダンの言葉を聞いて、アニスは驚く。
『覇王の卵』については、バーダンは興味なかったはずだ。
アニスがチームに入ってくれればそれでいい。オレたちゃそれだけで満足だ――バーダンはずっとそう言ってきたのに。
「バカ言ってんじゃねえっ! 『覇王の卵』を渡す人間なんているわけねえだろ! そんなウソ真に受けるなんて、剣の腕は立派だが頭はお花畑のお嬢ちゃんだな」
バーダンは呆れたように笑いながら、アニスとの約束を反故にする。
バーダンには最初から約束を守る気なんてなかった。
とにかく上手いことを言って、アニスとチームを組むことが目的だったのだ。
一緒に仕事をすればそのうちアニスを口説き落とせると思ってたバーダンだが、アニスは一切なびかなかった。
ならばと無理やり襲うことも考えたが、アニスは剣術の天才だ。レベルはバーダンのほうが上とはいえ、本気でやり合ったらバーダンもただでは済まない。もちろん、襲えるような隙も見せない。
何より、アニスを殺してしまう可能性がある。アニスの体が目的のバーダンとしては、それでは本末転倒だ。
『覇王の卵』さえ手に入れば、力ずくでアニスを手籠めにすることもできる。だからじっくりと機会を待つことにした。
そのチャンスがようやく来たのだ。
「ふん、まったくお高くとまりやがって……指一本触らせねえクソアマが! まあ『覇王の卵』を取ったら、オレの女にしてやるよ。ありがたく思え!」
「バーダン……信じていたのに」
また男に騙されてしまったのかと、アニスは迂闊な自分を呪う。
アニスとてバーダンに全幅の信頼を置いていたわけではないが、ここまで一緒に戦ってきた仲だけに、それなりに信用していた。
なのに、こんなに簡単に裏切られてしまうなんて……ここで『覇王の卵』が手に入らなかったら、自分はなんのためにここまで来たのか?
それこそ、現在窮地に陥っているリュークに申し訳ない。アニスは悔しさにギュッと唇を噛む。
アニスがこうまでして『覇王の卵』を必要とする理由――それは、アニスの母に関係があった。
元々病弱な母が、不治の病を患ってしまったのだ。
治療する手立てはなく、放っておけば必ず死んでしまう。この病を治すためには、『覇王の卵』に治療薬を願うしかなかった。
ちなみに、エリクサーは超回復薬ではあるが病気には効かない。あくまでも怪我を治療する薬であり、その効能は損傷した細胞を即座に修復することだ。
もしも細胞の異常や劣化も修復できるなら、生まれつきの盲目や体内の腫瘍なども治るどころか、老化も防ぐ――つまり、不老不死すら可能になるだろう。
しかし、そんな便利なものなどはない。
アニスは命懸けで自分を育ててくれた母を救うために、必死に強くなって病を治すための方法を探した。
そして『覇王の卵』の存在を知り、ここまで来たのだった。
母のためにも、行方不明のリュークのためにも、『覇王の卵』を諦めるわけにはいかない。
何があろうとも、絶対に自分が手に入れる。
アニスはもう何ごとにも動じないよう、氷の精神でひた走った。
そのとき……
「なんだアレはっ!?」
先頭を走っていたSランクたちが驚きの声を上げる。
壁を越えた先には奥が見えないほどの広い部屋があり、その彼方の空中に光る球が浮いているのを発見したからだ。
激しく輝いているため大きさは不明だったが、近付くうちにそれが直径1メートルほどだということが分かった。
「アレが『覇王の卵』!? ってことは、あそこに真っ先に着いたヤツの願いが叶うのか!?」
「要するに早いもん勝ちってことだな? へへっ、恨みっこなしだぜ」
「『覇王の卵』……人間を究極に進化させる『進化の神薬』をもらうのはオレだ!」
Sランクたちの疾走が加速する。
「このバカヤローどもがっ! くそっ、みすみすお宝を取られるわけにゃあいかねえ! 仕方ねえ、あいつら皆殺しに……」
バーダン、そしてほぼ同位置にいるファイクやレピィーたちが、前を走るSランクたちを攻撃しようと構えを取る。
まさに殺し合いの強奪戦が始まろうとした刹那、光球がさらに輝きを増し、爆発したかのように光が広がった。
数瞬ののち、輝きが収まり再び暗く戻った部屋には……鬼神とも言うべき怪物が出現していた。
両手にそれぞれ眩しく輝く光剣を持つ、体長5メートルほどの人型生物。
いや、外見こそ人間に酷似してはいるが、その全身は黒い竜鱗のようなもので覆われ、光剣は手で持っているわけではなく手の甲と一体化しており、そして額には一角獣のような鋭いツノが生えていた。
まさしく鬼神という言葉がピタリと当てはまるような存在。
迷宮の最後の試練が始まったのだった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
コミカライズ是非是非よろしくお願いいたします。
「壁の紋様は、恐らく数千年前に栄えていた古代アウラトゥス文明のものだ。よってこの迷宮は古代……いや神代の頃から存在した可能性すらありえる。そしてここに刻まれている文字は『天使言語』で、『勇者よ、神の祝福を望むなら我に魂を捧げよ』というようなことが書かれている」
博識なゲインロードはかつて存在した文明を知っていて、そのうえ『天使言語』という特殊な文字まで読めるようだった。
「『我に魂を捧げよ』の意味は不明であったが、はめ込まれている赤い宝石は魔力の量に反応することが分かった。封印を解く鍵はそれだと思われる」
「おい待てゲインロード、オレたちゃあこの壁を無理やり壊そうとして、魔法も撃ってみた。だが何も反応はなかったぜ?」
ゲインロードの説明に対し、バーダンが疑問をぶつける。
この部屋に真っ先に来ていたバーダンたちは、封印解除のギミックがないか周囲の調査は当然のことながら、とりあえず剣で斬ったり攻撃魔法を撃ったり、または聖属性魔法で何か反応があるかなど、一通りのことは試しているのだ。
魔力に反応するなんて言われても、そんな単純な方法で封印が解けるとは思えなかった。
「ふむ、それは1チームの魔力では量が足りぬからだ。大量の魔力を壁に与えることで、何かが起こると私は考えている」
ゲインロードはそう言いながら全員を見回し、ひと呼吸置いてから続きを話す。
「よいか、この壁は勇者の選別なのだ。魔力の量を測ることで、ここに来た者が宝を得るに相応しい力を持っているかを試している。つまり、いくら先に到達しようとも、資格のない者はここを通れない」
ゲインロードの説明を聞き、バーダンも少し納得する。
『覇王の卵』ほどの宝だけに、選ばれし勇者でないと足止めを喰らってしまうのは当然かもしれない。
弱き者がたまたま運良くこの場に来ても、迷宮の秘宝は手に入らないというわけだ。
「今話した通り、大量の魔力をぶつけることでこの壁の封印は解けるはず。まあ確証はないが、やってみる価値はあるだろう。Sランクは全員魔力を放つ準備をしろ」
ゲインロードの指示により、Sランクたちはザックたちから取り上げた魔導装備を取り出し、スキル技や魔法を放つ態勢を整える。
魔導士が使う魔法は当然のことながら、戦士などが使用するスキル技も魔力を消費するため、魔力攻撃の部類に入る。それらをまとめてぶつけるため、Sランクたちはタイミングを計りながらゲインロードの指示を待つ。
これほどの人数だ、仮説が正しければ必ず封印は解ける――Sランクたち、そしてゲインロードは希望に胸を踊らせる。
「よし、撃てっ!」
ゲインロードの号令と共に、大量の魔力がいっせいに壁に向かって放出された。
すると、中央にある赤い宝石が激しく輝き、そこから紋様に血が通うかのように光が走り、紋様全てに光が行き届いたところで壁がゆっくりと左右に開いていった。
「おおおっ、開いたぞ!」
「やった、秘宝が手に入る!」
壁が完全に開くのを待ちきれずに、Sランクたちはその隙間に殺到した。
もちろんバーダンやゲインロード、ファイクたちも続く。
そしてアニスも。
「てめえらっ、このオレを差しおいて勝手に入りやがって……! いいか、最初にこの部屋に来たのはオレだ、だから『覇王の卵』はオレのもんだ! 邪魔するならぶっ殺すぞ!」
「待ってバーダン、『覇王の卵』はわたしにくれる約束でしょ!?」
バーダンの言葉を聞いて、アニスは驚く。
『覇王の卵』については、バーダンは興味なかったはずだ。
アニスがチームに入ってくれればそれでいい。オレたちゃそれだけで満足だ――バーダンはずっとそう言ってきたのに。
「バカ言ってんじゃねえっ! 『覇王の卵』を渡す人間なんているわけねえだろ! そんなウソ真に受けるなんて、剣の腕は立派だが頭はお花畑のお嬢ちゃんだな」
バーダンは呆れたように笑いながら、アニスとの約束を反故にする。
バーダンには最初から約束を守る気なんてなかった。
とにかく上手いことを言って、アニスとチームを組むことが目的だったのだ。
一緒に仕事をすればそのうちアニスを口説き落とせると思ってたバーダンだが、アニスは一切なびかなかった。
ならばと無理やり襲うことも考えたが、アニスは剣術の天才だ。レベルはバーダンのほうが上とはいえ、本気でやり合ったらバーダンもただでは済まない。もちろん、襲えるような隙も見せない。
何より、アニスを殺してしまう可能性がある。アニスの体が目的のバーダンとしては、それでは本末転倒だ。
『覇王の卵』さえ手に入れば、力ずくでアニスを手籠めにすることもできる。だからじっくりと機会を待つことにした。
そのチャンスがようやく来たのだ。
「ふん、まったくお高くとまりやがって……指一本触らせねえクソアマが! まあ『覇王の卵』を取ったら、オレの女にしてやるよ。ありがたく思え!」
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アニスとてバーダンに全幅の信頼を置いていたわけではないが、ここまで一緒に戦ってきた仲だけに、それなりに信用していた。
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アニスがこうまでして『覇王の卵』を必要とする理由――それは、アニスの母に関係があった。
元々病弱な母が、不治の病を患ってしまったのだ。
治療する手立てはなく、放っておけば必ず死んでしまう。この病を治すためには、『覇王の卵』に治療薬を願うしかなかった。
ちなみに、エリクサーは超回復薬ではあるが病気には効かない。あくまでも怪我を治療する薬であり、その効能は損傷した細胞を即座に修復することだ。
もしも細胞の異常や劣化も修復できるなら、生まれつきの盲目や体内の腫瘍なども治るどころか、老化も防ぐ――つまり、不老不死すら可能になるだろう。
しかし、そんな便利なものなどはない。
アニスは命懸けで自分を育ててくれた母を救うために、必死に強くなって病を治すための方法を探した。
そして『覇王の卵』の存在を知り、ここまで来たのだった。
母のためにも、行方不明のリュークのためにも、『覇王の卵』を諦めるわけにはいかない。
何があろうとも、絶対に自分が手に入れる。
アニスはもう何ごとにも動じないよう、氷の精神でひた走った。
そのとき……
「なんだアレはっ!?」
先頭を走っていたSランクたちが驚きの声を上げる。
壁を越えた先には奥が見えないほどの広い部屋があり、その彼方の空中に光る球が浮いているのを発見したからだ。
激しく輝いているため大きさは不明だったが、近付くうちにそれが直径1メートルほどだということが分かった。
「アレが『覇王の卵』!? ってことは、あそこに真っ先に着いたヤツの願いが叶うのか!?」
「要するに早いもん勝ちってことだな? へへっ、恨みっこなしだぜ」
「『覇王の卵』……人間を究極に進化させる『進化の神薬』をもらうのはオレだ!」
Sランクたちの疾走が加速する。
「このバカヤローどもがっ! くそっ、みすみすお宝を取られるわけにゃあいかねえ! 仕方ねえ、あいつら皆殺しに……」
バーダン、そしてほぼ同位置にいるファイクやレピィーたちが、前を走るSランクたちを攻撃しようと構えを取る。
まさに殺し合いの強奪戦が始まろうとした刹那、光球がさらに輝きを増し、爆発したかのように光が広がった。
数瞬ののち、輝きが収まり再び暗く戻った部屋には……鬼神とも言うべき怪物が出現していた。
両手にそれぞれ眩しく輝く光剣を持つ、体長5メートルほどの人型生物。
いや、外見こそ人間に酷似してはいるが、その全身は黒い竜鱗のようなもので覆われ、光剣は手で持っているわけではなく手の甲と一体化しており、そして額には一角獣のような鋭いツノが生えていた。
まさしく鬼神という言葉がピタリと当てはまるような存在。
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