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第4章 迷宮の宝
第36話 アニスの心
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バーダンとゲインロードのそれぞれがお互いの状況を話したところで、改めて紋様の謎を調べることになった。
恐らくここが最後の部屋だけに、秘密を解明すれば『覇王の卵』は手に入るだろう。
バーダンたちだけでは分からなかったが、Sランクが大勢いれば謎を解くきっかけも掴めるはず。知性に富んだゲインロードもいる。
Sランクたちが紋様の前で試行錯誤している中、ザックがアニスに近付いて話しかけた。
「アニスさん、ちょっと話はいいかな?」
「何かしら?」
アニスはザックと会話したことはないが、ハイゼンバーグ領の冒険者ギルドで何度も見かけているため、顔は知っていた。
ただ、特に思い当たるような接点はないため、自分になんの用があるのかとアニスは不思議がる。
「アニスさん、リュークのことは憶えてるか?」
「リューク……?」
アニスはすぐに思い出す。
というより、忘れたことはなかった。
リューク・ヴェルシオン――正義感の強い、優しい目をしたまっすぐな青年だ。
ただ、そんな誠実な人間に対し、自分はつい冷たい態度を取ってしまった。
チームに誘われたのに、酷い言葉で無下に断ったのだ。
もちろん自分なりの理由があったのだが、何故あんなことをしてしまったのかと、あとから思い出す度にチクリと胸が痛くなる。
「その人なら知ってるわ。彼がどうかしたのかしら?」
こんな場所で思いもよらない名前が出たことに戸惑いながらも、アニスは平静を装って返答した。
今の状況とリュークになんの関係があるのだろうか?
アニスは困惑しつつザックの言葉を待つ。
「リュークがこの迷宮に来ているんだ。ただ、ちょっと手違いが起きて、現在はあいつと離れちまって……」
「彼がここに来ている!? どうして!?」
アニスは大きく動揺した。Fランクのリュークでは、この迷宮で生き延びることなど到底できないからだ。
そのリュークが、現在この迷宮のどこかを彷徨っている。
無事かどうか、心配でたまらない。いや、生きていることのほうが絶望的だ。
まるで全身が凍えたように体温が下がり、心臓が止まる思いでザックの答えを待つアニス。
「あんたを救うためだよ。迷宮を進む中、あいつはずっとあんたのことを気にかけていた」
「わたしを……救うため!?」
理由を聞いてアニスは驚く。
こんな場所に来ても、Fランクのリュークでは足手まといになるだけだ。
何故そんな無謀なことをしたのか、心底理解に苦しむ。
……いや、彼は見ず知らずの子供を救うために命を差し出すような人間だった。
迷宮に異常事態が起きたことを知ったリュークは、窮地に陥っている冒険者たちを救出するため、死ぬ危険があることを覚悟したうえでここに来たのかもしれない。
だとすると、今のリュークの状況は自分のせいだと、アニスは苦悩に表情を歪める。
実は『赤き迷宮』の噂を真っ先に聞きつけたのは、バーダンたちではなくアニスだったからだ。
迷宮が突然牙を剥き、現在こんな状況になってしまったのもアニスたちがこの部屋に来たのが原因だ。
自分がここに来なければ、リュークが危険にさらされることもなかっただろう。
とはいえ、アニスにはこの迷宮に挑まなくてはならない理由があった。
アニスには叶えたい願いがある。それには『覇王の卵』が必要で、自分の知名度や地位を利用して情報を集めていた。
そしてこの場所を突き止め、一緒に迷宮を攻略してくれる仲間を探した。
バーダンについてはあまり良い噂を聞かなかったが、実力は本物だ。目的のためには選り好みをしてはいられない。
バーダンも『覇王の卵』はアニスに譲ると言ってくれたので、力を貸してもらうことにした。
ただし、アニスはある理由で男性を信用してなかったが。
男性にはけっして心を許さない――よって、これまでどんな男性に言い寄られようとも袖にしてきた。
『剣姫』アニスは男嫌いだと噂される所以である。
その原因は何か?
アニスには体の弱い母と、そしてロクに働かずに遊び歩くような父がいた。
父は最低と呼ばれるに値するクズ人間で、病気がちの母が必死に働いて稼いだお金を使い込み、それでも足らずに勝手に家の物を売り、挙げ句の果てにはあちこちに借金まで作る。
女性にも平気で暴力を振るうような粗暴な性格だったので、気にくわないことがあれば母を殴り、アニスも日常的に虐待されていた。
さらには女癖も非常に悪く、酒場で口説いては金銭を貢ぐような始末。
そして、最終的には幼いアニスと母を捨て、浮気相手と一緒に家の財産を根こそぎ持ち逃げしたのだった。
その後のアニスと母の苦労は推して知るべしである。
この父のせいで、アニスはすっかり男性不信になってしまった。
リュークに冷たい態度を取ってしまったのは、あのときジーナたち女性3人がリュークと親しくしているのを見て、女癖の悪い父を思い出したからだ。
女性にだらしない男性は信用できない――リュークのこともそう思ってしまった。
バーダンについても、本心を言えば彼のような男に力を借りるのは不本意ではあるが、『覇王の卵』のためには信頼するしかないだけだ。
そんなアニスだったが、リュークは唯一気になった男性だった。
目的を達成すること以外に興味がなかった自分が、リュークにチームを組まないかと誘われて承諾しようとした。
Fランクの彼と組んだら『覇王の卵』は遠のくと分かっていながら。
リュークと一緒にいたい……この青年の成長を近くで見守りたい――アニスは無意識にそう思ったのである。
そのリュークが現在危機に陥っている。
アニスは気が気でならなかった。
「彼と離れたって、どこにいるのかは分からないの? なんで彼だけ……」
「おい、紋様の謎が分かったぞ! みんなこっちに来い!」
アニスの言葉を遮って、Sランク冒険者の大声が前方から聞こえてきた。
どうやら封印の解き方が分かったようだ。
話の途中ではあったが、アニスは少しふらついた足取りで、ザックたちと共に紋様の前に移動する。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
コミカライズ『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』第2話が本日更新されました!
強くなるために頑張るリュークと、可愛いアニスが見れますので、是非是非よろしくお願いいたします。
恐らくここが最後の部屋だけに、秘密を解明すれば『覇王の卵』は手に入るだろう。
バーダンたちだけでは分からなかったが、Sランクが大勢いれば謎を解くきっかけも掴めるはず。知性に富んだゲインロードもいる。
Sランクたちが紋様の前で試行錯誤している中、ザックがアニスに近付いて話しかけた。
「アニスさん、ちょっと話はいいかな?」
「何かしら?」
アニスはザックと会話したことはないが、ハイゼンバーグ領の冒険者ギルドで何度も見かけているため、顔は知っていた。
ただ、特に思い当たるような接点はないため、自分になんの用があるのかとアニスは不思議がる。
「アニスさん、リュークのことは憶えてるか?」
「リューク……?」
アニスはすぐに思い出す。
というより、忘れたことはなかった。
リューク・ヴェルシオン――正義感の強い、優しい目をしたまっすぐな青年だ。
ただ、そんな誠実な人間に対し、自分はつい冷たい態度を取ってしまった。
チームに誘われたのに、酷い言葉で無下に断ったのだ。
もちろん自分なりの理由があったのだが、何故あんなことをしてしまったのかと、あとから思い出す度にチクリと胸が痛くなる。
「その人なら知ってるわ。彼がどうかしたのかしら?」
こんな場所で思いもよらない名前が出たことに戸惑いながらも、アニスは平静を装って返答した。
今の状況とリュークになんの関係があるのだろうか?
アニスは困惑しつつザックの言葉を待つ。
「リュークがこの迷宮に来ているんだ。ただ、ちょっと手違いが起きて、現在はあいつと離れちまって……」
「彼がここに来ている!? どうして!?」
アニスは大きく動揺した。Fランクのリュークでは、この迷宮で生き延びることなど到底できないからだ。
そのリュークが、現在この迷宮のどこかを彷徨っている。
無事かどうか、心配でたまらない。いや、生きていることのほうが絶望的だ。
まるで全身が凍えたように体温が下がり、心臓が止まる思いでザックの答えを待つアニス。
「あんたを救うためだよ。迷宮を進む中、あいつはずっとあんたのことを気にかけていた」
「わたしを……救うため!?」
理由を聞いてアニスは驚く。
こんな場所に来ても、Fランクのリュークでは足手まといになるだけだ。
何故そんな無謀なことをしたのか、心底理解に苦しむ。
……いや、彼は見ず知らずの子供を救うために命を差し出すような人間だった。
迷宮に異常事態が起きたことを知ったリュークは、窮地に陥っている冒険者たちを救出するため、死ぬ危険があることを覚悟したうえでここに来たのかもしれない。
だとすると、今のリュークの状況は自分のせいだと、アニスは苦悩に表情を歪める。
実は『赤き迷宮』の噂を真っ先に聞きつけたのは、バーダンたちではなくアニスだったからだ。
迷宮が突然牙を剥き、現在こんな状況になってしまったのもアニスたちがこの部屋に来たのが原因だ。
自分がここに来なければ、リュークが危険にさらされることもなかっただろう。
とはいえ、アニスにはこの迷宮に挑まなくてはならない理由があった。
アニスには叶えたい願いがある。それには『覇王の卵』が必要で、自分の知名度や地位を利用して情報を集めていた。
そしてこの場所を突き止め、一緒に迷宮を攻略してくれる仲間を探した。
バーダンについてはあまり良い噂を聞かなかったが、実力は本物だ。目的のためには選り好みをしてはいられない。
バーダンも『覇王の卵』はアニスに譲ると言ってくれたので、力を貸してもらうことにした。
ただし、アニスはある理由で男性を信用してなかったが。
男性にはけっして心を許さない――よって、これまでどんな男性に言い寄られようとも袖にしてきた。
『剣姫』アニスは男嫌いだと噂される所以である。
その原因は何か?
アニスには体の弱い母と、そしてロクに働かずに遊び歩くような父がいた。
父は最低と呼ばれるに値するクズ人間で、病気がちの母が必死に働いて稼いだお金を使い込み、それでも足らずに勝手に家の物を売り、挙げ句の果てにはあちこちに借金まで作る。
女性にも平気で暴力を振るうような粗暴な性格だったので、気にくわないことがあれば母を殴り、アニスも日常的に虐待されていた。
さらには女癖も非常に悪く、酒場で口説いては金銭を貢ぐような始末。
そして、最終的には幼いアニスと母を捨て、浮気相手と一緒に家の財産を根こそぎ持ち逃げしたのだった。
その後のアニスと母の苦労は推して知るべしである。
この父のせいで、アニスはすっかり男性不信になってしまった。
リュークに冷たい態度を取ってしまったのは、あのときジーナたち女性3人がリュークと親しくしているのを見て、女癖の悪い父を思い出したからだ。
女性にだらしない男性は信用できない――リュークのこともそう思ってしまった。
バーダンについても、本心を言えば彼のような男に力を借りるのは不本意ではあるが、『覇王の卵』のためには信頼するしかないだけだ。
そんなアニスだったが、リュークは唯一気になった男性だった。
目的を達成すること以外に興味がなかった自分が、リュークにチームを組まないかと誘われて承諾しようとした。
Fランクの彼と組んだら『覇王の卵』は遠のくと分かっていながら。
リュークと一緒にいたい……この青年の成長を近くで見守りたい――アニスは無意識にそう思ったのである。
そのリュークが現在危機に陥っている。
アニスは気が気でならなかった。
「彼と離れたって、どこにいるのかは分からないの? なんで彼だけ……」
「おい、紋様の謎が分かったぞ! みんなこっちに来い!」
アニスの言葉を遮って、Sランク冒険者の大声が前方から聞こえてきた。
どうやら封印の解き方が分かったようだ。
話の途中ではあったが、アニスは少しふらついた足取りで、ザックたちと共に紋様の前に移動する。
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