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過去の影

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 私は昔から陛下をお父様を見つけていたかった。何処かで振り向いて、アリアスのように接してくれるって信じて疑わなかった。だけど、そんな私の考えは踏みにじるように消えた。私が死んだから多くのことが変わっていた。私が転生したことやアリアスが変わったことや陛下が私を見る目が変わったことだ。知らない人達や知っている人達が変わるたびに思う。なんで私は変われないんだろう。なんで私だけが死ぬのだろう?そう思ってしまう。
 「あんたは何をもって産まれて来たの?」
 「......わからない」
 「は?わからない?あははは‼︎それは傑作ね!何にもないのに産まれて来て挙げ句の果てには死んでまた生きる⁇これ以上おかしな話はないわ!あははは‼︎」
 「笑われたって......ラティスじゃないって思ったていい。皆が私をラティスだって言うなら私はそれを信じるって決めたの」
 「......さっきから聞いていればさぁー、自分の考えはないわけ?相手がそうだって言ったからいい?笑われたってそう思えるならいい?あんたの気持ちは何?本当は何をしたいの?この魔法すら制御が聞かない人間風情が図に乗るな!」
 「......」
 「記憶を失ったっていい?はっ?馬鹿なの?」
 「私はそんなこと言って......」
 「言っていなくても言っているようなものなのよ?いい加減に自覚したら?あんたの独りよがりの正義感でどれだけの人が迷惑被っているかわかる?あんたのせいでどれだけの人が傷付き死に逝ったかあんたにわかるの?」
 「え......」
 「前世や前前世のあんたの行いのせいでいろんな人が被害を受けているの?過去に闇を持つならおとなしくしていろよ⁇なぁ?」
 「......」
 どうしてよう。何か言わなちゃいけないのに何も言葉が出てこない。
 「こんなんで動揺して何も言えなくなるなんて......本当に情けなくて惨めよね?」
 「......」
 「何か言ったどうなの?あんたの人生はもう終了しているのよ?だからさっさと諦めることね?」
 「そんなことをしたらこの負の連鎖は断ち切れない」
 「誰?」
 「え?ニーアス⁇」
 「大丈夫⁇私は貴方の願いから存在することを許されたの。だからラティスが私がピンチな時は助けるよ」
 「......」
 「クスッ。今はないている時じゃないよ。ほら立って。この暴走を止めましょう」
 「......うん」
 「ふ、ふざけるな!この子には心に深い深い闇があるの!だからそれを正すことが出来ない限りこの闇はいつまでも付き纏う!だから......」
 「黙りなさい。私、元ニーアス皇女が命じる。今すぐに消えなさい」
 「そんな言葉で消えるわけ......」
 「貴方は私を陥れることは出来ない。何故なら私は絶望だけはしないから」
 「......」
 「は......⁇言っている意味がわからない」
 「どんなに辛い過去があろうと影が迫ろうとひとりじゃないって私は......私達はわかっているから‼︎」
 「......っ!」
 「ふざけたことを......」
 「ふざけてなんていないよ。私は私だから。ラティスだろうがニーアスだろうが関係ない。私だって思える気持ちが大事なんだね?」
 「そうだね」
 「闇が......心の底にある深い闇が消えていく。いや違う。恐怖を克服していく⁇なんなのよ?あんたら一体なんなのよ!」
 「私は......」
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