私の恐怖はこれから

私の恐怖はこれから メロディーの呪い編

終わる呪いその3

　グサッ
　「も、もも......⁇」
　「お姉......さん怪我は無い？」
　「そんな事よりも、ももの体が！？」
　「あはは。強制成仏されちゃうね」
　「駄目だよ！」
　「お姉さんが無事で本当に良かった」
　「もも逝っちゃった駄目ええ‼︎」
　「グエエエエエエエエエエエエエ‼︎グハハハハハ‼︎」
　「......笑ってるんじゃないわよ！仲間を強制成仏させた事絶対に後悔させる‼︎」
　「えぇ。ももは私達、霊感総合部の仲間よ！」
　「そうっすね。最初は敵だったっすけど、今は仲間すっね」
　「あんたを殴り飛ばしてやる‼︎」
　「ギイイイ‼︎」
　「七柱の力をみくびらないでよね！」
　「全力でサポートするわ‼︎」
　「ありがとう」
　「ゲエエエエエエエエエエエエ‼︎」
　「......っ！？」
　速い。でももう誰も失いたくない。だから負けない‼︎
　「ゲッゲッゲッゲッ‼︎」
　「ウエッ！気持ち悪い！？」
　「口の中から目玉が飛び出して来た」
　「しかも黄色。不気味だ」
　ピュードン
　「は？」
　ドサッ
　「......え？」
　今の何？やばい。肺がやられた。息が出来ない。
　「奇跡は後五回」
　「グオオオオオオオオオ‼︎」
　シュッグサッ
　「グエアアア！？」
　「ゲホゲホッ‼︎」
　「グアアアア‼︎」
　「えっちょっ！？聞いてない‼︎こんなに早く動けるなんて聞いてないんだけど！？うわああああああ！？」
　「グエエエエエエエエエエエエエ‼︎」
　「怒っているのかしら⁇」
　「苗木ちゃんを助けなくていいの？」
　「......多分大丈夫よ」
　「そうだね」
　「良くないっすから‼︎俺が行って来るっす‼︎」
　「川咲君は相変わらず、苗木ちゃんが好きなのね」
　「そうね」
　「グアアアア‼︎」
　「危なっ！？」
　「グエエエエエエエエエエエエエ‼︎ンアアアア‼︎」
　「......」
　どんな反応をすればいいの？怒るの？呆れるの？喜ぶの？どれよ！
　「ゲエエエエエエエエ‼︎」
　「......死にたくない」
　「え？」
　「......生きたい」
　「あ、これは呪いを受けた人達の心の叫び。きっと貴方もその想いが混じっているんだよね？」
　「グエッ！？キイイイイイイイイ‼︎」
　グサッ
　「ぐはっ！？」
　「......は？」
　何？今、私の頭を微かに切ってけど......目の前に心臓の近くに穴が空いた。光君が立ってる？何で？どういう事なの？何で彼の体が貫通しているの？わからないよ。
　「ゴボッ！？」
　「ひ、光君！？」
　ドサッ
　「ど、どうしよう。血が止まらない。なんで⁇何で奇跡が起きないの？お願い。篤子さん。光君に奇跡を‼︎」
　「あ......ああ......ああああ」
　「深雪さん！しっかりして‼︎光君だっけ？その人が死んじゃうよ‼︎」
　「......いや。いやあああああああああ！？」
　「深雪さん‼︎」
　「先......輩......ゲホゲホ‼︎」
　「光君‼︎」
　私は彼の手を握り早く奇跡が発動する事を願った。
　「お、俺が......死んで......も......深雪......先輩......だけは......生きて......くださ......いっす」
　「......っ！？」
　その言葉を最後に光君は息を引き取った。
　「......やっぱり嫌っ！」
　「深雪駄目よ‼︎」
　「......どんなに幸せな世界でも......」
　「苗木先輩落ち着いてください‼︎」
　「......どんなに命溢れる世界でも......」
　「苗木‼︎落ち着け‼︎川咲だってそう言うぞ‼︎」
　「この馬鹿‼︎なんで、傷に塩を塗るような真似するんだよ⁇えっ？」
　「ご、ごめん」
　「謝るのは私じゃない‼︎苗木ちゃんでしょ⁇」
　「はい」
　「......どんなに笑顔で楽しい世界でも......光君の居ない世界なんて......絶対に......」
　「今の状態で霊力を使ってはいけないわ‼︎」
　「苗木先輩‼︎」
　「苗木ちゃん‼︎」
　「苗木‼︎」
　「深雪ちゃん‼︎」
　「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ‼︎」