僕って不幸体質なんですか

女装でアジトに潜入調査その2

　バーン
　「はぁはぁ」
　「ススモモ⁇どうした？」
　「た、大変なの！？」
　「だからなにが？」
　「ノエルとロスが連れて行かれちゃった‼︎」
　「はあ！？」
　「てか、お前の影......なんか変じゃねぇ？」
　「え？」
　「すぅすぅ」
　「ロス！？」
　「なんでこいつ寝てるんだ？」
　「さあ？」
　バシバシと頬を叩かれて目が覚めた。いつの間に寝ちゃったんだろ⁇
　「うーん」
　「うーんじゃねぇよ‼︎」
　ゴン
　「痛っ！？」
　「ロス‼︎ノエルは⁇」
　「えーと......」
　ズキッ
　「うっ！？」
　「血！？」
　「え......い、今ので血が出たのかよ？俺のせい？」
　「ち、違う。さっき殴られた時に......あっ！？ノエルはあいつらが連れて行っちゃったんだ！？」
　「ええええええ！？」
　「僕、本格的に女装する‼︎」
　「あ、ああ」
　カツラに化粧、ぱ、パットまで入れた。これなら気付かないだろ‼︎
　「私行ってくる‼︎」
　「女になりきっているな」
　「......うん」
　キィー
　「あ、あの......まだやっていますか？」
　「何あの美人」
　「綺麗だ」
　「やっているぜ」
　あいつ......ノエルは此処には居ない。殴りたい。でもまだ駄目だ。今殴れば、僕がさっきの人だとばれる。
　「今日が初めてなんです」
　「そっかそっか。じゃあ、いい所に案内してやるよ」
　「ありがとうございます」
　笑みを忘れるな‼︎笑みを忘れるな‼︎ノエルの為。ノエルの為だ‼︎僕はあいつらのアジトに潜入調査を始めた。いや、ノエル救出作戦開始だ‼︎