テンペスト

上野佐栁

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学園

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 「おいおいおい!!!!!!!」

 「なんだ?」

 「砥部!脇腹に抱えているのはテンペストか⁉︎」

 「そうだ」

 「……」

 みなさん。こんにちは。風華です。私は今、テンペスト学園にいます。

 説明。テンペスト学園はテンペスト狩りのための学校。そこではありとあらゆる分野を学ぶことができます。

 この学園にはとてもすごいセキリュティが校内中に張られており許可なくてはこの学園に足を踏み入れることはできない。

                 説明以上!

 そんな私がなんでこの学園にいるか?

 それは遡ること半日前

 「お前は……違うのか?」

 「??????」

 質問の意味がわからない。

 「お前は(他のテンペストとは)違う」

 「……」

 この人の言っている意味が理解できない。

 「(とりあえず)行くぞ」

 「えっ……⁇」

 どこに?
  
 そんなこんなで気がついたら脇腹に抱えられたまま半日が過ぎ、この学園に連れて来られたのである。

 そして現在

 「あら?あらあらあら?あららら⁇」

 この人はさっきから「あら」しか言わない。

 相当動揺している。

 「おい。砥部。お前いったいどうゆーつもりだ?」

 「なんのことだ?」

 そうとぼける砥部さん?

 「だーかーらー!なんでこの学園にテンペストを連れて来ているんだよ!!!!!!!」

 「雨の中(テンペストと戦った後)拾った」

 「は?雨の中拾った?」
  
 かなり困惑しているのかその場に固まる一同。

 「砥部さん。テンペストは犬や猫ではありませんよ?」

 さっきまで「あら」しか言わなかった人がそう言った。

 「(そんなこと)見ればわかる」

 「このボンクラはついにテンペストと人間の区別もつかなくなってしまったのでしょうか?」

 嫌味たっぷりにそう言われる。

 「俺は(ボンクラとは)違う」

 この人口下手だ⁉︎

 私も人のこと言えないけど、この人少しを通り越してかなりの口下手だよ!

 私がそんなことを考えていると、赤髪の男が私の顔をじっと見た。

 「……」

 「しっかし不思議だな?」

 いきなりそんなことを言ってきた。
  
 「え、えぇと?」

 「こいつ目が赤くねぇーし紋様もない。気配以外は普通の人間とそう変わりないなぁ?」

 「……」

 「こいつは(最初に俺が)見つけた」

 「はあ?」

 「……」

 「この子あまり喋りませんね?」

 「……」

 そう女の人が言った。

 「こいつは(まだ人と会ったないけど)俺とはおしゃべりするぞ」

 「あらそうですか?」

 そうそっけなく言う。

 「こんにちは。初めまして。私は姫乃 夢と言います。あなたのお名前は?」

 「……風華。雨晴 風華、です」

 私がそう答えると少し真剣な顔で夢さんは黙り込んだ。

 雨晴⁇どこがで聞いたような名前ですね?

 「あの……」

 「はっ!なんでもないですよ?」
  
 そう言い、私の頭の上に乗っかって来た赤髪のことも自己紹介をした。

 「俺はなぁ、松本 サビトだ。よろしくな」
  
 なんだが受け入れられた?

 「砥部さん。今から会議室に行きますよ」

 そう言って、私の手を取り鎖で両手を縛られた。

 「……」
  
 私が唖然としていると、夢さんがこう言った。
  
 「すみません。本当にあなたが他のテンペストとは違うと言う証拠を見せてもらわなければなりません。それまでは拘束させていただきます」

 そして私は会議室に連れて行かれた。

 私を待っていたのは……。
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