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終わりなき戦い

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 「あははは!これで、ルーク様を復活出来るわ!あははは」
 「ラティス‼︎」 
 ズル、ズズズ、ズルズル
 「さよなら」
 「やめろ!」
 ドボーン
 冷たい?ううん。熱い。感覚がなくっていく。私、また死ぬの?また違う所に転生するの⁇嫌だよ。せっかくお父様に愛されたのに......。
 ドホンッ
 ラティス......ラティス......ラティス......ラティス‼︎
 ギュッ
 「ノワール!?ラティス!?」
 「ほんっと、私もノルもニアも変わらないわね」
 ノル⁇
 「ゲボゲボ‼︎はぁはぁ。ラティ......っ!」
 ノワールは絶望した。何故なら私の体は心臓を貫いていたから。
 「ノワール!早く手当てしてよ‼︎」
 「......無理だ」
 「な、なんでよ!」
 「あいつの傷をよく見ろ」
 「......っ!」
 「この位置はどう見たって心臓を貫いている。うまく急所が外れていてもこの傷じゃ助からない」
 守れなかった。あの時、お前を守るって誓ったのに......俺の生きる希望だったのに......。
 「なんでなんだよ!ラティス‼︎」
 「いくら叫んでも無駄よ」
 「テメェ。絶テェ許せねぇぞ!」
 「今の貴方じゃ、私には勝てない」
 「の、ノワール!?そんな勢いよく突っ込んでも......」
 「......意味ないわね」
 コツッコツッ
 「......」
 「お前は俺の手で殺す!」
 「うふふ。出来るもんならやってみなさいよ。あははは」
 「......少しの間だけ君の体を借りるね」
 「......」
 「アリアス皇女様⁇」
 「今誰か居た気がする」
 「え?誰も居ませんよ」
 「この!」
 「あんたは動きが遅い。冷静さを失ったあんたなんて簡単に殺せるのよ」
 「しまっ......!?」
 カキーン
 「え?」
 「......ラティス⁇」
 ポタポタ
 「お前!?血が!」
 「......ノル」
 「ノル⁇誰だそれ」
 「......少しだけ下がっていて。此処は私が......」
 「あんたに何が出来るの?」
 もう何も出来っこないわよ。でもどうしてなの?なんで、ニアが防御魔法を使っているの?
 「君は何か勘違いをしている」
 「は?勘違い⁇」
 「君に勝算はないよ」
 「言ってくれるじゃない」
 「ラティス‼︎右だ!」
 ニコッ
 「は!?」
 避けた⁇あの傷で避けられるものじゃない。
 ガシッ
 「ごめんね?」
 ビリビリバチバチ
 「ぎゃあああああああ!?痛い!痛ーい!?」
 何よこれ⁇前の電撃よりも強くなっている。前の二倍......いや十倍はある。痛い!苦しい!
 ゴンッ
 「うごっ!」
 強すぎる。何があったらこんなに強くなるの?
 ズキッ
 「......」
 流石に無理をしすぎた。この体はラティスの体。自分の体じゃない。これ以上無理にやればラティスの命が危うい。
 「はぁはぁ......くそが!」
 「待ちやがれ!」
 スッ
 「ノル。追いかけるのはまた今度」
 「なんでだよ!」
 「今は手当が先」
 「てか、お前なんで普通に動けているんだよ⁇」
 「私はノルの光!だから君にも......光があるよ」
 「は?」
 「ラティスはまだ生きている。だから今なら間に合う」
 「なんの話だ⁇」
 「私はラティスじゃない。ノル。君はいつか捕まえられるさ。だって......」
 約束したから。だからその約束をきっと守ってみせる。
 「まだオレンジのレイセリファは諦めていない。また近いうちに来ると思う。その時は必ずラティスを守ってね」
 「お、おい......」
 「君がアリアスだね?」
 「え、えーと⁇」
 何⁇なんなの?状況が理解出来ない!
 「もし困った事があったら此処に来るといいよ。きっと君の助けになる」
 「ノル。必ず連れ戻すから。その時まで待っていてね」
 「だからなんの......っておい!」
 「ラティス!?」
 「は?」
 なんで心臓だけが無事なんだ⁇この魔法。防御魔法か!?
 「お願いだ。まだ行くな!」
 ノワールは回復魔法を使って、私を治してくれた。
 かなりの時間がかかりました。
 「ゔっ......」
 「よ、良かった」
 「あとは意識が戻るまで待つしかない」  
 「そっか......」
 あの戦いから二週間
 「アリアス。ラティスの調子はどうだ⁇」
 ふるふる
 「駄目。今日も目を覚さない」
 「そうか」
 「いつになったら目が覚めるの?」
 「俺にもわからない」
 「......」
 私はあれから一度も目を覚ましていない。その代わりにずっと昔の記憶の名の夢を見ていた。そう。ルークだった頃の夢だ。
 「必ずラティスは目を覚ます」
 「そうね。私達が信じなきゃ」
 コンコン
 「アリアス皇女様。陛下がお見えです」
 「お父様が⁇」
 「はい」
 「わかったわ。すぐに行く」
 「アリアス」
 「お父様‼︎」
 「ラティスの具合はどうだ⁇」
 「今のところは変わりありません」
 「......そうか。余のも心配だ」
 「私もです」
 このままラティスが目を覚さなかったら......ううん。そんなことありえない。ラティスは必ず目を覚ます。信じてあげなきゃ‼︎
 この時は誰も考えて居なかった。ルークという存在が私達の絆にひびをつけることになるなんて思っていなかった。
            第二章消えゆく光終わり
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