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みなさんこんちは。そして初めまして。私の名前はルディ.クララでもなくて、翼木元枝と言います。そういわゆる異世界転生です!
なぜそうなったかというと、お恥ずかしいながら餅を喉に詰まらせて死んでしまったんです。
「うぐっ!」
チーン
そして気がついたら昔趣味で読んでいた小説の世界に転生してしまったのです。
タイトル:君に心臓を捧げる
タイトルだけ見ると少しホラー要素があるのかなぁって思うでしょう⁇違うんです。ホラーどころかほんっとにグロと恋愛とメンヘラやヤンデレ要素がたっぷりと詰まったヤバすぎる小説なんです。
そして私、ルディ.クララは序盤で雑に死ぬモブキャラなんです。
たしか馬車に轢かれて死んだはず?なにぶん昔の小説だから覚えてない!
「あははは!」
じゃない!!!!!!!
そろそろ本題に入ります。
本当に唐突だなぁ!!!!!!!
「うーん?この時点でのルディは知らないのよね?」
彼女が死んだのは多分だけど、十歳から十二歳の間のはず。
なぜかというと、この時代で働きに出れるのは十歳からだからだ。
「確かに馬車で死んだけど……働きに出る途中って書いてあった」
今の私は四歳だ。
「だからまだ時間はある。だからその間に安全なところで安全に生きられるように計画を立てないとね」
ルディの家は平民で貧乏だ。
「ルディごめんね?今日はパン一切れしかなくて……」
お母さんが申しわけさなそうに言う。
「別にいいよ」
私がそうそっけなく答える。
「父さんが働けたらいいんだが、この体ではまともに動けん」
父は病気で体を動かすだけでも辛そうだ。
「……」
昔のことを思い出してしまった。
昔私には姉がいた。でも姉は未知の病にかかり数ヶ月もしないうちに死んでしまった。姉と今の父が重なる。
「お母さんが頑張って働くからね」
そうにっこりと微笑む。
でもその矢先に母が死んだ。強盗に襲われ所持金も持ち物も命も全て失った。
「……」
私はショックで何も言えなかった。涙さえも出てこないまま数日後には後を追うように父もなくなりひとりぼっちになった。
「転生してまで不幸だなんて……」
大好きな姉が死に姉の形見であるブレスレットは付き合っていた彼氏に壊され捨てられ別れ後も会社は倒産。新たに就職するも人間不信になっていた私は会社の人たちとコミニュケーションがうまくいかずに孤立。しまいにはたまたま買った餅で喉を詰まらせて死亡。あまつさえ両親を失い帰る家すらない詰んだ幼子。
「これからどうしろと⁇」
私は行く宛がないのでとりあえず路地裏に隠れていた。
「安全に暮らすどころか今危険な状態。詰んだわね?」
もうばからしくなる。
そう思っていた。
路地裏で生活するようになって数週間たったある日、薄い紫髪の男の子がうずくまっていた。
「……」
男の子はお腹をずっと鳴らしながらふとこっちを見てきた。
「……」
男の子の瞳は濃い緑。綺麗だ。
「ね、ねぇ?こんなところで何をしているの?」
私みたいに親なしがたじろぐところで何をしているかと尋ねると家出をしたそうだ。
「家出⁇」
私が聞き返すと親と喧嘩したから家出をしここに辿り着いたらしい。
「そう。私はねぇ親がいないの」
「……」
男の子は黙って私を見つめる。
「君、お腹が空いているならこれあげるよ」
昔から仲良くしてくれた近所のおばさんからもらった果物。今回はたくさんもらったので分け与える余裕がある。
「私の名前はルディ!君のお名前は?」
私が名前を尋ねると少し黙った後で教えてくれた。
「……ウィル」
ウィルは私の裾をそっと掴み耳元でこう言った。
「ありがとう」
私は驚いたがそれでもお礼を言われると嬉しい。
「どういたしまして!」
これが彼との悪党との出会いだった。彼に優しくしたことで一生執着される未来が待っているとはこの時の私は知らない。
なぜそうなったかというと、お恥ずかしいながら餅を喉に詰まらせて死んでしまったんです。
「うぐっ!」
チーン
そして気がついたら昔趣味で読んでいた小説の世界に転生してしまったのです。
タイトル:君に心臓を捧げる
タイトルだけ見ると少しホラー要素があるのかなぁって思うでしょう⁇違うんです。ホラーどころかほんっとにグロと恋愛とメンヘラやヤンデレ要素がたっぷりと詰まったヤバすぎる小説なんです。
そして私、ルディ.クララは序盤で雑に死ぬモブキャラなんです。
たしか馬車に轢かれて死んだはず?なにぶん昔の小説だから覚えてない!
「あははは!」
じゃない!!!!!!!
そろそろ本題に入ります。
本当に唐突だなぁ!!!!!!!
「うーん?この時点でのルディは知らないのよね?」
彼女が死んだのは多分だけど、十歳から十二歳の間のはず。
なぜかというと、この時代で働きに出れるのは十歳からだからだ。
「確かに馬車で死んだけど……働きに出る途中って書いてあった」
今の私は四歳だ。
「だからまだ時間はある。だからその間に安全なところで安全に生きられるように計画を立てないとね」
ルディの家は平民で貧乏だ。
「ルディごめんね?今日はパン一切れしかなくて……」
お母さんが申しわけさなそうに言う。
「別にいいよ」
私がそうそっけなく答える。
「父さんが働けたらいいんだが、この体ではまともに動けん」
父は病気で体を動かすだけでも辛そうだ。
「……」
昔のことを思い出してしまった。
昔私には姉がいた。でも姉は未知の病にかかり数ヶ月もしないうちに死んでしまった。姉と今の父が重なる。
「お母さんが頑張って働くからね」
そうにっこりと微笑む。
でもその矢先に母が死んだ。強盗に襲われ所持金も持ち物も命も全て失った。
「……」
私はショックで何も言えなかった。涙さえも出てこないまま数日後には後を追うように父もなくなりひとりぼっちになった。
「転生してまで不幸だなんて……」
大好きな姉が死に姉の形見であるブレスレットは付き合っていた彼氏に壊され捨てられ別れ後も会社は倒産。新たに就職するも人間不信になっていた私は会社の人たちとコミニュケーションがうまくいかずに孤立。しまいにはたまたま買った餅で喉を詰まらせて死亡。あまつさえ両親を失い帰る家すらない詰んだ幼子。
「これからどうしろと⁇」
私は行く宛がないのでとりあえず路地裏に隠れていた。
「安全に暮らすどころか今危険な状態。詰んだわね?」
もうばからしくなる。
そう思っていた。
路地裏で生活するようになって数週間たったある日、薄い紫髪の男の子がうずくまっていた。
「……」
男の子はお腹をずっと鳴らしながらふとこっちを見てきた。
「……」
男の子の瞳は濃い緑。綺麗だ。
「ね、ねぇ?こんなところで何をしているの?」
私みたいに親なしがたじろぐところで何をしているかと尋ねると家出をしたそうだ。
「家出⁇」
私が聞き返すと親と喧嘩したから家出をしここに辿り着いたらしい。
「そう。私はねぇ親がいないの」
「……」
男の子は黙って私を見つめる。
「君、お腹が空いているならこれあげるよ」
昔から仲良くしてくれた近所のおばさんからもらった果物。今回はたくさんもらったので分け与える余裕がある。
「私の名前はルディ!君のお名前は?」
私が名前を尋ねると少し黙った後で教えてくれた。
「……ウィル」
ウィルは私の裾をそっと掴み耳元でこう言った。
「ありがとう」
私は驚いたがそれでもお礼を言われると嬉しい。
「どういたしまして!」
これが彼との悪党との出会いだった。彼に優しくしたことで一生執着される未来が待っているとはこの時の私は知らない。
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