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アリアス VSルーク

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 「アリアス、ウリス、マロンはルークの足止めをして。今はレイセリファが無い。だから私達だけの力で倒す」
 「うん」
 「ああ」
 ラティスの指示に従い、ルークを足止めをしていた。
 「ラティスがノワールの目を覚ますまでは絶対に此処を通さない」
 アリアスはあの日誓った。ラティスが自分を信じてくれたように自分もラティスを信じると誓った。
 「私を通さない?君達だけの力で、私を止められるとでも?」
 そう圧をかけるように睨みつけてくる。
 「確かに、私はラティスのように魔法の才能も身体視力もいいわけじゃない。むしろ足を引っ張るかもしれない」
 いつもラティスは前を向いて歩いてしまう。少しでも気を抜けば置いていかれるようで怖かった。
 「ならやめればいいのにね⁇」
 そう憐れむようにアリアス見るルーク
 「足を引っ張ってもラティスの側を離れない」
 「どうしてそこまでするの?」
 そうルークが問いかける。
 「わからない。でもニーアスお姉様だった時はずっと、私は後ろからついて行くだけだった」
 「なにいきなり?」
 アリアスはルークの問いかけなど、ガン無視して自分語りを始めた。
 「ラティスは凄いよ。本当に才能が溢れていて、私なんてただ背中を追いかけるだけで精一杯だった」
 あの日あの言葉がなければ気づけなかっただろう。ラティスは「もう自分と同じ隣で歩いて行ける」って言ってくれたことを今でも覚えている。だからそこラティスについて行く。それ決断だけは後悔などしない。
 「ラティスの隣を歩けるように今、ルークを倒すの‼︎」
 ずっと怖くて使えなくなった他のセリファ達。今ここで使うべきものなんだと理解した。
 「瞳が赤くなった?」
 「今私が出来ることをする。ラティスの邪魔をさせるわけにはいかない‼︎」
 ウリスもアリアスの隣に立ち、ルークを睨み付けた。
 「僕も同じ気持ちだ。あの馬鹿を連れ戻せるのはラティスしか居ない。だからルークの足止めをする」
 二人は今同じ気持ちだ。マロンも二人をサポートをする。これが、ラティスが望んだことなのだから。
 「まさか私のことを忘れてないよね?」
 いつの間にか背後にオレンジのレイセリファが立っていた。彼女の目からは怒りが溢れかえっていた。
 「ルーク様を傷つけた奴は殺す」
 「オレンジのレイセリファ来るのが遅い」
 そう低い声でルークはオレンジのレイセリファに言った。
 「申し訳ございません。何処に居るのかを特定するのに時間がかかりました」
 「ウリス‼︎」
 アリアスはこのままだと、埒があかないと思いウリスを大声でこう言った。
 「ウリスはオレンジのレイセリファを相手にして。私はルークを相手にする。マロンは双方の援護をお願い」
 「わかった」
 「うん」
 二人が頷いてくれた。嬉しい。
 「ルーク。絶対にあんたを止める。ラティスのためにも」
 一対一は部が悪いけれどもあっちも体力をかなり消費しているはず。だったら勝ち目はあるはず。
 「雷に打たれて死になさい」
 そう言って、ルークは無表情のまま空に雷を落としてきた。 
 「あっぶな!?」
 ギリギリのところでアリアスは避けた。
 「こっちがその気なら!」
 アリアスは水を出しルークを水の球体の中に閉じ込めた。
 「これで息が出来ないはず」
 お願い。このままやられて。
 「ぷっ!」
 ルークは水の中で吹き出し泡が溢れ出す。
 「こんなので私に勝った気?つくづく頭の中はお花畑ね?そんなんだから私にもラティスにも勝てないんだよ」
 そう冷たく笑い、水の球体を最も簡単に破った。
 「嘘でしょ⁇」
 力一杯魔力を注ぎ込んだのよ?なのにこれで終わらないの?
 「まだ諦める時じゃない。だったら草で動きを止める!」
 ギュッ
 「あははは!馬鹿ね?そんな蔦如きで、私の動きを封じようと?馬鹿にするもの大概にしろ」
 そう言い、炎で蔦を燃やして、目に負えない速さで、私はお腹を切られた。
 「ガハッ!」
 異次元の強さ?ラティスもこんな相手と渡り合えるなんて、凄すぎるよ。
 そんなことが頭によぎる。だけど、今まさかに大ピンチだ。
 「ぐっ!」
 「これで終わり」
 目が死んだかのようにアリアスを見下ろし槍をこちらに落とそうとしたの時。
 「こんなことさせねぇよ!」
 「の、ノル!?」
 「えっ⁇」
 ラティスとノワールがアリアスの間に割り込んで来た。
 「な、なんで!?なんでなの?ノル‼︎」
 「俺はノルじゃない。ノワールだ」
 「......っ!?」
 まるで絶望したかのように顔で、私達を見てくるルークなのであった。
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