77 / 104
私の恐怖はこれから メロディーの呪い編
呪いと御呪いその3
しおりを挟む
「......」
「......此処はどこかしら⁇」
歩くこと数十分
「これは、どう見ても三途の川ね」
「お姉ちゃん‼︎」
「篤子!?」
「こっちにおいでよ‼︎」
「......もう充分よね?」
ギュッ
「え?深雪?」
「......」
「手を離してくれるかしら⁇」
「......嫌だ。この手は絶対に離さない‼︎」
「どうしてかしら⁇」
「そっちに行ってしまえば、篤美はもう戻れない‼︎そうしたら、篤美が人じゃなくなる‼︎」
「もういいじゃない。私は充分頑張ったんだから......」
「そんなの良く無い‼︎どうして?どうしてわかってくれないの?ずっと一緒に居たんだから......私の気持ちに気づいてよ‼︎」
「......」
「そっちに逝っちゃったら、篤美死んじゃう‼︎そんなの耐えられないから‼︎過去の私を壊す気⁇」
「そんな事しないわ‼︎それにもう生きるのに疲れたのよ」
「なんで?」
「こんなになっても戦い続ける理由があるかしら⁇こんなにも頑張ったのに......大怪我までしたのに......何も報われなかったわ。だからもう死んでも構わないわ」
「......じゃない」
「え?」
「そんなの篤美じゃない‼︎」
「み、深雪⁇」
「篤美は私にこう言ったのよ‼︎何がなんでも争えって、言ったじゃない‼︎」
「そ、それは......」
「生きようよ。人間なんだから......命ある限り生きてよ。私の分まで生き抜いてよ‼︎私の気持ちわかってよ‼︎」
「......深雪」
「来た道を引き返して......今ならまだ間に合う。だから行ってお願い。その先には逝かせないから‼︎」
「......」
「真守君は助けられなかったけど......篤美は......篤美だけは死ぬなんて許さないから‼︎死んだら呪ってやる‼︎生涯何度生まれ変わっても呪ってやるんだから‼︎その意味......篤美ならわかるよね?」
「わかったわ。深雪がそこまで言うんだもの。最後まで生き抜くわ」
「......約束だよ」
「えぇ」
「さぁ、行って‼︎この世界が崩れ落ちる前に行って」
「わかったわ。深雪ありがとう」
「うん」
「......深雪先輩‼︎どうすればいいっすか?」
「光君は右斜め方向の四十度に向かって雷を落として‼︎登三子ちゃんは真後ろに人形を十体散らばせて‼︎私は全部の死角を撃ち落とす‼︎」
「......う‼︎」
「鈴木先輩‼︎頑張ってください‼︎」
「......もし死んでしまっても頑張ったんだから仕方ないよね?人は脆い。ひょんなことから死んでしまう。もう人が死ぬ事なんて見たくないよ」
「......」
「もう暫くこっちに来る事がないように祈ってるよ。そう思うよね?篤子さん」
「本当にこれで良かったの?深雪さん」
「......うん。まだ、篤美を失うわけにはいかないからね」
「そうだよね」
「皆んなの事が心配⁇」
「うん。特にお姉ちゃんが心配」
「まさか......死者の都に引き摺り出そうとするのは正直言ってびっくりしたよ」
「ごめんなさい。もう一人は嫌なの」
「わかるよ。だから私が側に居る」
「深雪さん。ほんとにありがとう」
「うふふ。どういたしまして。奇跡は後七回」
「......っ!?」
「深雪先輩⁇」
「霊力が回復して行く」
「本当っすね?」
「これならいける‼︎」
「はいっす‼︎」
「......ゲホ!?ゲホゲホゲホゲホゲホゲホ‼︎」
「鈴木先輩‼︎よかったです‼︎」
「......深雪のヘアピン⁇どうしてかしら⁇ちゃんと返したはずなのに......」
「あっ。それなら、苗木先輩が、鈴木先輩の手のひらにそっと置いて行きましたよ」
「......そう」
「生きようよ。人間なんだから......命ある限り生きてよ。私の分まで生き抜いてよ‼︎私の気持ちわかってよ‼︎」
「......ありがとう深雪」
「......此処はどこかしら⁇」
歩くこと数十分
「これは、どう見ても三途の川ね」
「お姉ちゃん‼︎」
「篤子!?」
「こっちにおいでよ‼︎」
「......もう充分よね?」
ギュッ
「え?深雪?」
「......」
「手を離してくれるかしら⁇」
「......嫌だ。この手は絶対に離さない‼︎」
「どうしてかしら⁇」
「そっちに行ってしまえば、篤美はもう戻れない‼︎そうしたら、篤美が人じゃなくなる‼︎」
「もういいじゃない。私は充分頑張ったんだから......」
「そんなの良く無い‼︎どうして?どうしてわかってくれないの?ずっと一緒に居たんだから......私の気持ちに気づいてよ‼︎」
「......」
「そっちに逝っちゃったら、篤美死んじゃう‼︎そんなの耐えられないから‼︎過去の私を壊す気⁇」
「そんな事しないわ‼︎それにもう生きるのに疲れたのよ」
「なんで?」
「こんなになっても戦い続ける理由があるかしら⁇こんなにも頑張ったのに......大怪我までしたのに......何も報われなかったわ。だからもう死んでも構わないわ」
「......じゃない」
「え?」
「そんなの篤美じゃない‼︎」
「み、深雪⁇」
「篤美は私にこう言ったのよ‼︎何がなんでも争えって、言ったじゃない‼︎」
「そ、それは......」
「生きようよ。人間なんだから......命ある限り生きてよ。私の分まで生き抜いてよ‼︎私の気持ちわかってよ‼︎」
「......深雪」
「来た道を引き返して......今ならまだ間に合う。だから行ってお願い。その先には逝かせないから‼︎」
「......」
「真守君は助けられなかったけど......篤美は......篤美だけは死ぬなんて許さないから‼︎死んだら呪ってやる‼︎生涯何度生まれ変わっても呪ってやるんだから‼︎その意味......篤美ならわかるよね?」
「わかったわ。深雪がそこまで言うんだもの。最後まで生き抜くわ」
「......約束だよ」
「えぇ」
「さぁ、行って‼︎この世界が崩れ落ちる前に行って」
「わかったわ。深雪ありがとう」
「うん」
「......深雪先輩‼︎どうすればいいっすか?」
「光君は右斜め方向の四十度に向かって雷を落として‼︎登三子ちゃんは真後ろに人形を十体散らばせて‼︎私は全部の死角を撃ち落とす‼︎」
「......う‼︎」
「鈴木先輩‼︎頑張ってください‼︎」
「......もし死んでしまっても頑張ったんだから仕方ないよね?人は脆い。ひょんなことから死んでしまう。もう人が死ぬ事なんて見たくないよ」
「......」
「もう暫くこっちに来る事がないように祈ってるよ。そう思うよね?篤子さん」
「本当にこれで良かったの?深雪さん」
「......うん。まだ、篤美を失うわけにはいかないからね」
「そうだよね」
「皆んなの事が心配⁇」
「うん。特にお姉ちゃんが心配」
「まさか......死者の都に引き摺り出そうとするのは正直言ってびっくりしたよ」
「ごめんなさい。もう一人は嫌なの」
「わかるよ。だから私が側に居る」
「深雪さん。ほんとにありがとう」
「うふふ。どういたしまして。奇跡は後七回」
「......っ!?」
「深雪先輩⁇」
「霊力が回復して行く」
「本当っすね?」
「これならいける‼︎」
「はいっす‼︎」
「......ゲホ!?ゲホゲホゲホゲホゲホゲホ‼︎」
「鈴木先輩‼︎よかったです‼︎」
「......深雪のヘアピン⁇どうしてかしら⁇ちゃんと返したはずなのに......」
「あっ。それなら、苗木先輩が、鈴木先輩の手のひらにそっと置いて行きましたよ」
「......そう」
「生きようよ。人間なんだから......命ある限り生きてよ。私の分まで生き抜いてよ‼︎私の気持ちわかってよ‼︎」
「......ありがとう深雪」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
長野県……の■■■■村について
白鳥ましろ
ホラー
この作品はモキュメンタリーです。
■■■の物語です。
滝沢凪の物語です。
黒宮みさきの物語です。
とある友人の物語です。
私の物語です。
貴方の物語でもあります。
貴方は誰が『悪人』だと思いますか?
【完結】捨ててください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。
でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。
分かっている。
貴方は私の事を愛していない。
私は貴方の側にいるだけで良かったのに。
貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。
もういいの。
ありがとう貴方。
もう私の事は、、、
捨ててください。
続編投稿しました。
初回完結6月25日
第2回目完結7月18日

182年の人生
山碕田鶴
ホラー
1913年。軍の諜報活動を支援する貿易商シキは暗殺されたはずだった。他人の肉体を乗っ取り魂を存続させる能力に目覚めたシキは、死神に追われながら永遠を生き始める。
人間としてこの世に生まれ来る死神カイと、アンドロイド・イオンを「魂の器」とすべく開発するシキ。
二人の幾度もの人生が交差する、シキ182年の記録。
(表紙絵/山碕田鶴)
※2024年11月〜 加筆修正の改稿工事中です。本日「66」まで済。
都市伝説 短編集
春秋花壇
ホラー
都市伝説
深夜零時の路地裏で
誰かの影が囁いた
「聞こえるか、この街の秘密
夜にだけ開く扉の話を」
ネオンの海に沈む言葉
見えない手が地図を描く
その先にある、無名の場所
地平線から漏れる青い光
ガードレールに佇む少女
彼女の笑顔は過去の夢
「帰れないよ」と唇が動き
風が答えをさらっていく
都市伝説、それは鏡
真実と嘘の境界線
求める者には近づき
信じる者を遠ざける
ある者は言う、地下鉄の果て
終点に続く、無限の闇
ある者は聞く、廃墟の教会
鐘が鳴れば帰れぬ運命
けれども誰も確かめない
恐怖と興奮が交わる場所
都市が隠す、その深奥
謎こそが人を動かす鍵
そして今宵もまた一人
都市の声に耳を澄ませ
伝説を追い、影を探す
明日という希望を忘れながら
都市は眠らない、決して
その心臓が鼓動を刻む
伝説は生き続ける
新たな話者を待ちながら

都市伝説レポート
君山洋太朗
ホラー
零細出版社「怪奇文庫」が発行するオカルト専門誌『現代怪異録』のコーナー「都市伝説レポート」。弊社の野々宮記者が全国各地の都市伝説をご紹介します。本コーナーに掲載される内容は、すべて事実に基づいた取材によるものです。しかしながら、その解釈や真偽の判断は、最終的に読者の皆様にゆだねられています。真実は時に、私たちの想像を超えるところにあるのかもしれません。
オカルティック・アンダーワールド
アキラカ
ホラー
出版社で編集者として働く冴えないアラサー男子・三枝は、ある日突然学術雑誌の編集部から社内地下に存在するオカルト雑誌アガルタ編集部への異動辞令が出る。そこで三枝はライター兼見習い編集者として雇われている一人の高校生アルバイト・史(ふひと)と出会う。三枝はオカルトへの造詣が皆無な為、異動したその日に名目上史の教育係として史が担当する記事の取材へと駆り出されるのだった。しかしそこで待ち受けていたのは数々の心霊現象と怪奇な事件で有名な幽霊団地。そしてそこに住む奇妙な住人と不気味な出来事、徐々に襲われる恐怖体験に次から次へと巻き込まれてゆくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる