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第4章 迷宮の宝
第9話 反撃
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「ジャビロ、お前たちがそのつもりなら、オレも手加減しない。それでいいんだな?」
「ぐはっ、お前の命はもう風前の灯火だっつーのに、笑わせるぜ。このまま八つ裂きにしてやる!」
ジャビロはそう言いながら、さらに激しくオレに斬りかかる。
ちゃんと警告はした。それでも言うこと聞かないんじゃ、仕方ないな。
オレはジャビロの斬撃を低い姿勢で避けたあと、神速でその懐に飛び込んだ。
「ぬっ、ヤツが消えやがった!? どこだっ!?」
オレはジャビロの視角の下に潜り込むと、サクヤからコピーしたギフト『闘力鬼』を発動し、至近距離からヤツの腹部、胸部を10発ほどぶん殴る。
そしてトドメにアッパーカット――この世界にはない名称だが、それをジャビロの顎にぶち当てた。
「ぐぎぎゃっ……!」
濁った呻き声を漏らしながら、ジャビロの体が垂直に10メートル以上打ち上がる。
殴った感触から、恐らくヤツのあばらと顎の骨は砕かれ、内臓も一部破裂したはず。
一応、殺さないように配慮はしたが、Sランク戦士であるジャビロはかなり頑丈なだけに、オレもだいぶ力が入ってしまった。
まあ重傷だが、これくらいしないと大人しくならないだろうしな。
「ジャ、ジャビロッ!? バカなっ! おのれ小僧っ……!」
一瞬オレを見失っていたギーグだったが、上空に打ち上げられたジャビロを見て、オレの居場所に気付く。
そして一気に接近してオレに殴りかかるが、それを軽く躱して、同じようにアッパーカットで打ち上げる。
「がああああっ」
ジャビロより耐久力がなさそうなギーグはもう少し手加減してやったが、それでもひょっとしたら首の骨が折れたかもしれない。
まあ腐ってもSランクの拳闘士だし、この程度なら命に別状はないだろう。
「ジャビロ、ギーグ!? こ……これはどういうことだっ!? いったい何が起こっている!?」
瞬く間にジャビロとギーグがやられ、遠距離から攻撃していた後衛の3人――トト、ブルゲン、エリアスが驚きの声を上げる。
状況自体、よく理解してないようだ。
前衛2人を倒したオレは、後方の3人に向かって走り出す。
「くそっ、何をしたか知らんが、矢の集中砲火を浴びせてやる!」
「ジャビロたちを巻き込む心配がなければ、魔法も思い切り撃てるというもの。小僧っ、オレの本気の魔法を喰らうがいい!」
近付きつつあるオレに向かって、トトとブルゲンが全力で矢と魔法を放ってきた。
ジャビロたちがオレのそばにいないから、遠慮なく高火力の攻撃を仕掛けてきているようだ。
しかしオレは、その攻撃がこちらに届く前に、最強の暗殺者『虚身』からコピーしたギフト『闇神』を発動して自分の存在をこの世界から消す。
「こ、小僧が消えたっ!? 隠れるところなど何もないのに!?」
「た……探知魔法でも見つけられぬだと!? あ、ありえんっ、いったいどこに行ったのだ!?」
後衛の3人のほか、見物している冒険者たちもこの謎の現象にざわついている。
オレは消えたままトトとブルゲンに近付き、力を抑えつつ高速の連打でそれぞれパンチを打ち込む。
後衛は耐久力が貧弱なので、強烈な一撃は使わず、手数でダメージを与えることにしたのだ。
これくらい手加減してしまうと、頑丈なジャビロたちにはなかなか致命的なダメージを与えられないが、後衛のヤツらなら充分効くだろう。
「あがががごぶっ」
「ぶぎゃあああっ」
「トト、ブルゲンっ……!」
トトとブルゲンが吹っ飛んで気絶したところで、オレは『闇神』の能力を解除して姿を現す。
そして呆然と佇むエリアスのもとに、悠々と近付いていく。
神官であるエリアスは、基本的には攻撃手段を持っていない。そのため、すでに決着はついている状態だが、オレは構わずにエリアスに対して攻撃の姿勢をとり続ける。
「な……なんでFランクがこんな……!? ま、まて、降参だ、オレたちの負けを認める!」
エリアスは恐怖の表情で、両手を顔の高さまで上げながら降伏宣言をした。
これで本来ならバトルは終了だが、さんざんルールを破っておきながら、素直に許すのも少々しゃくだな。
「ずいぶん勝手な態度だな。オレを本気で殺そうとしたことは、ジャビロから聞いて知ってる。オレを殺しにきた以上、お前たちも殺される覚悟があるんだよな?」
オレは腰の剣を抜いたあと、恐怖で相手の戦意を奪うスキル『威圧』を発動して、エリアスをさらに追い込む。
強烈な『威圧』を喰らったエリアスは、今にも崩れ落ちそうなくらい膝をガクガクと震わせながら怯え出す。
「ま、待て、待ってくれっ! 殺す気なんてなかった、ホントだ! た、た、頼む、助けてくれ……!」
かすれた声で命乞いをするエリアス。
それを無視して、オレはゆっくり剣を振り上げたあと、エリアスに向かって振り下ろした。
「ひいいい~っ!」
剣がエリアスの顔に触れる前に寸止めしたが、エリアスはあまりの恐怖に気絶してしまった。
「ぐはっ、お前の命はもう風前の灯火だっつーのに、笑わせるぜ。このまま八つ裂きにしてやる!」
ジャビロはそう言いながら、さらに激しくオレに斬りかかる。
ちゃんと警告はした。それでも言うこと聞かないんじゃ、仕方ないな。
オレはジャビロの斬撃を低い姿勢で避けたあと、神速でその懐に飛び込んだ。
「ぬっ、ヤツが消えやがった!? どこだっ!?」
オレはジャビロの視角の下に潜り込むと、サクヤからコピーしたギフト『闘力鬼』を発動し、至近距離からヤツの腹部、胸部を10発ほどぶん殴る。
そしてトドメにアッパーカット――この世界にはない名称だが、それをジャビロの顎にぶち当てた。
「ぐぎぎゃっ……!」
濁った呻き声を漏らしながら、ジャビロの体が垂直に10メートル以上打ち上がる。
殴った感触から、恐らくヤツのあばらと顎の骨は砕かれ、内臓も一部破裂したはず。
一応、殺さないように配慮はしたが、Sランク戦士であるジャビロはかなり頑丈なだけに、オレもだいぶ力が入ってしまった。
まあ重傷だが、これくらいしないと大人しくならないだろうしな。
「ジャ、ジャビロッ!? バカなっ! おのれ小僧っ……!」
一瞬オレを見失っていたギーグだったが、上空に打ち上げられたジャビロを見て、オレの居場所に気付く。
そして一気に接近してオレに殴りかかるが、それを軽く躱して、同じようにアッパーカットで打ち上げる。
「がああああっ」
ジャビロより耐久力がなさそうなギーグはもう少し手加減してやったが、それでもひょっとしたら首の骨が折れたかもしれない。
まあ腐ってもSランクの拳闘士だし、この程度なら命に別状はないだろう。
「ジャビロ、ギーグ!? こ……これはどういうことだっ!? いったい何が起こっている!?」
瞬く間にジャビロとギーグがやられ、遠距離から攻撃していた後衛の3人――トト、ブルゲン、エリアスが驚きの声を上げる。
状況自体、よく理解してないようだ。
前衛2人を倒したオレは、後方の3人に向かって走り出す。
「くそっ、何をしたか知らんが、矢の集中砲火を浴びせてやる!」
「ジャビロたちを巻き込む心配がなければ、魔法も思い切り撃てるというもの。小僧っ、オレの本気の魔法を喰らうがいい!」
近付きつつあるオレに向かって、トトとブルゲンが全力で矢と魔法を放ってきた。
ジャビロたちがオレのそばにいないから、遠慮なく高火力の攻撃を仕掛けてきているようだ。
しかしオレは、その攻撃がこちらに届く前に、最強の暗殺者『虚身』からコピーしたギフト『闇神』を発動して自分の存在をこの世界から消す。
「こ、小僧が消えたっ!? 隠れるところなど何もないのに!?」
「た……探知魔法でも見つけられぬだと!? あ、ありえんっ、いったいどこに行ったのだ!?」
後衛の3人のほか、見物している冒険者たちもこの謎の現象にざわついている。
オレは消えたままトトとブルゲンに近付き、力を抑えつつ高速の連打でそれぞれパンチを打ち込む。
後衛は耐久力が貧弱なので、強烈な一撃は使わず、手数でダメージを与えることにしたのだ。
これくらい手加減してしまうと、頑丈なジャビロたちにはなかなか致命的なダメージを与えられないが、後衛のヤツらなら充分効くだろう。
「あがががごぶっ」
「ぶぎゃあああっ」
「トト、ブルゲンっ……!」
トトとブルゲンが吹っ飛んで気絶したところで、オレは『闇神』の能力を解除して姿を現す。
そして呆然と佇むエリアスのもとに、悠々と近付いていく。
神官であるエリアスは、基本的には攻撃手段を持っていない。そのため、すでに決着はついている状態だが、オレは構わずにエリアスに対して攻撃の姿勢をとり続ける。
「な……なんでFランクがこんな……!? ま、まて、降参だ、オレたちの負けを認める!」
エリアスは恐怖の表情で、両手を顔の高さまで上げながら降伏宣言をした。
これで本来ならバトルは終了だが、さんざんルールを破っておきながら、素直に許すのも少々しゃくだな。
「ずいぶん勝手な態度だな。オレを本気で殺そうとしたことは、ジャビロから聞いて知ってる。オレを殺しにきた以上、お前たちも殺される覚悟があるんだよな?」
オレは腰の剣を抜いたあと、恐怖で相手の戦意を奪うスキル『威圧』を発動して、エリアスをさらに追い込む。
強烈な『威圧』を喰らったエリアスは、今にも崩れ落ちそうなくらい膝をガクガクと震わせながら怯え出す。
「ま、待て、待ってくれっ! 殺す気なんてなかった、ホントだ! た、た、頼む、助けてくれ……!」
かすれた声で命乞いをするエリアス。
それを無視して、オレはゆっくり剣を振り上げたあと、エリアスに向かって振り下ろした。
「ひいいい~っ!」
剣がエリアスの顔に触れる前に寸止めしたが、エリアスはあまりの恐怖に気絶してしまった。
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