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私の恐怖はこれから メロディーの呪い編
最初の呪いその1
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あれから一週間が過ぎた。
「もう一週間よ」
「なんで目を覚まさないんだよ」
「知らないよ‼︎」
「何かの呪いに巻き込まれたのかも‼︎うふふ」
「縁起でもない事言わないでくれるかしら⁇」
ガラガラ
「......」
「......深雪のお母様」
「もうあの子に関わらないで‼︎」
「え?」
「あんた達と出会ってから、深雪が変わった。悪い方へと変わったのよ‼︎一年前から怪我はするし、気を失うし、何かに怯えているし訳がわからないわ‼︎」
「そ、それは......」
「あの子ね、誰かを信じようとはしなかったのよ」
「え?そうなんですか⁇」
「えぇ。でも......霊感総合部⁇に入ってからあの子の笑顔がいつもと違って、楽しそうでどんどん変わって行く、深雪を見て最初は安心したわ。だけど、怪我が増える一方で何かの決意をしていたわ」
「決意⁇」
「挙句の果てには左目を失うなんて......可哀想だわ‼︎」
「そんな事言ったら、鈴木ちゃんも右腕を失くしたんですよ‼︎」
「そんなの自業自得じゃない‼︎深雪は誰かに傷つけられる事はして居ないわ‼︎絶対!」
「そうですね」
「もう関わらないで‼︎あの子の為にも!」
「それは......深雪が望んでいるのですか⁇」
「は?」
「あの子自身が私達に関わらないで欲しいって言ったんですか⁇違うでしょ!深雪の為じゃなくて自分の為でしょ⁇」
「ち、違っ......」
「違わない!深雪を想うのなら、そのままそっとしておいてください」
「......帰るわ」
「ではまた」
「鈴木ちゃん。意外とガツンと言うのね」
「苗木みたいだな」
「深雪ちゃんってガツンと言うタイプなの?」
「えぇ。はじめて、違う空間から帰って来た時に嫌だとはっきりと言われたわ」
「そうなの?」
「えぇ。はじめての活動ではビンタされたわ。あと説教もされたわ」
「うわー。苗木ちゃん凄いね。私なんて、鈴木ちゃんにビンタするのは恐れ多くて出来ないよ」
「おおおおおお、俺様は出来るぜ」
「うるさい。黙れってよね?クソカス」
グサッ
「がはっ!?」
「元部長‼︎」
此処は何処だろ⁇皆んなの話し声がどんどん遠のく。どうして⁇何で何も見えないの?
「梓さん‼︎何をしているのですか!」
「そうだぞ‼︎そんなものに頼るなよ‼︎」
「うるさい‼︎私は世界の平和を守る為にこのお呪いをするんだ‼︎」
「はっ‼︎此処って......苗木原学校!?何で!?」
「そんなの呪いしか生み出さない‼︎」
「そんなことない‼︎」
「あの結晶は!?」
あれ?体が動かない。駄目だよ。あれは七柱の呪い。大勢の人が死んでしまう。
「多くの人々を犠牲にするつもり⁇」
「多少の犠牲は仕方ない」
「見損なったわ‼︎」
「そんな奴だと思わなかった」
「あんた達もわかるよ。海石榴、水類」
「駄目!?」
動け‼︎動け動け動け動け‼︎動けええええええ‼︎
「その呪いは駄目ええええ!」
「だ、誰!?」
「梓さんに似てる」
「なっ!?」
パキッ
「結晶が欠けた⁇」
「このっ‼︎」
バン
「きゃっ‼︎」
私は結晶のカケラの上に落ちた。首にそのカケラが刺さる。
「大丈夫ですか!?」
「いっ‼︎へ、平気です」
「早く抜かないと......」
「あははは‼︎我が声に応えろ‼︎」
「いけない‼︎水類君‼︎」
「わかった‼︎」
「この結晶に大いなる力を与えたまえ‼︎」
ズキン
「ああああああああああ!?」
「な、なんですか!?これ?」
「深雪!?」
「なに⁇なに⁇」
「苦しんでるように見えるな?」
「ナースコール!早くナースコールを押して‼︎」
「わ、わかった‼︎」
ブーブ
「どうしましたか⁇」
「いやああああああああああ‼︎」
「こ、これは......」
「絶叫するほど痛いの?」
「早く先生を‼︎」
「わかりました‼︎」
「苗木さん‼︎苗木深雪さん‼︎聞こえますか?」
「呪いが完成してしまいました」
「あ、ああ。ああああ」
「貴方‼︎大丈夫ですか?気をしっかり持ってください‼︎」
「はぁはぁ」
「残念ながら原因不明です。今は落ち着いています」
「よ、よかった」
「しばらくは集中治療室に移ります」
「よろしくお願いします」
「ゲホゲホ‼︎」
「このお呪いが世界を救うのよ‼︎」
「歪んだ正義感」
「もう僕らでは止められない」
「......その呪いは誰かを不幸にする事しか出来ない」
「え?何で?皆んなを救うヒーローのお呪いだよ?」
「この呪いのせいで、どれだけの人が苦しみ痛い思いをしながら死んでいったか、貴方にわかるの?」
「あははは‼︎しーらない。私の望んだ通りの世界になるはず。あははは‼︎おっほほほ‼︎」
「狂ってる......」
「歪んだ欲望の塊が......」
「そういえば名乗ってないね。苗木梓よ。未来の英雄よ!あははは‼︎」
「苗木家の人間なら......私が止める‼︎」
「もう一週間よ」
「なんで目を覚まさないんだよ」
「知らないよ‼︎」
「何かの呪いに巻き込まれたのかも‼︎うふふ」
「縁起でもない事言わないでくれるかしら⁇」
ガラガラ
「......」
「......深雪のお母様」
「もうあの子に関わらないで‼︎」
「え?」
「あんた達と出会ってから、深雪が変わった。悪い方へと変わったのよ‼︎一年前から怪我はするし、気を失うし、何かに怯えているし訳がわからないわ‼︎」
「そ、それは......」
「あの子ね、誰かを信じようとはしなかったのよ」
「え?そうなんですか⁇」
「えぇ。でも......霊感総合部⁇に入ってからあの子の笑顔がいつもと違って、楽しそうでどんどん変わって行く、深雪を見て最初は安心したわ。だけど、怪我が増える一方で何かの決意をしていたわ」
「決意⁇」
「挙句の果てには左目を失うなんて......可哀想だわ‼︎」
「そんな事言ったら、鈴木ちゃんも右腕を失くしたんですよ‼︎」
「そんなの自業自得じゃない‼︎深雪は誰かに傷つけられる事はして居ないわ‼︎絶対!」
「そうですね」
「もう関わらないで‼︎あの子の為にも!」
「それは......深雪が望んでいるのですか⁇」
「は?」
「あの子自身が私達に関わらないで欲しいって言ったんですか⁇違うでしょ!深雪の為じゃなくて自分の為でしょ⁇」
「ち、違っ......」
「違わない!深雪を想うのなら、そのままそっとしておいてください」
「......帰るわ」
「ではまた」
「鈴木ちゃん。意外とガツンと言うのね」
「苗木みたいだな」
「深雪ちゃんってガツンと言うタイプなの?」
「えぇ。はじめて、違う空間から帰って来た時に嫌だとはっきりと言われたわ」
「そうなの?」
「えぇ。はじめての活動ではビンタされたわ。あと説教もされたわ」
「うわー。苗木ちゃん凄いね。私なんて、鈴木ちゃんにビンタするのは恐れ多くて出来ないよ」
「おおおおおお、俺様は出来るぜ」
「うるさい。黙れってよね?クソカス」
グサッ
「がはっ!?」
「元部長‼︎」
此処は何処だろ⁇皆んなの話し声がどんどん遠のく。どうして⁇何で何も見えないの?
「梓さん‼︎何をしているのですか!」
「そうだぞ‼︎そんなものに頼るなよ‼︎」
「うるさい‼︎私は世界の平和を守る為にこのお呪いをするんだ‼︎」
「はっ‼︎此処って......苗木原学校!?何で!?」
「そんなの呪いしか生み出さない‼︎」
「そんなことない‼︎」
「あの結晶は!?」
あれ?体が動かない。駄目だよ。あれは七柱の呪い。大勢の人が死んでしまう。
「多くの人々を犠牲にするつもり⁇」
「多少の犠牲は仕方ない」
「見損なったわ‼︎」
「そんな奴だと思わなかった」
「あんた達もわかるよ。海石榴、水類」
「駄目!?」
動け‼︎動け動け動け動け‼︎動けええええええ‼︎
「その呪いは駄目ええええ!」
「だ、誰!?」
「梓さんに似てる」
「なっ!?」
パキッ
「結晶が欠けた⁇」
「このっ‼︎」
バン
「きゃっ‼︎」
私は結晶のカケラの上に落ちた。首にそのカケラが刺さる。
「大丈夫ですか!?」
「いっ‼︎へ、平気です」
「早く抜かないと......」
「あははは‼︎我が声に応えろ‼︎」
「いけない‼︎水類君‼︎」
「わかった‼︎」
「この結晶に大いなる力を与えたまえ‼︎」
ズキン
「ああああああああああ!?」
「な、なんですか!?これ?」
「深雪!?」
「なに⁇なに⁇」
「苦しんでるように見えるな?」
「ナースコール!早くナースコールを押して‼︎」
「わ、わかった‼︎」
ブーブ
「どうしましたか⁇」
「いやああああああああああ‼︎」
「こ、これは......」
「絶叫するほど痛いの?」
「早く先生を‼︎」
「わかりました‼︎」
「苗木さん‼︎苗木深雪さん‼︎聞こえますか?」
「呪いが完成してしまいました」
「あ、ああ。ああああ」
「貴方‼︎大丈夫ですか?気をしっかり持ってください‼︎」
「はぁはぁ」
「残念ながら原因不明です。今は落ち着いています」
「よ、よかった」
「しばらくは集中治療室に移ります」
「よろしくお願いします」
「ゲホゲホ‼︎」
「このお呪いが世界を救うのよ‼︎」
「歪んだ正義感」
「もう僕らでは止められない」
「......その呪いは誰かを不幸にする事しか出来ない」
「え?何で?皆んなを救うヒーローのお呪いだよ?」
「この呪いのせいで、どれだけの人が苦しみ痛い思いをしながら死んでいったか、貴方にわかるの?」
「あははは‼︎しーらない。私の望んだ通りの世界になるはず。あははは‼︎おっほほほ‼︎」
「狂ってる......」
「歪んだ欲望の塊が......」
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