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ルークの暗闇の空間その1
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「うぅ。うんああん!うえーん。シクシク」
「ほらほら。皇帝がこんなに泣いてちゃ駄目よ」
「だ、だって......ラティスの記憶が戻って嬉しいしあの時の罪悪感も凄いんだもん」
「......」
「ラティス。これからどうなっちゃうの?ノワールは私達を裏切っちゃうし......」
「ノワールは私達を裏切ってなんかない!」
「ラティス⁇」
「はっ‼︎ごめんね。ノルの守るものはルークなの。ノワールは私達皆んなを守ってくれるけど......ノルはルークだけを見てるの」
「何言ってるの?ノワールの守るのはラティスだけだよ⁇」
「へっ⁇」
「気付いてなかったんだ......」
「そうだったんだ......」
知らなかった。ノワールが私以外は守らないなんて......って!なんで少しホッとしてるのよ!?
「ラティス⁇」
「なんでもない」
「んん?」
「ラティス。ノワールをいや。ノルを止める方法はないのか?」
「うーん。ノワールを無理矢理引き摺り出すって手もあるけど......あれは少し危険だしなぁ」
「ラティス怖いよ」
「え?」
「うん。怖い。僕でも思うよ。たとえ二つの人格があったとしても一方を無理矢理引き摺り出すなんて無理なんだよ?」
「そうなの?ルークは昔よくやっていたみたいだよ?」
「えええっ!?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「知らないしラティスは記憶を失ってたんだよ‼︎」
「あーそうだったね」
「はぁー」
「ごめんごめん」
「とりあえず此処を出よう。陛下と公爵達が君を探してる」
「そうだった⁉︎」
「今度はアリアスが忘れてどうする?」
「えへへ」
「多分......ううん。確実に褒められてない」
「じゃあ出るよ」
「うん」
「キュ!」
ズーン
「え......」
何これ?真っ暗?もう夜なの?
「それにしては前が見えなさすぎるし......ラティス達の魔力を感じない」
じゃあこの空間は何?
「やぁー。アリアス」
「ルーク.ハート‼︎」
「此処は君と私の決闘の場だよ」
「決闘の場?」
「うん。そうだよ。君が殺されるか私が消えるか......どちらかが居なくなるまでこの空間は続く」
「何が目的なの?」
「君に復讐の機会をあげようと思ってね?」
「今はその時じゃないんじゃなかったっけ⁇」
「そうだよ。でも君と私は此処で決着をつけるべきだよ。その後でラティスを殺してしまえばいいい」
「ラティスに手を出したら殺す‼︎」
「クスクス。何を言ってるんだい?私はもう死んでいるのよ?だから君が何をしようと何をやろうともう死んでいるから無理だよ」
「......」
「せいぜいセリファを壊すぐらいだね?」
「ルーク絶対にあの日のことは忘れない」
「あの日のこと?」
「そうだよ。私のお父様を殺したことだよ。絶対に許さない」
「あーあのことか?君を殺すつもりだったのに......あの皇帝が邪魔してくるから狂ったんだよね?」
「ふざけるのも大概にしないよ」
「君こそ......この空間は私の闇と影で覆い尽くされているんだよ?まぁ君の闇と影もあるけどね」
「どういう意味?」
「此処は心に暗い闇や影を持つ者を映し出すもの。それは暗黒だとも言えるほどに暗闇なのよ」
「......」
「さぁ。話は此処まで。早く殺し合おう」
「絶対に負けない」
その頃ラティス達は
「アリアスは何処なの!?」
「そいつは言えねぇなぁ!」
「ノワール!ふざけてないで早く教えろ!」
「んだよ。ウリスは相変わらずだな」
「ノワール!いいえ。ノル。貴方が何をしたいのかは大体わかっているつもりだけど......アリアスを変な空間に引き摺り込むなんて許せたことじゃないわ!」
「テメェはなんであんなクズを慕うんだ?」
「は?今なんて言った⁇」
「だからあんなクズを......」
「アリアスはクズなんかじゃない」
「はあ?お前馬鹿だな?あいつは正真正銘のクズじゃねぇかよ?」
「アリアスは自分の罪と向き合って償おうとしているのよ?それに自分の今までの行いを悔いている人。そんな人がクズなんかじゃない‼︎」
「うるせっ」
「ノル。私は貴方を許さない。私の手でノルの人格ごと消し飛ばしてやる」
「おいおい。そんなことをしたらノワールまで死ぬぞ?」
「何を言っているの?貴方だけの人格を吹き飛ばすのよ?だからノワールにはダメージを与えないって言いたいけど......多少の怪我は覚悟してもらうつもり」
「案外お前も薄情な奴だな?好きな人を攻撃するって面白え」
「私は今のノワールなんか好きでもなんでもない」
ズキン
「あーそうかよ。なら心置きなくお前を殺せそうだ」
「やれるもんならやってみなさいよ!」
「ら、ラティス⁇君も一体冷静に......」
「私は至って冷静よ」
そう。自分でも驚くくらい冷静になれている。ノワールと戦うのは嫌だけど......ノルとの説得は無理だからやるしない。でもちょっぴり嬉しいんだ。いつも遠くを見ているノワールが私と同じ目線でいるみたいなそんな感じがする。
「ほらほら。皇帝がこんなに泣いてちゃ駄目よ」
「だ、だって......ラティスの記憶が戻って嬉しいしあの時の罪悪感も凄いんだもん」
「......」
「ラティス。これからどうなっちゃうの?ノワールは私達を裏切っちゃうし......」
「ノワールは私達を裏切ってなんかない!」
「ラティス⁇」
「はっ‼︎ごめんね。ノルの守るものはルークなの。ノワールは私達皆んなを守ってくれるけど......ノルはルークだけを見てるの」
「何言ってるの?ノワールの守るのはラティスだけだよ⁇」
「へっ⁇」
「気付いてなかったんだ......」
「そうだったんだ......」
知らなかった。ノワールが私以外は守らないなんて......って!なんで少しホッとしてるのよ!?
「ラティス⁇」
「なんでもない」
「んん?」
「ラティス。ノワールをいや。ノルを止める方法はないのか?」
「うーん。ノワールを無理矢理引き摺り出すって手もあるけど......あれは少し危険だしなぁ」
「ラティス怖いよ」
「え?」
「うん。怖い。僕でも思うよ。たとえ二つの人格があったとしても一方を無理矢理引き摺り出すなんて無理なんだよ?」
「そうなの?ルークは昔よくやっていたみたいだよ?」
「えええっ!?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「知らないしラティスは記憶を失ってたんだよ‼︎」
「あーそうだったね」
「はぁー」
「ごめんごめん」
「とりあえず此処を出よう。陛下と公爵達が君を探してる」
「そうだった⁉︎」
「今度はアリアスが忘れてどうする?」
「えへへ」
「多分......ううん。確実に褒められてない」
「じゃあ出るよ」
「うん」
「キュ!」
ズーン
「え......」
何これ?真っ暗?もう夜なの?
「それにしては前が見えなさすぎるし......ラティス達の魔力を感じない」
じゃあこの空間は何?
「やぁー。アリアス」
「ルーク.ハート‼︎」
「此処は君と私の決闘の場だよ」
「決闘の場?」
「うん。そうだよ。君が殺されるか私が消えるか......どちらかが居なくなるまでこの空間は続く」
「何が目的なの?」
「君に復讐の機会をあげようと思ってね?」
「今はその時じゃないんじゃなかったっけ⁇」
「そうだよ。でも君と私は此処で決着をつけるべきだよ。その後でラティスを殺してしまえばいいい」
「ラティスに手を出したら殺す‼︎」
「クスクス。何を言ってるんだい?私はもう死んでいるのよ?だから君が何をしようと何をやろうともう死んでいるから無理だよ」
「......」
「せいぜいセリファを壊すぐらいだね?」
「ルーク絶対にあの日のことは忘れない」
「あの日のこと?」
「そうだよ。私のお父様を殺したことだよ。絶対に許さない」
「あーあのことか?君を殺すつもりだったのに......あの皇帝が邪魔してくるから狂ったんだよね?」
「ふざけるのも大概にしないよ」
「君こそ......この空間は私の闇と影で覆い尽くされているんだよ?まぁ君の闇と影もあるけどね」
「どういう意味?」
「此処は心に暗い闇や影を持つ者を映し出すもの。それは暗黒だとも言えるほどに暗闇なのよ」
「......」
「さぁ。話は此処まで。早く殺し合おう」
「絶対に負けない」
その頃ラティス達は
「アリアスは何処なの!?」
「そいつは言えねぇなぁ!」
「ノワール!ふざけてないで早く教えろ!」
「んだよ。ウリスは相変わらずだな」
「ノワール!いいえ。ノル。貴方が何をしたいのかは大体わかっているつもりだけど......アリアスを変な空間に引き摺り込むなんて許せたことじゃないわ!」
「テメェはなんであんなクズを慕うんだ?」
「は?今なんて言った⁇」
「だからあんなクズを......」
「アリアスはクズなんかじゃない」
「はあ?お前馬鹿だな?あいつは正真正銘のクズじゃねぇかよ?」
「アリアスは自分の罪と向き合って償おうとしているのよ?それに自分の今までの行いを悔いている人。そんな人がクズなんかじゃない‼︎」
「うるせっ」
「ノル。私は貴方を許さない。私の手でノルの人格ごと消し飛ばしてやる」
「おいおい。そんなことをしたらノワールまで死ぬぞ?」
「何を言っているの?貴方だけの人格を吹き飛ばすのよ?だからノワールにはダメージを与えないって言いたいけど......多少の怪我は覚悟してもらうつもり」
「案外お前も薄情な奴だな?好きな人を攻撃するって面白え」
「私は今のノワールなんか好きでもなんでもない」
ズキン
「あーそうかよ。なら心置きなくお前を殺せそうだ」
「やれるもんならやってみなさいよ!」
「ら、ラティス⁇君も一体冷静に......」
「私は至って冷静よ」
そう。自分でも驚くくらい冷静になれている。ノワールと戦うのは嫌だけど......ノルとの説得は無理だからやるしない。でもちょっぴり嬉しいんだ。いつも遠くを見ているノワールが私と同じ目線でいるみたいなそんな感じがする。
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