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運命に逆らう者達その6
しおりを挟む「......アリアス。一緒にこの世界を壊しちゃおう」
「......」
ラティスは一体なにを言っているんだ?この世界を壊する?正気か?そんなことをしたら皆んな死んじゃうぞ。
「それで、私たちだけの世界でも作る?魔法がない世界を作りたい」
「......」
これでも反応なしか。えっと、あとは......。
「アリアス。私、アリアスが大好きだよ。嘘偽りもなく貴方が好き。それだけは本物だよ」
本当のことだけど、あの事はまだ許してはいない。てか、普通に考え許せるわけがない。
「......」
これも反応なし。こうなったらあの手しかない。
「アリアス早くして」
「......っ!」
バンッ
「いきなり攻撃的だね。だったら私も本来の戦い方で行くよ!」
「本来の戦い?」
ブーン
「アリアスちょっと痛いかもだけど我慢してね!」
ダッ
「!?」
ドドドドガッ
「攻撃が異様に低い?」
いきなり戦い方を変えるなんてありえない!?いやこれが本来のラティスが戦うスタイルなの?でも今までの戦い方は......っ!?そうか。魔法を使っていたから本来の戦い方から離れていたんだ。なぜ気付かなかったんだろ。ラティスは前世では魔法を一切使っていない。それにあの動き。何かを習っていたのは見てわかる。
「アリアス。魔法がない世界で笑って過ごしたい」
「......」
この人はさっきからなに言っているの?魔法のない世界?それって美味しいの?なにも知らない人を相手によくもそこまで言えたものね。
「どうしたの?アリアスの本気ってその程度?」
「アリアス。魔法を使って殺しても構わない」
「は!?ラティス逃げろ!流石のお前でも魔法を使われたら逃げ切れるわけがない」
「クスッ。大丈夫」
「⁇」
「......」
パキッ
「氷の槍!?ラティス‼︎逃げるんだ!俺達のことを想っているなら逃げろ!お前の死ぬところなんて見たくない」
「......」
誰が逃げるもんですか!
シューン
「速い」
それにかなりの範囲で攻撃が出来る。でもこれ氷は急激な攻撃に脆い!
バババッバッ。ガッガッカキーン
「す、全ての氷を弾いた?嘘でしょ⁇なんなのよ。ラティスは一体なんなのよ!?私の予想をはるかに超えて来るラティスは一体何者なの!?」
勝てるわけがない。魔法すら跳ね返すような化け物相手にアリアスじゃ対抗出来ない。こんな馬鹿な話があるの?あるはずがない。
「......」
シューバーン
「!?」
「なっ!?」
魔法の剣をアリアスの手から弾くなんてもうめちゃくちゃよ!
ブンブンブスッ
「......」
「やっと捕まえた!」
「あ、アリアス‼︎」
「遅い!」
ビリビリ
「きゃあああああ!?あああああ‼︎いやああああ‼︎」
パキッ
「......っ‼︎」
もうセリファが持たない。
ドサッ
「......アリアス」
私のそっと目を閉じ、アリアスに話し続けた。
「も、戻って......来てよ。アリアス......がいな......いと......寂しいよ」
涙がこぼれ落ちる。私の声はアリアスに届かないの?届いて欲しいよ。アリアスが戻って来てくれきゃ誰が私の記憶を思い出されてくれるの?
「あ、アリ......アス、あのね......」
本題が終わる前に皆様にセリファの大事な説明を忘れていました。誠に申し訳ございません‼︎
ラティス達人間の中にセリファがあり、魔力が暴走するとセリファが一時的に弱ります。そして暴走してから数日間は安静しなければなりません。だけど、暴走のまま、または熱など体調がすぐれない時に使うとセリファが砕け散ります。セリファが壊れる際は体内から外に出て砕け散りそのまま死に至ります。なので体調がすぐれないもしくは暴走した時はセリファを使うのはお控えいただけると幸いです。
いやなんの話!?
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