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魔王登場

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 王女様と魔族のいる森に来て早三日は経ちました。
 「ジェンダー嬢。もう少しで着く。魔王には気を付けるようにしてくれ」
 「わかりました」
 更に二時間後
 魔王の城
 「......貴様達がグランデーを送り届けたと言うのはほんと⁇」
 「はい。私達が送り届けました」
 「グランデー‼︎」
 「うむ。その娘にとても懐いているようにも見えるな?」
 「......私ですか?」
 「ああ。貴様以外に誰が居る⁇」
 「あ、あはは......」
 王女様も居ますよ。なんて言ったら殺されるかもしれませんね。
 「魔王......カリオン.ロード様。私達と条約を結びませんか?」
 「⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」 
 単刀直入⁉︎王女様。まずは何か話題を持ってくかなければいけない気がします。  
 「またそのことか。前にも言ったが俺は人間共に手を貸すつもりも助けるつもりもない。条約など結ぶほど落ちぶれてはいない」
 「どうしてです⁉︎この条約を結べば民も魔獣も安心して暮らせる。そんな世界を作れるかもしれないんですよ?」
 「俺はそんなのに興味はない」
 「......」
 「ん?なんだ小娘?俺の顔に何かついているのか?」
 「......もしかて、人見知りですか?」
 「は......」
 「ジェンダー嬢⁇」
 「......はっ⁉︎」
 私は一体何を言っているのですか⁉︎魔王様に対して何たる無礼を‼︎殺される!
 「......」
 「......あれ?」
 「何故......何故俺が人見知りだと思ったのだ?」
 「え、えーと......」
 「怒らないから正直に話せ」
 「......魔王様が王女様の目を一度も見ておりませんでしたので......それに人間を憎んでいるというよりはなんだか人間のことも少しは考えてくれているのかと思ったのです」
 「......ジェンダー嬢⁇」
 「確かに俺は人間を憎んでいるわけでは無い。むしろ関心はないが、技術だけは素晴らしいと思っている」
 「......魔族の皆さんがとても大切で守りたいって思っているのですね?誰かを大切に出来る人だからきっと......この子も他の魔族も貴方が好きなのですね?」
 「じ、ジェンダー嬢⁉︎君は何を言っているんだ⁉︎」
 「......」
 「人間を敵意するのは魔族を守るためですね?たとえ条約を結ばれても従う者がひとりでも居なければ魔族は襲われ全滅する。だから条約ではなく......魔法の契約を結びたいのではないでしょうか?」
 「ぷっ!ぷっあはは‼︎気に入ったぞ!貴様の名前はえっと......ジェンダー嬢だな?名前は?」
 「はい?」
 「貴様のフルネームを教えろ」
 「マリー.ジェンダーです」
 「そうか。マリー。貴様......いや。お前が俺達に手を貸すと言うならば条約も考えてやってもいい」
 「......」
 何故、私は魔族や動物に異様に好かれるのでしょうか?その疑問はきっと解く事もは出来ない気がします。
 「......して。今入って来た男は誰だ?」
 「えっ⁉︎」
 そこに居たのは......。
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