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私の恐怖はこれから 呪われた者たち編
呪いの結晶体その4
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「余に勝てるなど思わん方が身のためではなかろう」
「どっちの光君‼︎伏せて‼︎」
シュッ
「わ、わあああああ!?」
「な、なんだ一体......ぎゃあああああ!?」
グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ
「この力は......七柱七番目世界の歯車」
「何故だ?貴様は七柱ではない」
「未来の私が信じてくれたこの力で、七柱を倒す‼︎」
「もも!?」
「ち、違うよ‼︎お姉さんも言ってたでしょ⁇未来の自分に霊力を分け与えたんだよ。でも......七柱七番目が二人も居るなんておかしな気分」
「そうね」
「クソ野郎‼︎」
「深雪先輩‼︎両方から来るっす‼︎」
私は両手を広げて結界を作った。結界にぶつかる七柱二番目と三番目。後ろからも五番が突撃でして来た。
「なんのっ‼︎」
「あ、足で結界を作った!?」
「出来るの!?」
「出来るかもしれないわね。深雪なら......」
「現に出来てるしね」
「そうね」
「多崎川君‼︎死んじゃ駄目だよ‼︎」
「こんなに酷い怪我を治すなんて凄い‼︎」
「二人居てよかった」
「一人だと治せなかったかも......ううん。確実に死なせてしまっていた」
「そうだね」
「桃凛さん」
「結界が破られそう......」
「先輩に手を出すなあ‼︎」
ゴロゴロバチィバチィ
「ああああああああああ!?」
「ありがとう光君‼︎」
私は結界をバネにして、その場で天井の高さまでジャンプした。
「光君‼︎篤美‼︎あのトリプル技やるよ‼︎」
「と、トリプル技ってなに?」
「わかったわ‼︎」
「だからなんなのよ‼︎」
「氷出せばいいのよ‼︎矢の形でね‼︎」
「わ、わかったわ」
バチィバチィパキッ
「お願い‼︎」
シュッ
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」
「に、二番、三番、五番消滅......」
「ゲホゲホゲホ‼︎はぁはぁ」
「お姉さん‼︎大丈夫⁇」
「うん。なんとかね」
「よかった」
「あとは、本当に呪いを解くだけなんだよね⁇」
「うん。残りの七柱も七不思議も居ないよ」
「後はあれだけ‼︎」
「多分......お姉さんだけの霊力じゃ足りない」
「え?」
「皆んなの力を結集させれば、あるいは......」
「皆んな‼︎円になって‼︎」
「篤美⁇」
「霊感総合部、霊力才能部は手当を一時中断よ‼︎呪いの結晶体を今度こそ壊すわよ‼︎」
「了解‼︎」
「了解っす‼︎」
私達はそれぞれ円になり、手を繋いだ。と言っても手が負傷したり無くなったりした人は片方しか繋げないけどね。
「霊力を失う覚悟は出来ているかしら⁇」
「もちろんだよ‼︎」
「霊が見えなくなるなら嬉しいっす」
「いつまでもずっと、大切な仲間だよ」
「うん‼︎」
私達は、自分達の残っている霊力を呪いの結晶体にぶつけた。
パキッパキッパキッパキッパキッパキーン
「きゃあああ‼︎」
眩い光と共に私達は地下室に戻って来ていた。
「此処って、地下室だよね?」
「そうっすね」
「篤美!?体が透けてる!?それに未来から来た皆んなも!?」
「きっと、未来に帰るのよ」
「お別れっすね」
「光君......手を出して」
「はいっす⁇」
差し出された手にそっと、自分のヘアピンを置く。これは、最後の未来の自分への情けだ。
「これって......深雪先輩の?」
「うん」
「あれ?温かいっす?」
「......光君。聞こえてる?」
「深雪先輩!?もちろんっす‼︎」
「私のこと本当に好き⁇一時の迷いとかじゃなくて......本気で好きなの?」
「当たり前っす‼︎苗木深雪がこの世で大切な人なのは変わらない‼︎」
「光君‼︎私が消えるまでずっと、側に居てくれる⁇」
「もちろん」
「うわあああん‼︎こんなんじゃ、未練たらたらだよ‼︎責任とってよ‼︎過去の光君もだよ‼︎」
「え?」
「せっかく、生き残れた私が居るんだもん。幸せにしなきゃ許さないよ」
「もちろんっす‼︎」
「本当にありがとう‼︎未来の私」
「うん。こちらこそありがとう‼︎過去の私‼︎」
優しい光と共に未来から来た霊感総合部は消えて行った。居なくなるまで、未来の私達は抱き締め合っていた。
「それじゃ......救急車呼ぶね」
「そうね。この怪我は酷すぎるわ」
「天堂君の足はもう......元に戻れないよ」
「覚悟は出来てる」
「ごめんね。私を庇ったから」
「桃凛のせいじゃあらへん‼︎」
「ありがとう」
ピーポピーポピーポ
「救急車来たみたいだね......」
バタン
「深雪!?」
「深雪先輩!?」
「すぅーすぅー」
「......寝てる」
「このタイミングで!?」
「一番頑張ったのは、深雪よね」
「それにしても......左目と右の手首を大怪我しておきながら普通にしていられる神経は凄いですよね」
「そうね」
その後、病院に行き。霊感総合部の全員が入院する事になった。
「全員......何処かの骨が折れているとはね」
「大丈夫よ。普通は誰も思わないわ」
「だよね」
「これからも霊感総合部を続けて行くわよ」
「うん‼︎」
皆んな、霊力は失う事は無かったけど、疲労と痛み、他にも諸々と合って、泥のように眠った。ちなみに、霊力才能部も全員入院した。まぁ、あんだけの怪我をしたんだ。当然だよね。でもひとつだけ残念なことがある。それは......真守君が亡くなったことだ、だから正確には霊力才能部の四人だけだ。葬式は来週に行われる。呪いは終わった。だからあれに取り込まれることは無いだろう。そう思いたい。
「どっちの光君‼︎伏せて‼︎」
シュッ
「わ、わあああああ!?」
「な、なんだ一体......ぎゃあああああ!?」
グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ
「この力は......七柱七番目世界の歯車」
「何故だ?貴様は七柱ではない」
「未来の私が信じてくれたこの力で、七柱を倒す‼︎」
「もも!?」
「ち、違うよ‼︎お姉さんも言ってたでしょ⁇未来の自分に霊力を分け与えたんだよ。でも......七柱七番目が二人も居るなんておかしな気分」
「そうね」
「クソ野郎‼︎」
「深雪先輩‼︎両方から来るっす‼︎」
私は両手を広げて結界を作った。結界にぶつかる七柱二番目と三番目。後ろからも五番が突撃でして来た。
「なんのっ‼︎」
「あ、足で結界を作った!?」
「出来るの!?」
「出来るかもしれないわね。深雪なら......」
「現に出来てるしね」
「そうね」
「多崎川君‼︎死んじゃ駄目だよ‼︎」
「こんなに酷い怪我を治すなんて凄い‼︎」
「二人居てよかった」
「一人だと治せなかったかも......ううん。確実に死なせてしまっていた」
「そうだね」
「桃凛さん」
「結界が破られそう......」
「先輩に手を出すなあ‼︎」
ゴロゴロバチィバチィ
「ああああああああああ!?」
「ありがとう光君‼︎」
私は結界をバネにして、その場で天井の高さまでジャンプした。
「光君‼︎篤美‼︎あのトリプル技やるよ‼︎」
「と、トリプル技ってなに?」
「わかったわ‼︎」
「だからなんなのよ‼︎」
「氷出せばいいのよ‼︎矢の形でね‼︎」
「わ、わかったわ」
バチィバチィパキッ
「お願い‼︎」
シュッ
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」
「に、二番、三番、五番消滅......」
「ゲホゲホゲホ‼︎はぁはぁ」
「お姉さん‼︎大丈夫⁇」
「うん。なんとかね」
「よかった」
「あとは、本当に呪いを解くだけなんだよね⁇」
「うん。残りの七柱も七不思議も居ないよ」
「後はあれだけ‼︎」
「多分......お姉さんだけの霊力じゃ足りない」
「え?」
「皆んなの力を結集させれば、あるいは......」
「皆んな‼︎円になって‼︎」
「篤美⁇」
「霊感総合部、霊力才能部は手当を一時中断よ‼︎呪いの結晶体を今度こそ壊すわよ‼︎」
「了解‼︎」
「了解っす‼︎」
私達はそれぞれ円になり、手を繋いだ。と言っても手が負傷したり無くなったりした人は片方しか繋げないけどね。
「霊力を失う覚悟は出来ているかしら⁇」
「もちろんだよ‼︎」
「霊が見えなくなるなら嬉しいっす」
「いつまでもずっと、大切な仲間だよ」
「うん‼︎」
私達は、自分達の残っている霊力を呪いの結晶体にぶつけた。
パキッパキッパキッパキッパキッパキーン
「きゃあああ‼︎」
眩い光と共に私達は地下室に戻って来ていた。
「此処って、地下室だよね?」
「そうっすね」
「篤美!?体が透けてる!?それに未来から来た皆んなも!?」
「きっと、未来に帰るのよ」
「お別れっすね」
「光君......手を出して」
「はいっす⁇」
差し出された手にそっと、自分のヘアピンを置く。これは、最後の未来の自分への情けだ。
「これって......深雪先輩の?」
「うん」
「あれ?温かいっす?」
「......光君。聞こえてる?」
「深雪先輩!?もちろんっす‼︎」
「私のこと本当に好き⁇一時の迷いとかじゃなくて......本気で好きなの?」
「当たり前っす‼︎苗木深雪がこの世で大切な人なのは変わらない‼︎」
「光君‼︎私が消えるまでずっと、側に居てくれる⁇」
「もちろん」
「うわあああん‼︎こんなんじゃ、未練たらたらだよ‼︎責任とってよ‼︎過去の光君もだよ‼︎」
「え?」
「せっかく、生き残れた私が居るんだもん。幸せにしなきゃ許さないよ」
「もちろんっす‼︎」
「本当にありがとう‼︎未来の私」
「うん。こちらこそありがとう‼︎過去の私‼︎」
優しい光と共に未来から来た霊感総合部は消えて行った。居なくなるまで、未来の私達は抱き締め合っていた。
「それじゃ......救急車呼ぶね」
「そうね。この怪我は酷すぎるわ」
「天堂君の足はもう......元に戻れないよ」
「覚悟は出来てる」
「ごめんね。私を庇ったから」
「桃凛のせいじゃあらへん‼︎」
「ありがとう」
ピーポピーポピーポ
「救急車来たみたいだね......」
バタン
「深雪!?」
「深雪先輩!?」
「すぅーすぅー」
「......寝てる」
「このタイミングで!?」
「一番頑張ったのは、深雪よね」
「それにしても......左目と右の手首を大怪我しておきながら普通にしていられる神経は凄いですよね」
「そうね」
その後、病院に行き。霊感総合部の全員が入院する事になった。
「全員......何処かの骨が折れているとはね」
「大丈夫よ。普通は誰も思わないわ」
「だよね」
「これからも霊感総合部を続けて行くわよ」
「うん‼︎」
皆んな、霊力は失う事は無かったけど、疲労と痛み、他にも諸々と合って、泥のように眠った。ちなみに、霊力才能部も全員入院した。まぁ、あんだけの怪我をしたんだ。当然だよね。でもひとつだけ残念なことがある。それは......真守君が亡くなったことだ、だから正確には霊力才能部の四人だけだ。葬式は来週に行われる。呪いは終わった。だからあれに取り込まれることは無いだろう。そう思いたい。
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