私の恐怖はこれから

上野佐栁

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私の恐怖はこれから 呪われた者たち編

もう一度チャンスその2

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 皆んなにもう一回チャンスをあげる‼︎
 「そのヘアピン......」
 「閼伽君?どうしたのかしら⁇」
 「ちょっと貸せ‼︎」
 「わっ!?」
 「ちょっと‼︎なにしてるのよ‼︎鈴木先輩に乱暴すんな‼︎」
 「桃凛さん。完全にキャラが崩れているわよ」
 「あっ‼︎てへぺろりん‼︎」
 「きもっ‼︎」
 「愛組先輩だけには言われたくありませんよーだ‼︎」
 「なにですって‼︎」
 「落ち着きなさい‼︎」
 「......える⁇」
 「え⁇」
 「き......え......⁇」
 「この声?深雪!?」
 「皆んな‼︎この声聞こえている⁇」
 「深雪なの!?」
 「よかった。上手くいったみたいだね」
 「今何処にいるの⁇」
 「何処でもない場所」
 「何処でもない場所⁇」
 「うん。でもね、そんな事よりもやり直すチャンスを皆んなにあげるよ」
 「やり直しが出来るって言うの?」
 「うん。一回だけしか出来ない。この霊力もいつまで持つかわからないからざっくりと言うね」
 「わかったわ」
 「この羅針盤の短い方の針を十二時の方向に持って来て」
 「こうかしら⁇」
 「うん。次に長方の針を反時計回りに十回廻して‼︎」
 「わかったわ」
 カチカチカチカチカチカチカチカチカチ......カチン
 「な、なにこれ!?」
 「時計⁇」
 「よくわからないっすけど、不思議な空間っす‼︎」
 「深雪‼︎これはどうゆーことなの?」
 「無理ださ。もうそのヘアピンに力なんて残ってねーよ」
 「そんな......」
 「そんな顔すんな。もうすぐで、あいつがしたかった事がわかるさ」
 「どういう意味⁇」
 「もう答えはここにあるさ」
 「は?」
 「......校門前っすね⁇」
 「ま、待って‼︎この気配は......ももだわ。しかも......呪を受けている時よ‼︎」
 「い、今すぐに地下室に行かなきゃ‼︎」
 「急ぐで‼︎」
 「うん」
 地下室
 「貴方の名前は......鬼野崎も......」
 「それ以上言ってはいけないわ‼︎」
 ビクッ
 「あ、篤美!?え?は?えっ!?篤美が二人居る!?それに......知らない人もいるけど、私以外は皆んな居る!?なんで二人も居るの!?ドッペルゲンガー!?」
 「違うわよ‼︎未来から来たのよ」
 「は?未来から⁇」
 「深雪‼︎騙されてはいけないわ‼︎」
 「そうっすよ!きっと罠っす‼︎」
 「自分の事ぐらい信じなさいよ‼︎馬鹿!」
 「桃凛ってそんな性格なんだ。」
 「違うから‼︎この偽物が勝手に言っているだけだもん‼︎」
 「ちょっとだけ待って!訳がわからない‼︎」
 「当たり前よね」
 「てめぇが、昔の七番か⁇」
 「は?七番⁇なんの話⁇」
 「お前はこれから七柱七番目世界の歯車になるんだよ。でもな、そんな運命を変えてやるって言ってんだ‼︎信じるかはお前ら次第だ。まぁ、よっぽどの馬鹿じゃない限り信じるよな?」
 「なにこいつ。ムカつくんだけど!」
 「安心しなさい。私もそう思うわ」
 「俺もっすよ」
 「私もですよ」
 「あの......お姉さん。早く呪いを受け継いでよ」
 「駄目だ‼︎」
 「なんで‼︎」
 「もう一つあるからだよ‼︎」
 「解く方法がもう一つあるの!?」
 「ああ。呪いの結晶体を壊しに行くぞ‼︎」
 「なんであんたが仕切るのよ?」
 「知らないわ」
 「原技君‼︎ワープお願いね」
 「了解です‼︎」
 そう。私はもう一度チャンスをあげる為に過去の世界へと皆んなを連れて行った。未来を変えられるかは、これからの行動によって変わる。私は信じている。皆んなはきっと、より良い方へと未来を変えられる。そう信じる。
 
 
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