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テンペストなんて大っ嫌い
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みなさん。こんにちは。雨晴 風華です。私は今、大ピンチです。
なぜそうなったかと言うと、遡ること数分前
「風華さんはいい人です」
夢さんがいきなりそう言った。
「私が、ですか?」
私も少し戸惑いながらも聞き返す。
「はい。普通のテンペストは善悪がつかない下劣で最低でこの世界のどんな悪者よりも悪い人。だから私は辛くなる。あなたがテンペストだっていう事実を認めたくない」
夢さんは少し怒りと苦しみが混じった顔でそう答えた。
「……」
私はなんて言えばいいの?何か声をかけるべきなのに何も思いつかない。
「風華さんの核は上級の一である私たちでも見えない。だから時々人間なんじゃないかって思ってしまうんです」
「そう、なんですね?」
そう言ってもらえると心が少し楽になる気がする。
「私はこの世で一番テンペストが嫌いです。いいえ。大っ嫌い!!!!!!!」
「……」
いったいなんの話をしているの?私は傷の手当てをしてもらっているだけ。テンペストについては詳しくない。
「風華さんの核はどこにあるのですか⁇」
不意に夢さんはそう質問をしてきた。
「心臓です」
私は躊躇わずにそう言った。自分自身の核はどこにあるのかなんとなくだけど、わかるのだ。
「そうですか?私はあなたのことは好きですよ」
そう夢さんがにっこりと微笑んだ後に私の視界は横になった。
「えっ?」
目の前に血溜まりができている。なんで?
「風華さん。今あなたを楽にしてあげます」
目が完全に逝っている。だめだ。手足を切断されたせいで動けない。
「夢さん?」
本当にここで死ぬの?
「風華さんごめんなさい。心が弱くごめんなさい」
もうだめかと思ったけど、砥部さんが勢いよくドアを蹴破った。
「姫乃!!!!!!!風華に何をしている?」
顔を真っ赤にしながら夢さんに怒鳴りつけた。
「テンペストを抹殺するのですよ?砥部さん」
「……」
夢さんの様子が明らかにおかしい。
よく見ろ。よく観察して。何か違う点があるはず。
夢さんをじっと見つめると見たことのない髪飾りをしていた。いつもは大きめのハートの髪留めをしているが、今は蝶の髪飾りだ。
「風華。今手足をくっつける」
私の手と足をそれぞれ切断された部分にくっつけてくれる砥部さん。
「いらぬことを……」
私の回復能力は低い。さっき受けた傷はもちろん。前の戦いで負った傷さえ治っていない。
「夢さん。あなた……誰?」
「は?」
「えっ⁇」
私が当然突拍子のないことを言うもんだから二人とも固まった。
「言い方が悪かったです。あなたはテンペスト⁇それと人間の中に入ったテンペスト⁇」
それだけ言うと、夢さんは黙り不意に笑い出した。
「ぷっ!ぷっあはは!!!!!!!」
「何がおかしい!!!!!!!」
私は怒鳴りテンペストであろう者を睨みつけた。
「ごめんなさいね。これは姫乃 夢の本音。心が映し出す醜い部分。だから私が言ったことは嘘じゃない。姫乃 夢はテンペストが大っ嫌い。それなのに私に体を乗っ取られた哀れな人間」
「ふざけるな!夢さんを返せ!」
「できるならやってみることね?そのために彼女を傷つけても誰も文句言わないわよ?」
くすくすと笑いながら私と砥部さんを交互に見る夢さんはなんだか恐ろしかった。
「さぁ!姫乃 夢を殺しなさい。雨晴 風華!!!!!!!」
なぜそうなったかと言うと、遡ること数分前
「風華さんはいい人です」
夢さんがいきなりそう言った。
「私が、ですか?」
私も少し戸惑いながらも聞き返す。
「はい。普通のテンペストは善悪がつかない下劣で最低でこの世界のどんな悪者よりも悪い人。だから私は辛くなる。あなたがテンペストだっていう事実を認めたくない」
夢さんは少し怒りと苦しみが混じった顔でそう答えた。
「……」
私はなんて言えばいいの?何か声をかけるべきなのに何も思いつかない。
「風華さんの核は上級の一である私たちでも見えない。だから時々人間なんじゃないかって思ってしまうんです」
「そう、なんですね?」
そう言ってもらえると心が少し楽になる気がする。
「私はこの世で一番テンペストが嫌いです。いいえ。大っ嫌い!!!!!!!」
「……」
いったいなんの話をしているの?私は傷の手当てをしてもらっているだけ。テンペストについては詳しくない。
「風華さんの核はどこにあるのですか⁇」
不意に夢さんはそう質問をしてきた。
「心臓です」
私は躊躇わずにそう言った。自分自身の核はどこにあるのかなんとなくだけど、わかるのだ。
「そうですか?私はあなたのことは好きですよ」
そう夢さんがにっこりと微笑んだ後に私の視界は横になった。
「えっ?」
目の前に血溜まりができている。なんで?
「風華さん。今あなたを楽にしてあげます」
目が完全に逝っている。だめだ。手足を切断されたせいで動けない。
「夢さん?」
本当にここで死ぬの?
「風華さんごめんなさい。心が弱くごめんなさい」
もうだめかと思ったけど、砥部さんが勢いよくドアを蹴破った。
「姫乃!!!!!!!風華に何をしている?」
顔を真っ赤にしながら夢さんに怒鳴りつけた。
「テンペストを抹殺するのですよ?砥部さん」
「……」
夢さんの様子が明らかにおかしい。
よく見ろ。よく観察して。何か違う点があるはず。
夢さんをじっと見つめると見たことのない髪飾りをしていた。いつもは大きめのハートの髪留めをしているが、今は蝶の髪飾りだ。
「風華。今手足をくっつける」
私の手と足をそれぞれ切断された部分にくっつけてくれる砥部さん。
「いらぬことを……」
私の回復能力は低い。さっき受けた傷はもちろん。前の戦いで負った傷さえ治っていない。
「夢さん。あなた……誰?」
「は?」
「えっ⁇」
私が当然突拍子のないことを言うもんだから二人とも固まった。
「言い方が悪かったです。あなたはテンペスト⁇それと人間の中に入ったテンペスト⁇」
それだけ言うと、夢さんは黙り不意に笑い出した。
「ぷっ!ぷっあはは!!!!!!!」
「何がおかしい!!!!!!!」
私は怒鳴りテンペストであろう者を睨みつけた。
「ごめんなさいね。これは姫乃 夢の本音。心が映し出す醜い部分。だから私が言ったことは嘘じゃない。姫乃 夢はテンペストが大っ嫌い。それなのに私に体を乗っ取られた哀れな人間」
「ふざけるな!夢さんを返せ!」
「できるならやってみることね?そのために彼女を傷つけても誰も文句言わないわよ?」
くすくすと笑いながら私と砥部さんを交互に見る夢さんはなんだか恐ろしかった。
「さぁ!姫乃 夢を殺しなさい。雨晴 風華!!!!!!!」
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