7 / 12
甘えん坊
しおりを挟む
もう一度殿下の専属メイドで居ると決めた日から殿下が前よりもちょぉー甘えん坊になった。
「マリアはずっと、俺と一緒」
「で、殿下?ここ最近の殿下はより一層甘えん坊になりましたね」
説明しよう。マリアが以外にその言葉を言うならば即クビにされるのだ!マリア以外は許さない。そう。殿下はマリアには甘々なのだ。ちなみに陛下もだ。
「えへへ。マリアが四六時中俺の側にいると思うと嬉しくてつい......」
キュン!
「マリア?」
「な、なんでもございません」
「ん?」
可愛いすぎる!なにこの生き物!天使だよ!やばい。鼻血が出る。
「マリア?もしかして俺のこと嫌いになったの?」
「え?」
迷子の猫みたいにこっちを見つける殿下。
なにこれ!どんなご褒美ですか⁇
「わ、私は殿下のことはその......慕ってますよ」
「好きじゃないの?」
やめて!この迷子の子猫みたいな顔でこっちを見ないでよ!
「その......す、す、す、好き......です」
恥死にだ‼︎こんなの恥ずかしくて死んじゃうよ。
「マリア‼︎」
ギュッ
「でででで、殿下!?た、ただのメイドにだ、抱き付くなんて......」
本当にどんなご褒美なのよ?
「マリアは俺の専属メイドで一族と血が繋がっているんだよ。薄いけど......」
「は、はい」
「ゔっ!」
バタン
「......え」
目の前で突然倒れた殿下。頭が真っ白になった。そうだ。怪物と言われた殿下は呪いを持っていたんだ。なんで気づかなかったんだろう?顔があんなふうになったのも呪いのせいだ。
「で、殿下!?し、しっかりしてください‼︎」
私は慌てて他の人達に知らせた。
その日の夜。
「......殿下」
容体はそんなに悪くはなかったみたいだ。でも私が側に居ながらなにも出来なかった。
「......専属メイド失格だ」
もっと優秀な人ならこうはならなかった。
「そんなこと言うな‼︎」
「え?」
いつの間にか隣に陛下が座っていた。
「あ......この国の希望そして光。皇帝陛下に精霊の加護がありますように」
「挨拶はいい。そんなことよりもマリア。自分を責めるな」
「で、ですが、私がもっと殿下を見ていればこんなことにはならなかったんです」
「そう責めるな。呪いのどのように発動するのかすらわからん。だからどうか自分を責めないでくれ」
「......はい」
殿下ごめんなさい。早く元気になって。貴方の苦しむ顔は見たくない。貴方の側に居されて。お願い。
そう願はずには居られなかった。殿下を守ることが出来ない。何のための魔法なのかもわからない。少しづつ心が折れかけているのがわかった。
「どうか一刻も早く元気になってください」
「マリアはずっと、俺と一緒」
「で、殿下?ここ最近の殿下はより一層甘えん坊になりましたね」
説明しよう。マリアが以外にその言葉を言うならば即クビにされるのだ!マリア以外は許さない。そう。殿下はマリアには甘々なのだ。ちなみに陛下もだ。
「えへへ。マリアが四六時中俺の側にいると思うと嬉しくてつい......」
キュン!
「マリア?」
「な、なんでもございません」
「ん?」
可愛いすぎる!なにこの生き物!天使だよ!やばい。鼻血が出る。
「マリア?もしかして俺のこと嫌いになったの?」
「え?」
迷子の猫みたいにこっちを見つける殿下。
なにこれ!どんなご褒美ですか⁇
「わ、私は殿下のことはその......慕ってますよ」
「好きじゃないの?」
やめて!この迷子の子猫みたいな顔でこっちを見ないでよ!
「その......す、す、す、好き......です」
恥死にだ‼︎こんなの恥ずかしくて死んじゃうよ。
「マリア‼︎」
ギュッ
「でででで、殿下!?た、ただのメイドにだ、抱き付くなんて......」
本当にどんなご褒美なのよ?
「マリアは俺の専属メイドで一族と血が繋がっているんだよ。薄いけど......」
「は、はい」
「ゔっ!」
バタン
「......え」
目の前で突然倒れた殿下。頭が真っ白になった。そうだ。怪物と言われた殿下は呪いを持っていたんだ。なんで気づかなかったんだろう?顔があんなふうになったのも呪いのせいだ。
「で、殿下!?し、しっかりしてください‼︎」
私は慌てて他の人達に知らせた。
その日の夜。
「......殿下」
容体はそんなに悪くはなかったみたいだ。でも私が側に居ながらなにも出来なかった。
「......専属メイド失格だ」
もっと優秀な人ならこうはならなかった。
「そんなこと言うな‼︎」
「え?」
いつの間にか隣に陛下が座っていた。
「あ......この国の希望そして光。皇帝陛下に精霊の加護がありますように」
「挨拶はいい。そんなことよりもマリア。自分を責めるな」
「で、ですが、私がもっと殿下を見ていればこんなことにはならなかったんです」
「そう責めるな。呪いのどのように発動するのかすらわからん。だからどうか自分を責めないでくれ」
「......はい」
殿下ごめんなさい。早く元気になって。貴方の苦しむ顔は見たくない。貴方の側に居されて。お願い。
そう願はずには居られなかった。殿下を守ることが出来ない。何のための魔法なのかもわからない。少しづつ心が折れかけているのがわかった。
「どうか一刻も早く元気になってください」
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
義妹が大事だと優先するので私も義兄を優先する事にしました
さこの
恋愛
婚約者のラウロ様は義妹を優先する。
私との約束なんかなかったかのように…
それをやんわり注意すると、君は家族を大事にしないのか?冷たい女だな。と言われました。
そうですか…あなたの目にはそのように映るのですね…
分かりました。それでは私も義兄を優先する事にしますね!大事な家族なので!
〖完結〗旦那様には出て行っていただきます。どうか平民の愛人とお幸せに·····
藍川みいな
恋愛
「セリアさん、単刀直入に言いますね。ルーカス様と別れてください。」
……これは一体、どういう事でしょう?
いきなり現れたルーカスの愛人に、別れて欲しいと言われたセリア。
ルーカスはセリアと結婚し、スペクター侯爵家に婿入りしたが、セリアとの結婚前から愛人がいて、その愛人と侯爵家を乗っ取るつもりだと愛人は話した……
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全6話で完結になります。
「あなたのことはもう忘れることにします。 探さないでください」〜 お飾りの妻だなんてまっぴらごめんです!
友坂 悠
恋愛
あなたのことはもう忘れることにします。
探さないでください。
そう置き手紙を残して妻セリーヌは姿を消した。
政略結婚で結ばれた公爵令嬢セリーヌと、公爵であるパトリック。
しかし婚姻の初夜で語られたのは「私は君を愛することができない」という夫パトリックの言葉。
それでも、いつかは穏やかな夫婦になれるとそう信じてきたのに。
よりにもよって妹マリアンネとの浮気現場を目撃してしまったセリーヌは。
泣き崩れ寝て転生前の記憶を夢に見た拍子に自分が生前日本人であったという意識が蘇り。
もう何もかも捨てて家出をする決意をするのです。
全てを捨てて家を出て、まったり自由に生きようと頑張るセリーヌ。
そんな彼女が新しい恋を見つけて幸せになるまでの物語。
立派な王太子妃~妃の幸せは誰が考えるのか~
矢野りと
恋愛
ある日王太子妃は夫である王太子の不貞の現場を目撃してしまう。愛している夫の裏切りに傷つきながらも、やり直したいと周りに助言を求めるが‥‥。
隠れて不貞を続ける夫を見続けていくうちに壊れていく妻。
周りが気づいた時は何もかも手遅れだった…。
※設定はゆるいです。
【完結】初めて嫁ぎ先に行ってみたら、私と同名の妻と嫡男がいました。さて、どうしましょうか?
との
恋愛
「なんかさぁ、おかしな噂聞いたんだけど」
結婚式の時から一度もあった事のない私の夫には、最近子供が産まれたらしい。
夫のストマック辺境伯から領地には来るなと言われていたアナベルだが、流石に放っておくわけにもいかず訪ねてみると、
えっ? アナベルって奥様がここに住んでる。
どう言う事? しかも私が毎月支援していたお金はどこに?
ーーーーーー
完結、予約投稿済みです。
R15は、今回も念の為
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
逃した番は他国に嫁ぐ
基本二度寝
恋愛
「番が現れたら、婚約を解消してほしい」
婚約者との茶会。
和やかな会話が落ち着いた所で、改まって座を正した王太子ヴェロージオは婚約者の公爵令嬢グリシアにそう願った。
獣人の血が交じるこの国で、番というものの存在の大きさは誰しも理解している。
だから、グリシアも頷いた。
「はい。わかりました。お互いどちらかが番と出会えたら円満に婚約解消をしましょう!」
グリシアに答えに満足したはずなのだが、ヴェロージオの心に沸き上がる感情。
こちらの希望を受け入れられたはずのに…、何故か、もやっとした気持ちになった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる