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私の恐怖はこれから メロディーの呪い編
呪いと御呪いその1
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バーン
「お姉さーん!?」
「......」
「無傷?」
「もう終わりにしよう」
「お姉さん⁇」
私は本体である、愚蒙登三子ちゃんを救うために全速力で走った。
「深雪!?」
「いきなり走ったりしたら危ないっす‼︎」
「大丈夫だから‼︎私を信じて」
「あははは‼︎」
人形達が一斉に襲いかかってくる。でも私には最初の御呪いがある。
「絶対に助けるから‼︎」
「人形が多すぎる。これじゃ近づくことも出来ないわ‼︎」
そう言われたので、人形の踏みつけ......乗る事にした。
「踏んだ!?」
「そこに階段があるみたいに走るってすご過ぎない?」
「......ええ。そうね」
「キイイイイイイイイ‼︎」
聞いたことが無いぐらい高い声で叫ぶ登三子ちゃん。
「キイイイイイイイイ‼︎」
「えっ⁇」
いきなり人形達が私の足元から消え、反対に捕まった。
「深雪!?」
「お姉さん‼︎待ってて今助けるから‼︎」
「あーん」
パク
「た、食べたああああああ!?」
「えっちょっ!?嘘でしょ!?」
「ありえないわ‼︎」
「お姉さん!?」
「深雪先輩が!?可憐で美しい先輩をた、食べるなんて......ありえないっす」
「うん。川咲君は一旦落ち着こうか」
「無理っす‼︎」
「吐け‼︎今すぐに吐き出さや‼︎」
「このっ‼︎このっ‼︎」
「......」
「お母さあああん‼︎私を置いていかないで‼︎戻って来て‼︎うわああああん‼︎」
「......登三子ちゃん」
「お母さんじゃない。うぅうえーん‼︎」
「大丈夫だよ。私がついているから。だから帰ろ」
「いや‼︎誰も私を見てくれない‼︎皆んな私に興味ないんだ‼︎」
「そんな事ないよ」
「あるもん‼︎怖い格好しなきゃ誰も見向きもしない‼︎」
「......そのままの登三子ちゃんでも十分に見てくれる人は居るよ」
「何処に居るの?」
「少なくても私は、登三子ちゃんのことを見ているよ。登三子ちゃんのこともっと知りたいな」
「そんな言葉、私信じない‼︎」
「最初の呪いはね、皆んなの幸せを願ったものなんだよ」
「え?」
「この呪いも元々は幸せを願ったもの。でも、欲望や絶望、悪意が持った人がこの呪いを......御呪いを汚してしまった。だから呪いになったの」
「......」
「そんな人達も居るけど、私達には、登三子ちゃんが居る......登三子ちゃんにはホラーサークルの皆んなが居る。だから帰ろ。ねぇ?」
「......深雪ちゃん」
「私の手をとって。此処から出よう」
「......うん」
「キイイイイイイイイ!?ダギギギギギギギギギ!?」
「な、なに?」
「よくわからないけど、苗木先輩が何かしたんですよ‼︎」
「これって......七柱の呪いのカケラ。邪悪さは感じない」
「多分だけど、上に向かって口から出るしかないね」
「うん」
重い。鉛りがまとわりついているようだ。半分ぐらいまで行った所でシュっていう音がして頭に直撃をした。
「あっ!?あう‼︎」
「深雪ちゃん!?大丈夫⁇」
「だ、大丈夫。少し頭にかすっただけ‼︎」
「ごめんね」
「謝らないで‼︎悪いのはあいつなんだから‼︎」
「......そうだよね」
周りに結界を張って防ぐしか......。
バキ
「ああああああああ!?」
「深雪ちゃん!?」
右肩の骨が砕けた。一か八かやるしかない。もし失敗すれば私は死ぬ。
「うぅ。はぁっ‼︎」
グサッ
「深雪ちゃん!?何してるの⁇自分で自分を攻撃するなんて!?」
お願い‼︎上手くいって‼︎
「キイイイイイイイイ‼︎」
ぐちゃりっと音と共に私達は外に出ることが出来た。でも私はとてもじゃないが自力で動くのは難しいそうだ。
「ううぅ‼︎」
「深雪ちゃん‼︎」
グラッ
「くっ......人形達‼︎」
人形で体を支えた。
「待っててね。すぐに安全な所に連れて行くから」
「ま、まだ......使っちゃ......駄目‼︎」
「誰に言っているの?」
「キイイイイイイイイ‼︎」
「何処向いて叫んでいるの?」
私はふと後ろを見る。怪物と化した元本体の手が迫ってくる。
「登三子ちゃん‼︎」
ドンッ
「きゃっ!?」
私は咄嗟に、登三子ちゃんを下の方へと押した。
グチャッ
「え?」
「み、深雪ちゃん⁇」
「あ、頭が潰れたんですか!?」
「深雪!?返事をしなさい‼︎」
「深雪先輩!?」
私の体がぐらとぐらと揺らぐ。私は一度......死ぬかもしれない。いや死んだと同じかなぁ⁇
「お姉さーん!?」
「......」
「無傷?」
「もう終わりにしよう」
「お姉さん⁇」
私は本体である、愚蒙登三子ちゃんを救うために全速力で走った。
「深雪!?」
「いきなり走ったりしたら危ないっす‼︎」
「大丈夫だから‼︎私を信じて」
「あははは‼︎」
人形達が一斉に襲いかかってくる。でも私には最初の御呪いがある。
「絶対に助けるから‼︎」
「人形が多すぎる。これじゃ近づくことも出来ないわ‼︎」
そう言われたので、人形の踏みつけ......乗る事にした。
「踏んだ!?」
「そこに階段があるみたいに走るってすご過ぎない?」
「......ええ。そうね」
「キイイイイイイイイ‼︎」
聞いたことが無いぐらい高い声で叫ぶ登三子ちゃん。
「キイイイイイイイイ‼︎」
「えっ⁇」
いきなり人形達が私の足元から消え、反対に捕まった。
「深雪!?」
「お姉さん‼︎待ってて今助けるから‼︎」
「あーん」
パク
「た、食べたああああああ!?」
「えっちょっ!?嘘でしょ!?」
「ありえないわ‼︎」
「お姉さん!?」
「深雪先輩が!?可憐で美しい先輩をた、食べるなんて......ありえないっす」
「うん。川咲君は一旦落ち着こうか」
「無理っす‼︎」
「吐け‼︎今すぐに吐き出さや‼︎」
「このっ‼︎このっ‼︎」
「......」
「お母さあああん‼︎私を置いていかないで‼︎戻って来て‼︎うわああああん‼︎」
「......登三子ちゃん」
「お母さんじゃない。うぅうえーん‼︎」
「大丈夫だよ。私がついているから。だから帰ろ」
「いや‼︎誰も私を見てくれない‼︎皆んな私に興味ないんだ‼︎」
「そんな事ないよ」
「あるもん‼︎怖い格好しなきゃ誰も見向きもしない‼︎」
「......そのままの登三子ちゃんでも十分に見てくれる人は居るよ」
「何処に居るの?」
「少なくても私は、登三子ちゃんのことを見ているよ。登三子ちゃんのこともっと知りたいな」
「そんな言葉、私信じない‼︎」
「最初の呪いはね、皆んなの幸せを願ったものなんだよ」
「え?」
「この呪いも元々は幸せを願ったもの。でも、欲望や絶望、悪意が持った人がこの呪いを......御呪いを汚してしまった。だから呪いになったの」
「......」
「そんな人達も居るけど、私達には、登三子ちゃんが居る......登三子ちゃんにはホラーサークルの皆んなが居る。だから帰ろ。ねぇ?」
「......深雪ちゃん」
「私の手をとって。此処から出よう」
「......うん」
「キイイイイイイイイ!?ダギギギギギギギギギ!?」
「な、なに?」
「よくわからないけど、苗木先輩が何かしたんですよ‼︎」
「これって......七柱の呪いのカケラ。邪悪さは感じない」
「多分だけど、上に向かって口から出るしかないね」
「うん」
重い。鉛りがまとわりついているようだ。半分ぐらいまで行った所でシュっていう音がして頭に直撃をした。
「あっ!?あう‼︎」
「深雪ちゃん!?大丈夫⁇」
「だ、大丈夫。少し頭にかすっただけ‼︎」
「ごめんね」
「謝らないで‼︎悪いのはあいつなんだから‼︎」
「......そうだよね」
周りに結界を張って防ぐしか......。
バキ
「ああああああああ!?」
「深雪ちゃん!?」
右肩の骨が砕けた。一か八かやるしかない。もし失敗すれば私は死ぬ。
「うぅ。はぁっ‼︎」
グサッ
「深雪ちゃん!?何してるの⁇自分で自分を攻撃するなんて!?」
お願い‼︎上手くいって‼︎
「キイイイイイイイイ‼︎」
ぐちゃりっと音と共に私達は外に出ることが出来た。でも私はとてもじゃないが自力で動くのは難しいそうだ。
「ううぅ‼︎」
「深雪ちゃん‼︎」
グラッ
「くっ......人形達‼︎」
人形で体を支えた。
「待っててね。すぐに安全な所に連れて行くから」
「ま、まだ......使っちゃ......駄目‼︎」
「誰に言っているの?」
「キイイイイイイイイ‼︎」
「何処向いて叫んでいるの?」
私はふと後ろを見る。怪物と化した元本体の手が迫ってくる。
「登三子ちゃん‼︎」
ドンッ
「きゃっ!?」
私は咄嗟に、登三子ちゃんを下の方へと押した。
グチャッ
「え?」
「み、深雪ちゃん⁇」
「あ、頭が潰れたんですか!?」
「深雪!?返事をしなさい‼︎」
「深雪先輩!?」
私の体がぐらとぐらと揺らぐ。私は一度......死ぬかもしれない。いや死んだと同じかなぁ⁇
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